さらなる探索へ
『魔本の図書館の最奥…地下5階には図書館の大ボスが居るだけで、特に特別な物はなかったはずだ。
あとは地下4階は結構アレなトラップとかあるし…地下5階のボスは範囲魔法使ってくるけど、フェルが魔法反射の魔法を使えるから、2人でも頑張ればなんとかなるかもしれないが、興味本位で行くことはおすすめしないよ。
4階、5階には読める本も無いし、ボスドロップ情報も今の所無いからな、ボスドロップはいいものだけど、自分じゃ使えない!てなってもしらんぞ』
リーダーさんに魔本の図書館の最奥に関して聞いてみたら、そこそこの情報が出てきた…。
魔本の図書館は地下5階が最奥で、最奥にはボスが居て、地下4階には結構危険なトラップがあるみたいだ。
そして最奥には特別な物は無いらしい…。
あの声的に、もしかしたら隠されているのかな…?
「うーん、どうしよう…」
未知への興味と、危険は避けたい気持ちの天秤が揺れ動く…フェルに相談してみるか。
「フェルー、読書しながらでもいいから聞いて欲しい、この図書館地下5階まであるんだが…。
地下4階からはトラップありで、地下5階にボス本より強いと思われるボスが居るみたいだ…そんで、謎のテレパシー?で誰かから最奥の地下5階に来て欲しいと言われてるんだが、行くべきかな?」
そう質問を投げかけると、フェルは読書を止めてこちらを見た。
「テレパシーで呼ばれたんですか?見知らぬ人に送るとしたら、かなり高度な魔術になるとリーダーさんから聞いたことがあります…気になりますね…行ってみたいです!」
フェルは行きたいのか…ならば行くか!地下5階に!
「あ、でもこの本を読む前まで待ってくれませんか?」
「あ、ああ…別に急ぐ必要はないからな」
あの声が緊急の声かどうかはわからないが、助けてとかは言われてないから、急ぎではないはずだ。
フェルが読書している間に自分も、もう少しここの本を読もう、なんか他にも面白そうな本があるからな、時間潰すのは簡単だ。
30分後、フェルの読書が終わった自分達は、ショートカットの魔法陣を使い、地下3階までワープして、辺りを見渡す…。
地下4階への階段は簡単に見つかった。
「えーと看板ないかな?」
「レンナさん、あそこです」
フェルが指差す方向を見ると、そこには看板があった。
『地下■階、禁■書■』
相変わらず文字欠けが生じているが、大体の内容は読み取れる。
地下4階、禁断書室だろう。
なんかヤバさがにじみ出ているが…リーダーさんの話からして、情報があるということは、色んなプレイヤーが入って行ってるんだ、大丈夫だろうと思い、地下4階へ降り始める。
「まだテレパシーは聞こえるんですか?」
「いや、聞こえない、かなり断片的に聞こえたからあんまり安定性はないんだろうな」
フェルとそんな会話をしつつ、階段を降りきると地下4階にたどり着いた、パット見た感じ、見た目は地下2階と大差なかった、相変わらず大量の本棚で出来た壁が凄い。
「地下2階と同じ感じだな、トラップは何がくるのやら?リーダーさんがいうには結構危険そうだが…」
「フロートシューズを使いますか?」
「使って欲しい、ここだと魔法で対策されてそうだけど、念の為に頼む」
フェルの声と共に足にフロートシューズの効果が付与されて、浮遊状態になる、これで地面にトラップがあっても回避できるはずだ。
「敵も居るだろうから、警戒していくよ、フェル」
「はい、何が出てきても私の氷や雷で、撃ち抜いて見せます!」
フェルの声を聞きつつ、数歩歩くと、足下に魔法陣が現れて、光り輝き始めた!
フロートシューズの効果なかった!!やばい何が起こるんだ!?