表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
地殻変動と秋の冒険
284/626

オークション会場に向って

「うーん、この槍はオークションで30万位で売れるんじゃないかな?」


裁縫を終えたリーダーさんに、作った槍を見せたら、そんな言葉が返ってきた。


「消耗品買うために作ったんだが、そんな安値なのか…」


「まあ、耐性小が2つ、刺突強化が中だからな…それでも、レンナさんレベルの消耗品を買い揃えるには、充分な額だと思うぞ」


「買い揃えれるかな?」


消耗品を買う場合、1番お金がかかるのはMP回復薬だ、HP回復薬は自分の最大HPが低いから、効果が低くて安いやつで済む。


だがMP回復薬は自分もフェルもMP最大値が高いので効果が高くて、高いやつを買わないといけない…。


「まあ、オークションで予想以上に売れる可能性があるから、ちょっとオークション会場に行ってくる」


オークションの出品とかできる場所は、前にユリから聞いたことがあるので、サクッと行こうとしたら、リーダーさんに止められた。


「…待ったレンナさん、少し魔法に関しては教えたい事があるから、オークション会場に行く間、フェルと話をさせてくれないか?」


「フェル、リーダーさんの話を聞くか?」

「はい、新しい魔法を教えてほしいです!」


胸ポケットからフェルが出て来て、リーダーさんと話し始めるフェル、魔法に関しては全くわかんないので、自分は今の内にオークション会場がある場所…スリー街に向かう為に移動用の魔法陣の上に乗った。




「…オークション会場てこっち行けばいいよな…?」


ユリの情報を頼りに歩いていたが、明らかに治安の悪そうな裏路地を通る必要が出てきたのだ…。


「方向音痴とかじゃないよな…?」


もしかしてユリは近道で治安の悪い道を通ったりしているのか?


「……走り抜けるか」


走り抜けば、変な奴に絡まれる可能性は低くなる、そんな考えを持って、自分はオークション会場に向かう為に裏路地に全速力で突入した!




特に変な奴にエンカウントする事無く、オークション会場にたどり着く事が出来た…。


「警戒しすぎたかな…えーと、出品するには…うん?あそこかな?」


出品の方はこちらという看板を見つけた、看板に従い、移動するとオークションの受付スタッフがいる所にたどり着いた。


「あのー、オークションで商品を出品したいんですが…」


話しかけてみると、スタッフに色々とわかりやすく説明してくれたので、出品の手続きが出来た。


落札された場合、自動で落札情報のメールが来るので、それを読めば、手数料を少し持っていかれるが、自動で所持金に追加されるみたいだ…。


「これでお金が手に入るな………あれ?これ落札されるまで、買い物出来ないのでは?」


確か、オークションは1日2回て言ってたよな…そして、今日のオークションは終わってたので明日以降と行ってたな…。


完全に、オークションは時間がかかるという事を失念していたな、ユリに知られたらポンコツ扱い不可避だ。


「…帰るか、魔本の図書館は明日にするか」


オークションに出品は、決して無駄な行為ではないが、今日中に行こうかなと考えていたので、完全に出鼻を挫かれた…。


トボトボとユリのマイホームに向って、帰っていると、知らない人に帰路を塞がれた。


あ、やばい、出鼻くじかれたせいで、裏路地をのんびりと歩いていたら、変な絡まれた…。


「なあ、そこの嬢ちゃん、オークション帰りだろ、命と有り金全部置いていきな」

「出品したばかりだし、有り金なんて何もない」


レザーアーマーを着た、屈強な男にカツアゲにあったが、落とせる物は命しか無い。


だがそれでも男はナイフを取り出して、攻撃してくる!それをアースキーで受け流した!


『PKアギンから攻撃されました、攻撃してきたPKアギンに攻撃時のペナルティがなくなりました』


システム画面が現れて、PVPが発生する!


幸いフェルは居ない、万が一殺られても問題ないだろうが…カツアゲのチンピラに負けるのは嫌だ、返り討ちにしよう!


予定の頓挫で落ち込んでた意思が無くなり、戦意が湧き上がる!


「クイックスラッシュ!」

「はあ!」


素早いナイフ攻撃を仕掛けてくるが、ナナサカさんの刀の一撃よりも圧倒的に遅い、アースキーで受け流してから、首に狙いを定めて、アースキーを突きを放つ!


喉に突きを食らい、怯んでる所を頭に向けてアースキーを振るい、全力で2回殴打する!


「地門!」

「があ…くそ、想像以上強い……」


トドメとして地門で大地の針を生やして、PKの胴体を貫く!PKは負け惜しみを言ってから赤いエフェクトになって、消えていった。


勝ったのはいいが、裏路地でPVPに狙われるんだな…しかし弱かったな…いや、基準がナナサカさんとかになってるせいで、強さの基準が変になってるか?


『PKアギンを撃退しました、どうしますか?

略奪:装備を奪う

強奪:お金を奪う

罪を訴える:相手のログイン制限を与える

赦す:何もしない』


夏イベントでみた事ある、PKを撃破時の画面が現れる…今回は罪を訴えるを選択した。


理由は単体でこのくらいの強さなら、また来ても返り討ちに出来るだろうという考えだ。


選択した後はシステム画面が消えた…どれだけ制限されるかとかは知れないんだな…。


「帰ろう、よくよく考えたら明日明後日は土日で休みだし、魔本の図書館に行くにはちょうどいいよな」


これ以上PVPに巻き込まれるのは勘弁だし、明日が休みだと思い出し、自分は駆け足で裏路地から脱出するのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] そりゃPVPトップに斬られまくったら基準が上がっちゃうよね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ