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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
フォーパワー、強さを求めて
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誤解から始まる神速の決闘

うん?そういえばさっき他の人のナンバークエストに干渉出来ないと言っていたが…それってフェルに攻撃出来ないということなのかな?


「因みに干渉力を失うと俺は半透明になって戦えなくなるんですよ…フェル殿、俺の指先に触れてください」


ナナサカさんがフェルに手を差し出す、敵意がないので、フェルはそれに触れようとしたが…接触した瞬間、フェルの手はすり抜けた、ナナサカさんが半透明になって向こう側が少し見える。


「やっぱりフェル殿はレンナ殿のナンバークエストの関係者だったか」

「凄い!幽霊みたいです」

「因みにこの状態だとレンナ殿にも接触出来ない…」


ナナサカさんが半透明な刀の峰でこちらの肩を叩こうとするが、すり抜けてしまう…そのまま刀が心臓を通り抜けたが、HPは減ってない。

不思議な感覚でちょっとドキドキして面白い。


「凄いな、何でもありなんだな」

「まあ、ファンタジーフリーダムはそのせいでかなりバランスがめちゃくちゃだ…だが誰もがゲーム内とはいえ、超人的な力を得られる可能性がある、その為人気出てるんだろうな、他じゃこうもいかない、普通なら贔屓やチート等のクレームの嵐になるからな…」


ナナサカさんがそんな事を言ってると、視界が一瞬白くなり、気がつけばナナサカさんとの距離が開いたと思ったら、ナナサカさんと自分の間に見慣れた知り合いが立っていた。


「無事か二人共!?」

「リーダーさん!?何でこんな所に!?」

「レンナさんがPVPに巻き込まれた情報が来たんだよ!よく二人共生きてた…まさか二人がナナサカに襲われるとは思わなかった…」


杖とナイフを取り出して完全に戦闘態勢だ。


「おー、リダか…まさかお前のお気に入りだったか、悪いな色々と手出しさせてもらったぜ」

「初心者に刀刺して脅して、楽しいかよ!?」

「…ならお前が決闘で楽しませてくれるか?リダ?」


自分の作った刀を構えて、チャキンと鯉口を切るナナサカさん、その表示は先程色々と優しく教えてた時と違って、恐ろしく獰猛で楽しげだ…悪党の時とは偉い違いだ、それ位リダが強いという事か?それとも決闘だからか!?


「待ってください!リーダーさん、ナナサカさんは…!?」


フェルが止めようとするが、急に言葉を失うくらいに強い圧がかかり、動けなくなる。

まさかナナサカさんの力!?


「アンタとなら決闘は30秒でいいよな?かける物はなしで」

「…いいだろう二人共、30秒以内にセーフエリアに逃げろ!こいつは敵に回るとくそ厄介だから」


いや待ってくれ!と言いたかったが、自分も言葉がでない…ジェスチャーで伝えたいが、リーダーさんはこちらを見ていない。


「丁度いい最上位クラス同士の戦いを見ていくといい、レンナ殿…大丈夫、殺しはしないから」

「刀刺しててよく言うよ!行くぞ」


「「決闘!」」


止めるまもなく、二人の決闘の掛け声で二人を包むような大きなバリアが展開される、自分達はバリアの外側だ、その後二人の姿が見えなくなる、だが二人の武器がぶつかり合う時は姿が認識できた。


「ははは!即死魔法に頼ってばかりじゃ倒せないぞ!」

「くう!相変わらず早い!魔法斬るんじゃねぇ!」


「あー、あー!よし、喋れる!二人共戦いは止めてくれ!」


声が出せるようになったが、声は二人に届かない…。


「呪死の魔弾!」

「魔斬り!」


自分の敏捷が低すぎるせいでなにも見えない…刀とナイフがぶつかり合う時だけ姿を確認できる。


「というかリーダーさんも敏捷超高いのか…?」

「リーダーさんは魔法使いですよね、転移とか使っているんでしょか?それとも魔術による加速ですかね?レンナさんどうしましょう?」


リーダーさんに逃げろと言われたが、ナナサカさんは自分達の敵ではないので、逃げる必要はない、というか誤解を解かなければならない。


「さあ、いくぞ!お前はこれで死なないだろ?絶刀炎神!」

「相変わらずの決闘狂いが!ダイダルウェイブ!」


二人の技、魔法がぶつかり合い、大きな音と共にバリア内が真っ白になる、水蒸気!?土煙!?わかんない!

そしてバリア内に黄色い雷が走る…どっちの攻撃かはもうわからない…。


ただの見ている事しか出来ない…どちらも死んでないことを祈っていると、バリアが消えた…決闘が終わったのか?


「ふう、やっぱり強いね、見えない中、隙あれば即死魔法叩き込んでくるのはお前くらいだよ」

「ぐう…なんで逃げなかった!二人共!」


煙が晴れると、そこには膝をついたリーダーさんと少し怪我をしているけど余裕があるナナサカさんがいた。


「ナナサカさんとは最初から敵対してないですよ!?リーダーさんの勘違いですよ!刀の刺し込みもナナサカさんの体質?の説明をしていたんです!」

「は?そうなのか?」

「誤解してくれたお陰で、久しぶりにリダと決闘できたぜ、ありがとうな、レンナ殿とフェル殿」


フェルの声に驚くリーダーさんと楽しげなナナサカさん、二人は知り合いみたいだが…仲は良くないみたいだな…?

取り敢えず経緯を説明しなければ…。

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― 新着の感想 ―
[一言] 誤解が広がってますね。 タイミングも悪いし。 ナナサカさん、さすがの悪評です。
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