ナナサカさんとの決闘?虐殺?修行!
「「決闘!」」
自分とナナサカを包むようにバリアが現れる、当たり前だが観客は居ない。
ナナサカさんはいつの間にか、居合の構えをして、全く動かない…だが鋭い眼はこちらを見据えている…先手は譲るということなのだろうか?
それとも後の先の構えなのか。
火光を両手で持ち、ナナサカさんの手を狙うように接近して斬ろうとするが、股間から頭の頂点まで、体のど真ん中を爪を立てた手でザッ!と縦に引っ掻かれたような痛みが走ったと思ったら、視界が真っ暗になってて、自分は夏イベントの入口に立っていた。
死亡してリスタート地点に戻されたのだ。
「刀が何一つ見えなかった…」
決闘の感想を呟くと、ナナサカさんが合流する為に走ってきた。
決闘場所が夏イベントの入口から近いので、すぐにナナサカさんと合流は簡単だ。
ナナサカさんは不満そうにこういった。
「えーと、レンナ殿、まだやるのか?わかっていたとはいえ、これは決闘じゃなくて一方的な殺しになっちゃうので、ちょっとハンデつけたいんですが…」
「すみません、けど次も同じ強さで、先手から斬って欲しいんです」
刀の動きが全く見えなかったけど、それを見切れるようになりたい!
「……へー、まさか一撃位なら防げると思っているのかい?」
ニタリと怖い笑顔を浮かべるナナサカさんやばい…もしかして舐められてると受け取られた?
それでも圧倒的力差をなんとか出来るようになりたい!
「やられっぱなしは嫌だから!ハンデ無しでお願いします!朝になる前に一撃位は、受け流して見せる!」
「…いいねぇ、いいねぇ!刀神戦の事を思い出すよ!いいよ、レンナ殿が満足するまでとことん切り刻んであげよう!」
やばい、ナナサカさんの何かのスイッチが入った…リーダーさんと決闘した時と、同じような表情をするナナサカさん。
だけど付き合ってくれるなら好都合だ、再び決闘の申請が届く。
「とことん付き合ってもらいます!」
「いいよ、強くなりたい願い、刀神として聞き入れよう!レンナ殿、そう簡単に諦めてくれるなよ!」
「「決闘!」」
再び決闘が始まる、今回のナナサカさんは成人男性の平均身長と同じ刀を抜き身で両手で持って構えて、姿が消えた…なら背後!と思い、火光を振り回すが、火光はナナサカさんを捉えること無く、首に横一閃の痛みと胸をドン!と貫かれるような衝撃が走り…死亡した。
「だー!全然見えない!」
「さあ、次だ!」
リスタート地点の夏イベントの入口で決闘した為、悔しがる暇無く次の決闘を申請される。
殴るようにボタンを押して、再び決闘を始める。
「上!」
「ヤマカン張っても無駄!」
直感でガードしてみたが、横に切られて1デス。
「アースキー!」
「付き焼き刃の二刀流で、防げると思うなよ!それでも二刀流も極めるならそのまま来い!」
アースキーを取り出して、防ごうとしたが、武器の隙間をすり抜け、心臓を貫かれてまた1デス。
「地門!」
「小細工なんて使ってんじゃねぇ!」
大地の針で牽制しようとしたら、針もろともすっぱり斬られて、またしても1デス。
「レンナ殿…二刀流はともかく、小手先でなんとか出来るとは思われるのは心外だぞ、剣かシャベルで頑張りなよ、じゃなきゃ何時までも俺の攻撃は見切れぬぞ?」
「すまん、咄嗟に地門で牽制すればなんとかなるかなと思って…」
何度決闘してもナナサカさんのスピードについていけない…格上すぎる…。
「さて、まだ続けるかいそれともハンデをつけてやるかい?」
「ま、まだハンデ無しで!」
「意地になってるねー…それが吉と出るか凶とでるか…そうだ、もしも朝までに俺の一撃を見切って俺に一撃でも叩き込めたならば…なんか貴重な素材でもあげるよ、ご褒美があれば、やる気が出るんじゃない?」
「…なんでそんな事を?ナナサカさんには何一つ利点がないぞ?」
そう聞くと、ナナサカさんは少し考えてから、こういった。
「神の気まぐれだよ、刀神なんだから、試練を乗り越えた剣士に報酬が無いと、神としての品質が落ちるからな…」
「か、神の気まぐれ…意外とノリノリなんだな…」
「いやー深夜テンションで神様ロールプレイしてみたけどなんかいいな…まあ、それよりも.もう一度行くぞ!」
再び決闘が始まる、ナナサカさん基準で貴重な素材て…かなり凄いのでは?そう考えると自然と体に力が入るが…なすすべなく首をはねられた…。