リオアとの打ち合わせ
チームゼロオーダーの工房にたどり着くと、そこにはリオアが待っていた。
「やっほーレンナ、随分可愛らしい髪型に変えてきたね、意外とノリノリ?」
「配信出演後に他の人から追いかけられないように、変装兼お洒落だよ、フェルにおすすめされたからだ…そんな事より打ち合わせするぞ…」
会って早々、ツインテールに関して触れられた、恥ずかしいので早速本題に入るように促す。
「待って、変装も兼ねてるなら目の色も変えちゃおう、アイズカラーチェンジ」
リオアが自分の目に指を指すと、チカリと視界が眩しさで塞がれた。
「黒色にしておいたよ、これで本来のリオアと結構かけ離れたし、出演後、トラブルに巻き込まれにくくなるはずだよ、黒目も似合ってるね」
おお、ありがたいサポートだ、鏡を見てみると、白目から黒目になっている。
「ありがとうこれはこれでありだな…」
「気に入ってくれてよかった、今日は私の無茶振りに付き合ってくれてありがとうね」
「まあ、オールモスキートの素材の為だからな」
「あ、そうだ、報酬の素材は今持っているから、先に渡しちゃうね」
リオアはそういうと、システム画面を操作する。
『リオアからオールモスキートのホース口がプレゼントされました。』
『オールモスキートのホース口
フェアリーガーデンに封印されていた暴食の厄災の口、この口で数多の血が吸われた、金属のように強固なのにゴムのような柔軟性を備え持つ』
リオアから報酬が渡される、ユリから受け取ったのかな?
「いいのか?先に渡して?」
「レンナはここから逃げるなんてしないでしょ?」
「まあ、約束である以上、しっかりやるぞ」
ここで約束を破って、裏切るようならユリとの関係悪化待ったなしだ、やるわけには行かない。
「なら早速今回の配信の流れを説明するね」
リオアから説明を受ける。
しかしリオアの説明は大雑把で、リオアが質問するから、自分が答える感じらしい、その後はクイズをして終わりという流れらしい。
注意事項として、フェルの事は話すとしても、妖精ではなく、人として話すかぼかす事、個人情報に繋がる事は言わない事、炎上に繋がるので不適切な発言はしない事、自分はコメントが見れないので、リオアが唐突に変な事を言ってもスルーして欲しいとおしえてくれた。
「なあ、質問て何聞くんだ?」
「色々よ、予め教えていると棒読みで返答するという事になりそうだから、どんな質問が来ても答えれるようにしてね」
「無茶振りいうな…わかった、お手柔らかに頼む、所でどこで配信をするんだ?」
気になったので聞いてみる、外で配信する訳にもいかないだろう。
「配信用のステージがあるからそこに行くよ、移動用の魔法陣の上に乗ってね」
「わかった」
リオアと一緒に魔法陣に乗ると、視界は真っ白になり、視界が元に戻ると、ステージと一体化した部屋というか、うまく説明出来ないな…テレビ局の収録室みたいな感じ?
デカイカメラやマイクがあり、それを使って配信をしているのがなんとなくわかる。
ステージの方は星をテーマにしたかのようなステージだ、キラキラして、ちょっと眩しく見える。
「それじゃあ配信をする時間になったら、この箱に被って、待っててね」
そう言って、リオアは自分に大きな箱を渡してくる。
それを被ると自分の体は箱により、すっぽり隠される…。
「あ、配信まで後は10分位あるから今被らなくてもいいよ」
「そうなのか、じゃあ1つの聞きたいことがあるんだが…………リオアは何者なんだ?」
今聞く事じゃないんだが、聞いてみる、リオアは始めてあった時から色々とおかしな点が多かった、最初から自分とフェルに友好的だったし…。
「うーーん…妹系アイドル?」
「いや、その体格で妹系は無理では?」
自分より体格大きいし…。
「……………一応何者かは教えたからね、そろそろ箱に入って、待機しててね」
リオアから、ムスッとした感じの何かを感じ取る…もしかして妹系アイドルとして売り出しているのか?
だとしたら悪い事を言った…気不味いので箱を被る…こうして、リオアのライブ配信が始まった。