黒龍の正体
「え?蜘蛛の足を食らった黒龍?知らんな」
「おう、俺は龍とは言っても蜘蛛の足を食ったことも、龍の色もまだ言ってねーぞ、やっぱりお前だったのか、TT」
晩御飯を食べた後、高田にスマホで電話して、龍に関して聞いたら超あっさりゲロった、自白レベルだった。
「なあ、あの黒龍は何だったんだ?どうやってフェアリーガーデンに来たんだ?」
「来た方法は武器を作ってもらった時にあげたビーコンだよ、あれは裏切りのビーコンといって、使うと敵対状態になって、フレンドが解消されてしまう代わりに、フレンドだった相手の近くまでワープ出来る代物だよ」
「友達から渡されたお守りぽかったから鑑定眼使ってなかったけど、そんな効果あったのかよ!?」
なんつーもの渡してくれてるんだよ!?
「しょうがないだろ、普通にフレンドのいる所に転移する道具はめちゃくちゃ高いんだよ、だから裏切りのビーコンにピンチお知らせ機能をつけて、レンナがピンチの時に敵対者だけど、なんか謎の正義の味方だ!という感じで助けに行けれるようにしてたんだが…あの黒龍状態は、予定外だったんだよ」
「あの黒龍状態てなんだったんだ?暴走というには、かなり理性的な気もするが」
明らかに自分達を攻撃してこなかったし…まあ、乱戦時の突撃以外は。
「俺もよくわからん、ビーコン使ってワープしたら、なんか勝手に体が変化したし…黒龍状態は体はなんとか動かせるんだが、音が聞こえないし、発せないで大変だったよ、倒された後は人間に戻れたんだけど、まじで何だったんだ?ビーコンは何度か使った事はあるが、あんな姿になるの初めてだったぞ」
「大丈夫なのか?絶対龍の力の影響だろ…」
「まあ、それはなんとかする、それよりナンバークエストはどうなったんだ?あそこまでボスを弱らせたから、お前なら勝ってると思うが」
「……今から全部話す、少し聞きたいこともあるし」
高田にもユリやリーダーさんに説明した事と同じ事を説明する、2回目となるとめんどくさくなってくるな…。
「お前、最後の最後でしくったのかよ…」
「すまん、お前に助けて貰ったのに…」
「そこは気にするな、こっちの助力は驚かす前提のやつだし…それでここまで詳細に説明したという事は、なんか聞きたいこととかあるのか?流石に禁忌で払った記憶を取り戻す方法は知らんぞ?」
「あ、それに関しては解決の目処が立ったから問題ないよ」
そう言うとスマホから大声が聞こえた。
「はや!!!?え、普通そういうのって、長い時間かけて取り戻す展開じゃないの!?」
「フレンドにめちゃくちゃ知識ある人に頼ったら、なんとかなった」
「なにその聖杯じみた人、普通禁忌の代償て取り戻せないか、大量の苦労や時間をかけてやっと辛うじて、取り戻せる話じゃないのか?」
スマホから高田の呆れ声が聞こえる。
「そんな事より、自分が聞きたいのは失ったスキルを再修得方法だな…知らない?」
「レンナの失って取り戻しにくいスキルて道具妖精、進化前は妖精の血だよな……そんな特殊なスキル取り戻しようが…あ、そう言えばレンナは武器に自分の血を注いでいるんだよな?ならそれを分解で武器からスキルを失う前の自分の血だけを取り出して、自分の体内に挿入してみたら?少なからず妖精の血を取り戻せるかもよ?」
そんなふざけた提案をする高田、挿入て何だよ輸血じゃないのか?。
「あのな、武器に練り込んだ血を武器から取り出して自分の体に取り込むなんて無理だからな?地水盆に返らずというやつだろ」
「覆水盆に返らずな、まあ、ファンタジー世界なら物理法則位はひっくり返せるからそこら辺試してみたらー?意外となんとかなるかもよ?」
全く楽観的というかとんでもない方法思いつくな。
「金属と混ざってた血とか絶対体が拒絶反応起こして死にそうだが…まあ、頭の片隅に置いておくよ…」
「それじゃあ俺はファンタジーフリーダムに戻るんだが、またフレンド再登録したいから少しだけログインしてくれるか?ツー街の入口で落ち合おう」
「うん、ああ…わかった」
その後自分は、再びファンタジーフリーダムにログイン、TTとフレンド登録し直して、再び現実の世界に戻り、今日の1日を終えるのだった。