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尽きゆく力

再び白兵戦に持ち込み、側面か背後にに周り込んで攻撃しようとするが、何度も狙っている以上、オールモスキートは対策してきた。


「血魔:パラライズブレス」


オールモスキートの口から、周囲にばらまくように黄色い煙が吹き出す、触れたらやばいのは名前だけで理解できた。


咄嗟に下がろうとすると、ドローンから風が吹いて黄色い霧を消し飛ばす!


「厄介な風ですね!」


これはユリの支援…であってるよな?というかユリは剣士だよな?なんで白兵戦を仕掛けないんだ?いやもしかしたらリオアのサポートに回っているのか、だからドローンでサポートをしているのか?


いや、そんな事、考えてる暇はない、攻撃を続けねば!


真正面から攻撃しても、少なからずダメージは通る、オールモスキートの吸い取り攻撃を食らう可能性が高いから、ハイリスクローリターンだ。


だが今無理に側面や背面に周ろうとするとまたなにかしてくるかも知れない…不意を打つなら少しは真正面から攻撃するべきか。


「そろそろ血を吸わせてよ!」

「何度だって、断る!」


オールモスキートのホースのような口とアースキーがぶつかり合い、金属音が鳴り響く!オールモスキートの攻撃を弾いて、僅かなスキマを突いてダメージを僅かでも重ねる。


「ああ!もうめんどくさい混血人間ですね!いい加減血を全て寄越しなさい!、ブラッドブースト!」

「それがお前の切り札か?」


リオアの歌が3曲目になっているのに気付くと同時にオールモスキートが一回り大きくなった。


やつのHPなんて分からない、だがやつの冷静さが失われ始めているのは間違いない…それだけHPに余裕がないんだ、押し切れるはずだ!


「血を寄越せ!」


大きくなった影響で太いホースのような口を振って、攻撃してくる、回避すると自分がいた場所の地面が砕ける。


まともに喰らえば一気に死にかけになってしまいそうだが、スピードが落ちている…これなら一気にスピード勝負に持ち込めれば勝てる!


「地門!」

「アイスメテオ!」


下からは自分が放った大地の針、上からはフェルの放った氷の塊による押しつぶし攻撃が、オールモスキートにダメージを与える!


「舐めるな!」


氷の塊を破壊して、ぐるりと一回転するオールモスキート、長いホースの口がムチのように襲いかかってくる!


「いっ!?」


バチン!と顔面に長いホース口が叩きつけられる、現実なら首が折れたり最悪首はねられたんじゃないんじゃと思うが、ここはゲームだ、なんとかHPが9割消し飛ぶだけですんだ…いや、それでもかなりまずいのだが…。


後リオアの歌の効果がなければHPがすべてなくなっていたかもしれない…不屈で耐えられる可能性もあるが、不屈発動は何回発動出来るかわからない以上、発動せずに済むことに越したことがない。


だがやばい、大ダメージの影響か体が動かない…。


「はあはあ、やっと大人しくなりましたか…」


オールモスキートがこちらに近付いてくる。


「レンナさん!立ち上がってください!オールアップ、ブレイスハート、フェアリーウィッシュ、リジェネレート!」


切れかけたフェル補助魔法を再度受けつつ、何とか立ち上がろうとするが再びドスリとホースの口が突き立てれる。


リオアの歌とフェルの魔法で持続回復したHPが減り始める、なんとか抗おうとアースキーを振っていると。


「妖精氷門!」


フェルが再び切り札を切る、その時オールモスキートは吸血を止めて、口を自分から抜き取り、距離を取る、二人がかりではなった大技の警戒をしているのだろうか?。


「血魔:マジックシールド」


オールモスキートの頭上に先ほど二人がかりで使った時と違って、半分位の大きさの魔法陣が展開されて、その魔法陣から氷が降り注ぎ、炸裂、小さな氷の弾丸シャワーがオールモスキートに襲いかかる。


だが氷の弾丸シャワーは魔法のシールドで防がれた……フェルのMPが少ないから、威力が低くなっているのか…それでも立て直す時間にはなった。


「ごめんお兄ちゃん、時間がもう」


歌声が途切れ、ユリの声が聞こえた瞬間、ガクリと全身から力が抜ける、ドローンも消滅した。


ユリとリオアが帰ってしまったのか…ユリのサポートがよくわからなかったが…ボスに攻撃出来ないとリーダーさんが言ってたから、リオアの護衛に徹してたのかな?2人の姿を見る暇なかった…。


多分だがゼロオーダーの呼札の効果はゼロオーダー所属している人を呼べる札だ…だが他のチームゼロオーダー所属の知り合いは後一人いるが、ウランさんは深夜ログインする人だ、来る可能性はゼロだ…他の人は…わからんが、来ないと思ったほうがいいだろう。


「おや、また消えてしまいましたか…ですがその表情はもう増援は打ち止めですか、魔力も尽きたみたいですし…やっっと完食できますね、おかげさまで血がすっからかんですよ」


虫の表情なんてわからないしわかりたくもないが、ボロボロながらも勝ち誇ったような声をだし、ゆっくりと近付いてくるオールモスキート…。


「ごめんなさい、レンナさん…もう魔力が…」

「大丈夫…なんとかする!」


妖精氷門でフェルのMPが尽きた以上、ここからはほぼ一人で戦うことになってもなんとかしてやる!


そう気合を入れた瞬間、ドカン!と天井が崩壊した!

やべ、城が崩壊し始めた!?

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― 新着の感想 ―
[一言] ウランさん来てくれるのかな…?魔力も切れて切り札がほぼないしお城も崩壊していると、きっつ。
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