再会
平和になった、フェアリーガーデンからツー街に向かう途中、数回敵に襲われたが、苦戦無く撃破していく。
「そういえばレンナさん、私が記憶を失ってる時に刀神モドキを倒したと言ってましたがあれはどういうことですか?」
「ああ、フェアリーガーデンに来る時に謎のなにかに操られたナナサカさんに襲われたんだ、その時リーダーが殺されて危なかったが…ユリとの力を合わせて戦って、なんとか操られたナナサカさんを正気に戻したんだ」
「待ってください!ナナサカさんが操られる存在てかなり危険じゃないですか!?というかリーダーさんは無事なんですよね?」
うーん、ナナサカさんの言葉やリーダーさんの言葉的に危険というよりかは、禁忌の代償を覆さんとするプレイヤーに対しての試練ぽかったけどな…。
「勿論無事だぞ、殺られたけど、リーダーさんはナナサカさんの行動を制限したり、弱らせたりと活躍してたぞ」
「そうですか、あの砂浜の決闘的にリーダーさんが早々殺られる事は無いと思っていましたが、とにかく無事でよかった…」
あ、そうだ…リーダーさんにも連絡入れとかないと…一度立ち止まって連絡する。
『リーダーさん、ツー街の入口付近に来てほしいです』
『ユリから話を聞いている、フェアリーガーデンに行くんだろ?決闘邪神と共に地魂の遺跡で待っている』
『…わかった』
どうやらユリが先に手回しをしていたみたいだ、決闘邪神はナナサカさんかな…?若干操られたナナサカさんに殺された恨み持ってないか…?
いや、あの2人の仲だから友情崩壊することは無いと思いたいが、わかりにくいので刀神と言って欲しい。
次はTTに連絡する。
『TTー今からパーティするから、地魂の遺跡の最奥に来てくれー』
『うん?パーティ?よくわからんがいいぞー今から向かうー』
よくわからんのに承諾するなし…と心の中で突っ込みつつ、連絡を終える。
再び駆け足で走り出し、少し走っていると、神官騎士のイツキに指定されたツー街の端にある人気の無い所にたどり着いた。
「レンナさん、ここで会うべき人て………………………え?」
フェルが硬直する、フェルの視線の先を見ると、そこには自分と同じ、白目白髪のロングヘアーの女性で、白色の統一感ある皮製の装備を身に着けた人間がいた…。
自分は会ったことないが見たことある、共鳴の試練で見たフェルの過去の記憶で。
「始めまして、大時雪さんですね?」
「だ、誰ですか!?なんで私の本………フェル!?」
話しかけられてびっくりしたユキさんは、こちらを見た瞬間目を見開いて驚いている。
「ユキさん!」
フェルは自分の胸ポケットから飛び出して、ユキさんの胸に抱きついた?飛びついた?……いや、今はそんな事を考えるのは野暮か。
「よかっだ……生きて……生きていだんだねフェル……」
「はい!何度も危険に見舞われたけどカギロイとユキさんの敵を取ってきました!」
ボロボロと涙を流して泣き始めるユキさんとフェル。
完全に自分は蚊帳の外だ…それは良いんだが、どうすればいいんだ?この状況…嬉し泣きだから慰めるはなんか違うよな?
「敵を取った…貴女がオールモスキートを倒したレンナさん?」
「はい、取り敢えず始めましてレンナです、貴方の杖に込められた遺言を受け継ぎ、フェアリーガーデンの虫のボスを倒しました、えーとユキさん…一緒にフェアリーガーデンに行きませんか?フェアリーガーデンが平和になって、祝いのパーティをするんだ、そのパーティに参加しませんか?」
ひとまずパーティに誘う。
「……嬉しいお誘いだけど、行けないの、今回はなんとか急に暇な時間を取れたけど、この後もリアルの予定もあるし…それに行ったらカギロイの思い出を思い出して苦しくなるだけだから…」
むう、そう言われたら、強引に誘う訳にもいかない…。
「だけどフレンドになってくれないかな?またフェルと話がしたいし…時間はかかるかも知らないけど、リアルが落ち着いたら私の敵を取ってくれたお礼がしたいの」
「わかりました、フレンドになろう」
フレンド申請を受理して、ユキさんとフレンドになる。
「それじゃあね、フェル…幸せになってよ」
ユキさんはそういうとフェルに笑顔を向けてから去っていった…ログアウトしたんだろうな。
「残念です…」
「フレンドになって、絶対に会えないから運が良ければ会えるになったんだ…元気出して行こうぜ」
「そうですね、また会えるよね…それならリーダーさんに会いに行きましょう!」
元気をだすフェル。
「リーダーさんとナナサカさんは既に地魂の遺跡にいるよ、後は戻るだけだ。」
こうして自分達は地魂の遺跡に戻る為に再び駆け出した。