現実にて夜の反省会
ファンタジーフリーダムからログアウトして、お昼ご飯を食べたが、午後はログインする気が起きなかったら、父親に手伝ってと言われたので手伝いをしていたら、午後ログインする時間がなくなっていた。
晩御飯後、自分は夕方に帰ってきた友奈に今日の出来事を話して、相談していた。
「なるほど、安易にボスの拠点に近付いた結果、ボスとエンカウントして死にかけた…と、お兄ちゃん…ちょっと無謀というか、考えなしすぎるよ。
ボスの居場所に近づく事をするなら、万が一の時に逃げられるように煙玉とか逃げる事を補助するアイテムとか持っていかないと…。
ファンタジーフリーダムでは唐突なボスエンカウントがあってもおかしくないんだよ?」
「そんな事言われても知らんかったし…」
友奈のオブラートに包んでるようで包んでない言葉が突き刺さる。
実際、アイテムの準備不足なのは全くもってその通りだ、妖精達の食べ物を運搬してた為、持ち物が回復アイテム以外殆どなかった。
今までなんやかんやで、戦闘を補助するアイテム無しでもなんとかなってたから、偵察位なら問題ないと油断していた所は確実にあった。
「だけど、ボスがお兄ちゃんのスキルをコピーしたのは厄介だね…名前的に血を吸った、相手のスキルをコピーする感じかな?」
「ああ、そんな感じだと思う…というかスキルをコピーするという事は、自分の手の内て全部バレてる?」
「可能性としてはあり得るね…まあ、お兄ちゃんのスキルだと、バレてもそんなに不利にはならないと思うよ」
不利になる以前に純粋に力不足なんだよな。
「はあ、どうすればいいんだよ、仮にフォークエストをクリアする為に軍勢の戦力を削ったとしても、最終的にはオールモスキートを倒す事は必須だよな…」
「ナンバークエストによっては、ラスボスがギミックなどで戦わずに、改心したりで終わったという話は聞くけど、お兄ちゃんの話的に、オールモスキートは最終的に絶対に倒さないといけない敵だね」
「だよなー…なあ、友奈…後でNPCが美味しく食べれる、食べ物を売ってるお店教えて欲しい、長期戦になりそうだし、ある程度の食べ物を、結界内にいる妖精達に輸送出来るようにしておきたい」
神官騎士のイツキから貰ったお金があるから、定期的に食べ物を結界内に運べば、妖精達が飢えるのは暫く無いはずだ。
「後は少しでも戦力差を埋める為にレベル上げと、スキルのレベル上げか…1番効率いいレベル上げて何なんだ?」
「ナンバークエストに関わる事だけど、難しいと思うよ、ナンバークエストはその人にとっての大事なクエスト、見知らぬ他人に関わらせるのは、避けるよ?」
「ユリのナンバークエストて、何なの?」
「……少なくともお兄ちゃんが出来る事はないクエストだよ、隠密系だから詳細は言えない」
何一つ詳細を教えてくれなかった。
隠密系て、どんなのなのやら?
「まあ、今は素直にナンバークエストの攻略に専念したほうが良いと思うよ、スキルレベルに関しては…リーダーに聞いたほうがいいよ、そこら辺の知識は、先駆者のリーダーの方が詳しいからね…助言くれるかもね?」
「ああ、相談に乗ってくれてありがとう友奈…全く、ユリといいリダさんといい、チームゼロオーダーには世話になってばっかりだな…」
「まあ、全部片付いたら私とリーダーをそのフェアリーガーデンに連れて行ってくれたら、それでいいよ、とにかくレアな情報を集める事が目的のリーダーは特に喜ぶだろうからね」
全部片付くて、どれ位かかるんだろう?
まあ、明日リーダーと連絡取れたら、スキルレベルを効率的に上げる方法を聞こう。
「しかしお兄ちゃんがここまでへこんでるの凄く久々にみた…かなり感情移入するタイプなんだね」
「そりゃあ、道具作りの時以外だと死亡=フェル死亡という状況なのに、一歩間違えたら死んでた状況になってたからへこむよ…フェルが死んだら嫌だし…と、今日も早めに眠る事にするよ」
「はーい、お休みーというか、2日続けて早寝とか、真夜中とか変な時間に起きても知らないよ?」
そういって、友奈は自分の部屋に戻っていった。
「そんなたった2日の早寝で、そんな事にはならんぞ…」
それに、変な時間に起きたら二度寝すればいいし…そう思いながら、自分は眠りにつくのであった。