表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
地殻変動と秋の冒険
256/626

真なる宝?

「レンナさん、あそこに新しい道が開きました!」


フェルの指差す方向を見ると、新たな道が生まれていた…。

生きた宝箱、ミミックを倒したから開いたのかな?入ってみると、中は狭い個室だった。


照明で部屋は照らされていて、真ん中にはショーケースのような物があり、中には機械で出来た無機質な人形が置かれているだけだった。


「何でしょうか、これ…?」

「どれどれ?」


じっと見つめて鑑定眼を使う。


『生きたリバースドール

死を歪ませる人形、死んで1分以内の生命体に添えるとその死を無かったことにする、消耗品』


おお!?これはフェルの命綱になりそうだな!


でもどうやって取り出せば…?このダンジョンを作ったやつが、お宝をただショーケースに入れてるとは思わないんだよな…。


「フェル、少し離れて欲しい、開けられるか試みてみる…もしもやられちゃったらすぐに脱出してくれ、入口で合流しよう」

「わ、わかりました」


フェルが胸ポケットからふわりと出て、自分から距離を取る、このダンジョンはトラップに引っかからなければ、危険性はないはずだ。


それにこのダンジョンは、地面だけにトラップ発動のスイッチが仕込まれている可能性が極めて高いので、飛べるフェルなら無傷でダンジョンから脱出が出来るはずだ。


自分はショーケースを観察して調べる…鍵穴とかなく、多分カードキーとかでかざして開けるタイプなのか?


恐る恐るアースキーでショーケースに触れてみる、するとピー!という明らかに嫌な音が聞こえた!


「フェル!」

「きゃあ!?」


素早くバックステップして、フェルを抱え込み、素早く部屋を出て、とにかくショーケースから離れる、すると耳に爆音が鳴り響き、爆風で体が吹き飛ばされる!


ゴン!と頭から壁に叩きつけられるが、手の中にいるフェルにダメージがいかないように死守する…アースキーの効果で、フェルのダメージを肩代わりしているとはいえ、守らねば…。


「リジェネレート!レンナさん、死なないで!」

「い、生きてるから安心してくれ…」


危ない、爆風のダメージもそうだが、頭から壁にぶつかったせいで、一気にHPが1になったぞ…確実に死に抗う、不屈のスキルが発動したぞ…。


「これは…宝も壊れたな…」


自分が不屈が無ければ死んでいた一撃だ、フェルの命綱になりそうな人形も壊れただろう…。

というか部屋の入口が瓦礫で塞がれている…。


「……帰るかフェル」

「わ、わかりました…地魂の遺跡とは大違いでしたね…」

「ああ、かなりたちの悪いダンジョンだったな…」


強烈なダメージのせいか、まだビリビリする体を動かしつつ、自分達はうっかりトラップに引っかからないようにして脱出した。


手に入れたのが植物ゴーレム犬の牙とミミックの空箱とあんまり収穫はなかった…。


多分トラップに精通している人ならばトラップを解除して、宝を手に入れられたんだろうが…ボス戦との相性は良くても、ダンジョンそのものの相性は悪かったな…。


このあとどうするかなと思ってたら、リーダーからメッセージが飛んできた。


『色々と転移魔法陣に関しての情報集めて来たから、暇ならあって話さないか?』

『早くないですか?』


『情報はスピード戦だぞ、新鮮な情報ほど色々と使い道があるからな、暇なら工房にきてくれ』

『わかりました、いま地魂の遺跡があった場所の遺跡を調べ終わった所なので工房向かいます』


頑張って、メッセージを入力して送る…これ音声入力とか出来ないかな…。


「なにかあったんですか?」

「リーダーさんから、フェアリーガーデンに行く為の転移魔法陣に関して、連絡が来たんだ、今工房に居るみたいだから、会って話を聞いてみよう」

「そうなんですね!それじゃあ早速会いに行きましょう!」


フェアリーガーデンに帰る手がかりが来たと知り、テンションが上がるフェルと共に、ゼロオーダーの工房に向かうのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] リーダーさんは相変わらず頼りになりますね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ