表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
フォーパワー、強さを求めて
119/626

共鳴の試練の終わり

『共鳴の試練の報酬としてフェルの記憶を再生します』


視界がノイズが走り、フェルの記憶が映像として流れる…自分がした追体験とは違い、本当の歴史の流れでは最初に倒れたのはユキさんだった。


妖精火門を放ったシーンで油断した所にユキさんの背後でオールモスキートが小さな蚊から元の姿に戻り、グサリと…。


そしてユキさんが欠けて、MPを尽きたカギロイとフェルは転送の魔法陣まで逃げ出すが、オオムカデに追われて…カギロイは追体験と同じように囮になり…フェルは一人でカギロイが命を削って発動させた転送の魔法陣に飛び込んだ……。


そして鍵なしの状態など色々と足りてない状態で転送の魔法陣で移動した結果、反動で気絶したフェルは何故か森の中に転送されて、そのまま巨大蜘蛛見つかって、繭にされて運ばれて…自分と出会ったのか…これが本来の出来事…。


き、キツイ…2度死亡シーンを見せられるのは…ユキさんはプレイヤーなので生きてるが、カギロイは死亡するシーンは見てないが状況的にどう見ても完全に死んだのだ…。


そして追体験で聞いたユキさんのセリフ的にカギロイがユキさんの相棒だったのだろう…そしてユキさんは相棒とフェルの故郷に行く手段を失った…。


フェルの故郷に行く手段を失った…それすなわちオールモスキートに復讐する方法も失われた…。


ゲームを辞めるには十分過ぎる理由だ…。

というかもうゲーム内でやっていい内容じゃないだろう…。


そんな事を考えていると頭の中に見慣れた鍛冶場で接客したり、少し泣きそうになりながらも、鍛冶屋で使う炭を用意したり、材料の鉄を選別をするフェルのイメージが流れ込んできた、最後にはハンマーを振るって自分と同じように鍛冶をしていた…。


何だ今の?もしかしてフェルが追体験した内容か?


『共鳴の試練、難易度ハードクリアの報酬が付与されます

フェルの記憶結晶(哀)

レンナの記憶結晶(苦)

共鳴レベルが8になりました。

フェルは鑑定眼のスキルをレベル5で得ました。

フェルは鍛冶のスキルをレベル9で獲得しました。

レンナは空中姿勢制御のスキルをレベル5で獲得しました。

レンナは妖精の血のスキルを獲得しました』


待ってくれ記憶結晶て何だよ!?苦て苦しみという意味?追体験でフェルを苦しませてたのか!?いや、そりゃそうだわ、向かない人にはきつい仕事だよな…。


そしてお互いのスキルを覚えたみたい?でも鑑定眼は自分が覚えてるし、鍛冶は自分がやる…フェルが覚えたスキルを有効活用するのは難しそうだ。


自分が覚えた空中姿勢制御は飛べないので有効活用できる方法が分からない…。

そして妖精の血て何だ?


『妖精の血

妖精の血、このスキルはステータス画面に表情されず、看破スキルやステータスを見る魔法には探知されない』


駄目だ、調べても使い道がわからない…報酬のスキルが有効活用できる気がしない。


『ソウルダイブを終了します』


視界が真っ黒になったと思ったら、目が覚めた。


「うう、かなりハードな仕事でした…」


フェルの言葉が聞こえる…起き上がるとフェルもふらふらと起き上がってきた…鍛冶屋の仕事の事だろう。


「なんかすまん…なれない人がするにはキツイよな」

「いえ、レンナさんの日常を見れて楽しかったですよ…ユウナさんの両親の姿も知れましたし、でもユリさんが居なかったのが気になります…友奈さんという妹は居ましたが…」


「友奈とユリは同一人物だ…錬那の姿も全く違う姿だったろ?」

「…えどういう事ですか?レンナさんの姿は変わってませんでしたよ?うーん、記憶の追体験故の不思議だったのかな?」


あれ?フェルはレンナの姿で、錬那の姿にはならなかったのか。


というか今思えば擬似的にフェルの体で行動してたのか…人によっては良からぬ事を考えそうだよな、俺はホットスタートすぎてそんな事を考える余裕なかったが…。


「フェルにも俺の追体験した内容が流れてわかってると思うけど、こっちはユキさんと…フェルの故郷を襲うオールモスキートに関する追体験をした…フェルが時間稼ぎの嘘をついたのも分かる…」


妖精火門が効かなかったから他の妖精門の鍵を作ろうと提案したのか。


「……ユキさん…また会いたいけど、会えますかね?」

「難しいな……色々と失って、立ち上がる意志が折れてそうだし」


はっきり言ってあの終わった状況はゲーム引退案件だ、自分もフェルが死んだら二度とファンタジーフリーダムにログインしなくなる可能性が高い。


「ほほ、どうやら試練を超えたようじゃな、お互いの過去を知り繋がりが強くなったようじゃな」

「あ、お世話になりました」

「この共鳴の試練は基本的に一回しか受けられないのじゃ故に今後は二人で頑張っておくれ、さて他の人が待っているから、外に出ておくれ」

「あ、はい」


老婆さんに促されて外に出る…。

ユリのマイホームに戻って記憶結晶を確認してみよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ユリさんは本当に引退案件ですよね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ