表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
フォーパワー、強さを求めて
137/626

決闘終了、納品完了

『決闘の勝敗が決まりました!勝者レンナ!

両者の状態を決闘前に復元します』


体が光に包まれてすべてが全回復する。

しかし妖精火門の効果範囲がバリアの中全部になるとは…。


MPの大半を注ぎ込んだ一撃とはいえとんでもないな…妖精火門の火が自分を焼く効果があったら、相打ちだったな…。


「殴るつもりが焼き尽くされたとは…なにあの大魔術、初見殺しじゃねーか…火属性の耐性装備必須じゃねぇか」

「一応一回は殴られたからな…?」

「ショットナックルは遠距離攻撃をだから殴ってないぞ!まあ、生のリオアの歌を聞きながら、戦えただけ、幸運と思うか」

「そんなことより、納品物だぞ、受け取れ」


システム画面を操作して、作った武器をTTに送りつける。


「おーすぐ作ってくれたのか、ありがとうな!これ受け取ってから決闘するべきだったな」

「いや、作ったから呼んだんだからな?蹴りは食らってなかったから、勝敗は変わらんぞ?」


取り敢えず納品はこれでよし…。

観戦組の方に向くと、フェルが突撃してきた。


「レンナさん!大丈夫ですか!?」

「大丈夫だ、お互い様傷一つないだろう?戦闘後両者回復する決闘だから喧嘩じゃなくて競争に近い感じだぞ」


「もう、そうだとしても決闘は程々にですよ?それで仲違いしたら悲しいですよ」

「まあ、対人戦闘は事によっては仲違いに繋がるけど、大丈夫だ、そうだろ?TT、なんやかんやで仲いいだろ?自分達」


「リオアさん!サインください!あ、さっきの一曲サイコーでした!」

「いいよーいつも応援ありがとうね☆」


……TTはリオアからサインを貰っていた。

こちらの話なんて聞いてない…。


「……」

「……」


フェルとの間に無言の時間が流れる。


「友情よりもアイドルへの愛が勝ったのね…」

「TTさんとは友達…なんですよね?レンナさん?」


ウランさんが感想をもらし、フェルが疑問の眼差しを向ける。


「…TT、埋めていいか?」


アースキーをTTの背後の地面に突き刺す。

この行き場のない気持ち、TTを埋めて晴らしてやろうか…。


「言っておくけど俺は一応怒ってるからな、錬那」

「…何に?」

「リオアと接点あったのに、聞いた時に完璧に嘘を疲れたこと」


……あー…そういえばそんな事あったな、あの時はまだリオアと接点無かったからな…。

嘘付いたと思われてるのか、もしかして決闘挑んだ理由の一つなのか?


「あの時はまだリオアと縁がなかったんだよ、リオアと縁が出来たのは夏休みイベントの最序盤だし」

「レンナの言ってることは本当だよー」

「まじか!お前どんだけ運いいんだよ!?」


リオアの言葉に驚くTT、リオアとの出会いは運がいいという感じではなかったと思うが…まあ、変に言ってこれ以上拗れるのは避けたいのでここは黙っておく。


「まあ、今日はもう戦いも冒険も仕事も店じまいだ、フェル、一緒に泳ごうか」

「はい、レンナさん!」


「ウランさん、泳ぎで競争しようよ!」

「いや、リオア、私は泳ぎ苦手だよ?まあ、でもこんな時じゃないと泳がないか…わかったよ、付き合うわよ、そっちのTー…Tさん?も一緒に競争する?」

「え、あ、はい!よろしくお願いします!」


こうして各自で満足してログアウトするまで自分達はセーフゾーンの海で泳ぐのであった。


後々聞いた話だがウランさんとTTは仲良くなってフレンドになったらしい…楽しそうでよかった。


ウランさんのメインプレイ時間が深夜帯だから頻繁に会えそうにないけど、また会えたらいいな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 友情は儚いね…。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ