TTに誘われた獣道
TTのナンバークエスト、偉い動物に認めて貰って、動物の力を宿す事…その結果、TTは動物の力を宿して、格闘家クラスとして成長している。
「特殊ダンジョン獣道は最大2人までしか入れないダンジョンだ、その奥にいるレッドドラゴンに認められて、龍の力を得たいんだよ」
「なんで自分を誘ったんだ?戦う事なら他に適任者居るだろう?」
「獣道に入る条件が複数あるんだ、1つは人以外の力を宿したクラスになっている事、1つはまあ、大雑把に言えば俺の友達であること、他にも面倒くさい条件はあるんだが、最低でも条件を2つ以上満たす必要があるんだが、レンナはさっき言った、2つの条件を満たしているから、獣道に誘えるんだ」
うん?条件を2つ満たす必要があって、その条件の内にTTとフレンド状態なら他にも条件満たす人で自分より強い人なんてたくさん居そうだが…。
「レンナは妖精関連のクラスになっていて、俺のリアルの友達でもあるから2つの条件を満たしているから行けるんだよ」
「まってくれ、友達の条件てリアルでなの!?」
「ああ、だから条件が結構厳しいだよ」
まじか、どうやってリアルでの友達かどうか云々識別してるんだ?脳の記憶とか覗かれてるのか?現代科学てそんな発展しているのか?
「話はわかったけど、戦力として期待するなよ」
そういうとTTは呆れた表情を浮かべる。
「おい、その調子でファイブクエストのボスを倒せるのか?」
「う…」
言葉が詰まってしまった…。
無意識に自信がないかのように、負けても文句言うなよという、予防線を貼るように振る舞っていた…。
自分より圧倒的に強者の存在を知ってるからか…それともオールモスキートに敗走して、心の弱さを得てしまったのか…。
これじゃあ勝てる戦いも勝てなくなってしまう。
「なあ、TT…その獣道で死んでもペナルティはあるのか」
「何回も死んだ事があるが、ペナルティはなかった」
フェルが居ないし、丁度いいかもしれない…レッドドラゴンがどれだけ強いかは分からないが、力試しになる、死なずにクリア出来れば、大きな自信になるはずだ。
「TT、さっきの言葉は忘れてくれ…戦力になって、お前が龍の力を得られるようにしてやるよ!」
「頼むぞ、レンナ」
TTからパーティ申請が届いたので、勿論受理する。
自分のHPバーの下にTTのHPバーが現れた。
「それで獣道てどうやって行くんだ?」
「街の入口に街から他の街に移動したり、街からマイホームに行くための魔法陣があるだろう?そこから行けるようになっているんだ」
「便利すぎないかそれ?」
こっちはわざわざ地魂の遺跡まで行っているのに、街の魔法陣で直通の通路があるとかずるい!?
「まあ、獣道の本来の入口は不便な所にあったけど、ナンバークエストの選択報酬で街の魔法陣から直接行ける、ショートカット手段を手に入れたんだ、便利だろ?」
「いいなー」
自分達も、街の魔法陣からフェアリーガーデンの結界内部まで行けることが出来れば、かなり便利なんだけどな。
いやそうなったら、妖精の皆を街に避難出来そうだし、クエストが成立しなくなりそうだし、ダメか…。
それに妖精達を街に避難させても、それはそれで絶対騒ぎになって、ろくなことにならなさそう…忘れようこの考えは。
こうして自分はTTに先導されて、街にある魔法陣の上まで移動すると、TTはなにか割符のような物を取り出して、割符を天に掲げた、すると自分とTTの周りに緑の風のエフェクトが迸り、視界を奪う。
「うお!?大丈夫だよなTT!急にスッパリ切られなあよな!?」
「大丈夫だから落ち着いて、じっとしてくれ、言葉が変になってるぞ」
じっとしていると、視界を奪ってた緑色の風のエフェクトがなくなる、すると自分達は街の中ではなくて、森の中に出来た広場のような所にたっていた。