表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
フォーパワー、強さを求めて
108/626

律儀な決闘者?

「あの、俺はしがない侍なのですが…俺と決闘してくれませんか?」

「守るべき存在と今一緒にいるので嫌です」


急な決闘の申込みだった、ユリのチュートリアルで言ってたPVPと言うやつかな?


だがユリが言うには、特定のエリアじゃないと、出来ないと言っていたが…ここがそのエリアなのか?いやでも基本的にPVPエリアに入る際は警告出てくると言ってたよな?もしかして、PVPを発生させるスキルとかあるのか?


どちらにせよユリからはPVPは血気盛んなヤバイ奴が多いので、手を出さないほうが良いと言われている…。


フェルを守るためにも、ジリジリとすぐにセーフエリアにダッシュ出来るように距離を取っていると…。


「…そうですか、胸ポケットにいる小さなNPCを護衛中でしたか、それなら無理やり斬るわけにはいきませんね」

「へ?」

「ば、バレました!?」


あっさり引き下がる侍にぽかんとする。

というかフェルは胸ポケットの中に隠れていたのにバレた!?フェルも驚いて胸ポケットから顔を出す。


「怖がらせたらすみません、俺のナンバークエストは正々堂々決闘して勝つことなんです、その過程でPVPをしているんですが、最近PVP出来る場所では大人数で襲われてばかりでめっきり正々堂々戦えなくなったのです…ですので、イベント会場で戦ってくれそうな人にこうして決闘の申込みをしているんです」


丁寧に決闘理由までしっかり添えてくれた。

大人数に襲われるて…もしかして大人数を倒せるくらい強い侍なのかな…?だとしたら間違いなく勝てない。


「なんか…大変そうですね、残念ながら自分はPVPはやったことないし、大人数と戦ったこともないので仮に決闘しても決闘すらならないと思います…期待に添えられず申し訳ない」

「いやいや、ご丁寧に対応してくれてありがとうございます、最近俺を見るだけでプレイヤーから逃げられる事が多かったので、普通に話してるだけでもありがたいです」


見ただけで逃げられる?もしかしてかなりヤバイ侍?

でも敵意はないし、凄く気を使って、話しかけて来ている…逃げる必要性を感じない。


「あの、見ただけで逃げられるてなにがあったんですか?」

「掲示版…えーと、噂でマナー悪いプレイヤーに犯罪者扱いされてる感じかな?晒し上げというやつかな?不意打ちで襲われたから正当防衛として返り討ちにして、PVPの勝者の権利として装備を巻き上げたら、怒りを買ったみたいで、嘘の話をでっち上げられてね、それが一般的なプレイヤーの目にも止まってね…根も葉もない話を鵜呑みにされて、避けられているんですよ、俺は正々堂々決闘した際は何も装備とか奪うつもりはないんですけどね」

「な、なにそれ酷いです!」


フェルの質問に答える侍、それを聞いて怒るフェル、PVPて治安悪いんだなと思っていると目の前にシステム画面が現れた。


『PVP空間が発生しました、現在狙われていませんが巻き込まれないように注意してください!』


え!?と驚いていると、ぞろぞろと自分と侍を囲うように色んなプレイヤーが現れた…武器や防具が多種多彩なプレイヤーではあるが…一つ共通しているのが悪人顔しているということだ…このゲームはキャラメイクとランダム作成の2種類あるのになんで目に見えて全員悪党顔なんだ?というか自分達と侍以外水着着てねぇ…。

フェルは怖がって胸ポケットに隠れている。


「よお、テツのカタマリ、お前ナンパするんだな、それにロリ趣味だったのかよ!」

「はあ、また来たのか悪党、俺は決闘以外興味ないし団体で来ないでほしいんだが…とりあえず無関係者を巻き込むなよ…この人は見ての通り巻き込まれた、PVPと縁のない一般プレイヤー、攻撃したら即指名手配にして消すぞ?」


悪党のリーダーと侍が言葉を交わす、侍は自分を守るように立ち位置を変える。


「ほうほう、いいじゃないか、ビギナーじゃねぇーか、そんな良い獲物逃すわけ無いだろ?ターゲット起動!」

『チーム:デスロードから標的にされました、チーム:デスロードに所属しているプレイヤーを攻撃時のペナルティがなくなりました』


な、狙われた!?なんで!?


「…すまない、俺のせいで巻き込んでしまったね、多分やつのナンバークエストがそういうものなんだろう、PVP初心者を殺すという…もしくはただ初心者狩りをしたい腐ったやつだ…大丈夫、君達を傷つける前に斬る…」


侍はシステム画面を操作して、大きな鞘に入った刀を取り出した。

どうやら戦いは避けられないみたいだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] うわー…厄介な人に巻き込まれてしまいましたね。 さらに芋づる式に悪党PKまで来るとは…。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ