冒険譚の終わりと釘刺しと新たなスキル?
話せる限り、妖精達に自分の冒険を話したら、MPは火光のMPタンク分含めて満タンになった、勿論フェルの方も同じように、MP全回復だ。
「これで自分達の冒険で話せる事は全部です」
「楽しかったーこれは日記に残すー」
「ありがとうなのー!」
「いいなー俺も外に行ってみたいなー海が気になる」
「人間と一緒じゃないと危険だからだめー」
妖精達も満足そうだった、あっという間にそれぞれやることがあるのか、散っていく。
まあ、妖精達の満足させた結果、時間を沢山使ってしまって、オールモスキートの根城の確認は、駆け足になりそうだ。
「短い間に色々と冒険してたんですね、フェル…少しレンナさんと二人で話をしたいけどいいかしら?」
「え?いいけど変なことしない?なんかお母さんから圧を感じるんだけど」
「変な事をしないわよー?正しい事しかしないわよ?」
「それならいいんだけど…じゃあちょっと友達と話してくるね」
そう言ってフェルは胸ポケットから出て、妖精達の方向へ行っていった。
するとフェルのお母さんが右手を上げて、不透明の結界をはる。
「さて、レンナさん…フェルと仲良くなるのいいんですが…自作した水着を着させるのはどうかと思います…ちょっと健全じゃないと思うのですが…」
フェルのお母さんから強い圧を感じる…。
「えっと、あれは不可抗力といいうか…いや、ごめんない…」
「付き合いは短いですが、立ち振る舞いやフェルの信愛っぷりからして、レンナさんが優しくてまともな人なのは理解していますが…健全なお付き合いしてくださいね?」
「わ、わかりました…」
…もしもフェルの水着の実物を見られたら、半殺しされても文句言えないな……。
「まあ、言いたいことはそれだけです…これからもフェルと、健全なお付き合いしてください、私の大切な娘のフェルを泣かせないでね?」
「わかりました…」
不可視の結界が消える、まあ、母親として釘刺された感じだな。
「………レンナさん、話は終わりましたか…?」
顔の赤いフェルが戻ってきた。
「なんかあった…?」
「えーと…ニンフの友達から色々と教えてもらいました」
うん、ニンフ…?いや、名前じゃないよな?結界内にいる、妖精一覧書にそんな名前はなかったはずだ、種族的な物は書いてなかったな…。
というかニンフて精霊のカテゴリの種族だよな?
妖精ではないよな?個人的には、妖精と精霊とエルフを一緒にされるのは嫌なんだが…?
精霊と妖精だと、結構違うし…。
エルフは確かに世間的には、妖精系かもしれないけど、個人的には妖精じゃないんだよな、もうファンタジーの物語における定番な森の人のイメージが強い…。
まあ、妖精が変異して、精霊になるという話は見たことあるけど…。
「レンナさん、どうかしました?凄く厳しい表情してますが…?」
「え!?いや、なんでもない、何を教えてもらったの?」
「……異性を魅了する、スキルです」
…なんで教えたし?というか短時間に覚えられる物なの?いやまあ、氷将軍の時を考えたら強いスキルだけどさ!
フェルが狙われる可能性もあるから使いにくいし、色んな意味で使ってほしくはないかな…。
個人的にはどんなスキルか見てみたいけど、フェルのお母さんから釘を刺された直後なのだ、見たいとは言わない。
「えっと、使いませんので、安心してくださいね?友達からはいつか必要になるからと言われたけど!」
「え、あ、ああ…というか、そろそろオールモスキートの根城に行きたいんだけどいいか?」
「は、はい…」
これ以上話しても、恥ずかしくなるので本来の目的を進めることを提案した。
フェルが赤面しながら、胸ポケットに入ってくる。
フェルが入った事を確認した自分は、フェルのお母さんに一言言って、出発するのだった。
目的はオールモスキートの根城だ!