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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
図書館の奥底にあるナンバークエスト
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危険な敵…だけど古き情報?

「すまない、待たせた、オールモスキート以外の3体の敵に関して教えてくれないか?」


改めて小さな鍛冶の意思と向き合い、話を聞く。


「まず話すのは火山の機械人形、アダマグマ…とある研究者が作った人工生命体です、アスロト火山にある秘密研究室の内部で封印されています。


アダマグマは知性や心はありますが、性格は破壊衝動に身を任せた殺戮マシーンです。


一度封印が解かれたら、マグマを辺りに蒔き散らし、地獄絵図を作り出す可能性が高いです。


2体目のアルターミラーは、鏡型のモンスターです、封印はされているはずですが、何処に居るかはわかりません、アルターミラー自体が小さく持ち運びが可能なので…今は何処に封印されてるのやら…。


やつは鏡に写した相手の心や能力や状態を弄ることが出来ます、性格は狡猾と言われています。


最後の3体目、アメノカヅチ…彼は昔は刀の神様と崇められていましたが、偏った信仰の結果おかしくなってしまった神様です…。


文字通り神業の刀術を持ち、斬った生き物に大きな苦痛を与える刀を振るい、昔は沢山の人を生贄を惨殺してきましたが、今は天山と呼ばれている山頂に封印されています」


小さな鍛冶の意思の長々な説明を聞く…。


「あのーアメノカズチに関してなんですが…多分死んでます」

「え、そんなバカな!?」


フェルの言葉に震えた声を出す小さな鍛冶の意思。

まあ、フェルも自分と同じ考えに至ったか…。

刀の神様…そして斬った生き物に大きな苦痛を与える刀…。


ナナサカさんが持ってる刀に似た効果の刀があって、神様から奪って持ってたし…ナナサカさんが刀神のクラスになっている辺り、アメノカズチは倒されて、その刀神の力はナナサカさんに渡った可能性が高い。


あくまで可能性であって、知ってそうなリーダーさんや当事者と思われるナナサカさんに聞かないと確証は取れないんだがな…。


「アメノカズチは今上げた3体の中で戦闘力最強、それを倒す人が居るなんて…信じられません…も、もしかして残りの二体も倒されてる!?そうだったら私の今までの頑張りは!?」


「あー可能性がかなり高いだけで、神違いかもしれないからまだ鵜呑みしないでくれ」


フラフラする本が地面に落ちる、小さな鍛冶の意思からしたら相当ショックみたいだな。


「あの、レンナさん…リーダーさんから色々と情報を聞いたほうがいいかもしれません…この人…本の?情報が古い可能性が高いです」

「………」


フェルの言葉に完全に物言わぬ本になってる小さな鍛冶の意思、外に出られないからか、完全に情報が古びた物になっているみたいだ…。


「えーと、自分達の知り合いに物凄く物知りで情報通の人が居るので聞いたらアルターミラーの場所とか、そこら辺がわかるかもしれないし、色々と聞いてきていいかな?今連絡つかないから少し遅くなるが…」


「はい…ちょっと心の整理がしたいので聞きに行ってください…アルターミラーの居場所がわかるなら、それに越したことはありませんし…私は外に出られないので…敵の最新情報が手に入ったのなら教えてください」


そう言ってフラフラと本棚の中に収まる小さな鍛冶の意思…。

なんというか本から悲壮感を感じてしまうな…。


「フェル、今は家に戻ろう…今は朝早いからリーダーさんと連絡取れないけど、昼になれば連絡が取れるかもしれないし」

「そ、そうですね…」


小さな鍛冶の意思から放たれる悲壮感の空気に耐えられなくなった自分達は、ユリのマイホームに戻っていった。




「レンナさん、あの本は危険で封印した存在の管理をしていたんでしょうか?」


帰り道、フェルが疑問の声を上げた。


「管理というよりは封印している間に討伐する為に必要な武器や兵器を作る為に腕の良い鍛冶屋を探していた感じだな、その間に倒すべきは他の人の手によって倒されて…本来の役目を失ったという感じがする…まあ、あくまで予想だが…」


でもこういうのて武器があっても、それを振るう選ばれた人が居ないというのが物語でよくある話だけど、既に倒されたというのはあんまり聞かないかもしれない。


どうなるんだと思いながらユリのマイホームへ帰還するのだった。

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― 新着の感想 ―
[一言] これでまさか残りの二体もすでに倒されてたら意志が砕け散るのでは…?
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