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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
地殻変動と秋の冒険
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フェイクゴブリンを殴り倒せ!

回復した自分達はフェルの情報を頼りに下山して、探索していると、フェルの言っていた洞窟と思われる所にたどり着いた。


「ここにフェイクゴブリンが居るのか…」


猿の時とは違い見張りは居ない…。


「ユリ、罠はある?」

「あそこに地雷ぽいのがあるね」

「…わかんねぇ」


ユリの指さした所を見たが、何もわからない…。


「こうすればわかるかな?」


ぽい、とそこら辺の石を投石するユリ、投げられた石が地面に落ちた瞬間ドカン!と石が落ちた場所が爆発した…。


「……これユリに先行してもらった方が良いな」


悔しいが今の自分は罠に無力だ…。


「お兄ちゃんは製造特化だから、罠探知スキルとかそういう探索系は、覚えられないかもね?」

「えー…そうなのか?」


「まあ、スキル関連の習得しやすさは未だに詳細が完璧に判明してないからね…何とも言えないけどね、それじゃあ後ろについてきてね」


そう言って、先行するユリの背後についていく、洞窟の中はかなりデコボコガタガタで歩きにくい。


「そこにトラップあるから気をつけて」


「ああ、助かる…」


罠を回避して進んでいるとあっさりと広い所にでる…薄暗くて気味が悪い。


「え、もうボス?」

「来るよお兄ちゃん!ヘイトステップ!ミラージュステップ!」


次の瞬間大量の矢がユリに降り注ぐ!だが矢が射ぬいたのは偽りのユリだった!


「ライト!」


ユリの声で辺りが照らされると同時に、部屋の至る所が歪み、そこから弓矢を持ったゴブリンが沢山現れた!


「うお!?風の刃!」


火光から風の斬撃波を何回も撃ち出して、ゴブリンを倒していく!


「ブレードブーメラン!」


ユリもレンフェルソードを投げてゴブリンを仕留めていく!


「……なんか脆いな」

「まあ、ゴブリンは特殊個体じゃなければ基本的に脆いのがこの世界の常識だからね」


伏兵だった弓矢のゴブリン達を倒して、一息つく。


「つまり、首に爆弾ネックレスかけてきたやつは、全力の攻撃をしても、そう簡単に死なないと?」

「いや、流石にお兄ちゃんの全力の妖精火門なら簡単に倒せる可能性はあるよ?」


なるほど…まあ、妖精火門は温存しておこう、あれは色々と隙が生まれてしまうからな…。


更に罠を回避しつつ、再び広い所に出ると、そこに自分に爆弾ネックレスをかけたフェイクゴブリンと、こいつが通ったら通路の罠全ての罠が発動するんじゃ?と思えるくらいでかいゴブリンがいた、他のゴブリンは見当たらない。


「地門!風の刃!」


最初から話す余地はない、全力で攻撃する、しかしでかいゴブリンには当たれど、フェイクゴブリンには回避された。

1番攻撃したいやつに避けられるのはムカつくな!


「お兄ちゃん、私がでかいゴブリンを倒すからフェイクゴブリンを倒しちゃって」

「わかった!そっちは頼む!」


兄の目的に尊重してくれた妹に感謝しつつ、フェイクゴブリンにアースキーと火光で斬りかかる!


「甘い甘い、遅い遅い」


フェイクゴブリンは、舐め腐った口ぶりでヒラリ、ヒラリとこちらの武器攻撃を回避する!


「フェル、力を貸してくれ!オールアップ!」


「マネアナライズ、マネアップ」


シンクロの強化でフェルの魔法を使い、自己強化すると同時にフェイクゴブリンにも同じオールアップが発動したかのようなエフェクトを放つ…。


「まさかこいつ真似たのかよ!?」

「マネ風の刃」


大きく後退したフェイクゴブリンの周りで魔法陣が生まれ、そこから風の刃が撃ち出される!


「舐めるな!」


幸い風の刃の弾速は遅い、素早く避けて、再び至近距離まで近寄る!自分の攻撃を真似るだけならいくらでも回避できる!


「火の刃!」


「おっとと、おっとと」


火を纏った火光を余裕そうに回避するフェイクゴブリン…。


「舐めるな!」


大きく後退して回避したフェイクゴブリンに合わせてアースキーを投げる!

アースキーはフェイクゴブリンの胴体に直撃して怯む!


「これでおしまいだ!」


そこに火光を振り下ろし追撃の一撃を入れようとすると。


「マネマネガードガード!」


ドロンと煙を発して、攻撃は空を切った!


「風の刃!」


火光を振るい、風の刃を放ち、フェイクゴブリンの放った煙をかき消すと、そこにはフェイクゴブリンじゃなくてフェルがいた。


「……フェル何してる」


カチリと頭につけた通信機を起動させる。


『色々と魔法の勉強しています!どうかしましたか?』

「わ、私悪くないよ!」


フェルの声が二重で聞こえる…まあ、次手なんて決まってる。


「そうか、俺も妖精火門!以外切り札を見つけないとな!」


眼の前の好きな妖精に化けたゴブリンを、妖精火門で全力で消毒することだ!火柱が偽物を包み込む!


『なんで妖精火門を強調して言ったんですか?』

「何でもない、すまんな、勉強中に通信して、勉強頑張ってな」

『はい!』


フェルとの通信を終了して、フェイクゴブリンのいた所をみるが、ただただ火柱があり、そこにはもう何もなかった…いや、燃えカス位はあるかな?

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― 新着の感想 ―
[一言] 大好きな子に化けられたら全力でしばかないとですよね。
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