日曜日の昼にて
「ご馳走様でした」
日曜日のお昼にて、仕事中の両親とは時間が合わず、妹と二人でご飯を食べる、朝蜘蛛に食われる夢を見て、悲鳴をあげながら飛び起きて、母親にうるさいと怒られ、午前からお昼まではお父さんと一緒に鍛冶屋の勉強してたりしていた。
午後はファンタジーフリーダムをプレイする予定だ、友奈も同じ予定だが、友情関係は大丈夫なのだろうか?まあ、鍛冶屋一筋で友達が少ない俺が言える話ではないが。
「そういえばお兄ちゃん、鍛冶場…作業場を使いたくなったら教えて欲しいの…前使ってた場所は私の所属しているチーム共有の施設だから、リーダーに許可取らないとレンナを連れて行けないの」
「わかった…あ、そういえばリーダーて言ってた人にフェルの存在がバレたけどいいのか?」
あの時過労死して忘れてたけど、あのリーダーと呼ばれた人からフェルの噂が流れたら危なくないか?
「その人は口封じしたから……大丈夫、安心してよ……」
「口封じ!?殺ったの!?」
「殺ってないよ…リーダー硬いし、戦闘相性悪いから口約束だよ、口は硬いから大丈夫」
びっくりしたあのステータスだから、スピードで暗殺とかあり得たからな…。
「さて、今日は私は自分のクエストをこなしにいくよ、二人の事は気になるけど、ずっと高レベルの私が居たら二人の成長を妨げることになるからね」
「わかった、マイルームを貸してくれるだけでもありがたい」
普段は学校とか友達の話をしているが、昨日が昨日なだけにファンタジーフリーダム一色だった。
ちょくちょく妹の友奈からアドバイスを貰う、外に出るならどこに行くべきか、どの敵が危険なのか教えてもらっていた。
しかし装備を作るのに必要な素材アイテム関連は詳しくないから、頑張って探して欲しいと友奈は言った。
取り敢えずフェルに会いに行くか…そう思い、食事した際の食器を洗った自分は、VRの機械を頭に装備して、再びファンタジーフリーダムの世界に足を踏み入れた。
「おかえりなさい、レンナさん!今日はどうしますか?」
「ただいまフェル、えーと装備を整える為に外に行くんだが、一緒にいくか?」
「はい、ぜひ連れて行ってください!」
ユリのマイホームにてフェルが出迎えてくれる、そしてフェルはすっと、自分の胸ポケットの中に入ってくる。
これ戦闘時は心臓部分を攻撃されて、フェルに攻撃当たらないように気をつけないとな…。
「楽しみです!昨日は街の中を見れましたし、花畑の中でしか生活したことがなかったので、外の世界が楽しみです」
「そうなのか?俺もこの世界の事は詳しくないから楽しみだ」
こちらを見て笑顔でいうフェル、その笑顔に癒やされながら、自分は街の外まで移動した。