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第7話 ダンス

 夕食を摂り終えて部屋へ戻る私たち。部屋に戻るとベッドに腰をかけてルーシィ様が話をしてきました。


「リア、明日の予定ある?」

「特にはありませんが……どこかに行かれるのですか?」


「いえ、外出はなるべく避けるつもりです。あのボンクラが私を付けてる可能性もありますから。」

「それでは明日はどうされます?」


「そうね、リアに予定がない事を知りたかっただけだけど。それならダンスを踊ってくれる。私と。」


「ルーシィ様とですか⁉︎」


 流石にこれには驚いてしまう。ダンスなんて練習で踊っただけでそこまで上手くもないのに。あのパーティでも踊る前に帰る事になったから初の相手はルーシィ様という事になるのです。


「何よ、そんなに驚く事ないでしょ!」

「いえ、ですが私まだ練習でしか踊った事ないですよ?下手をしてルーシィを転ばせる事になったら……」


「はぁー……リアは気にしすぎよ。そんな事で怒るわけないでしょう。」


「それは昨日今日と一緒にいて分かっています。ですが万が一怪我をさせたらと思うと怖く感じてしまうのです。」


「大丈夫よ。リアが私を転ばせる意図がないのは知っているんだから。もしわざとだった時は私がしっかりお仕置きします。これならいいでしょ?」


「私……お仕置きされるのですね。」

「わざとならね!」


 笑顔で……というより微笑んで言われました。ですが何故かルーシィ様の笑顔は安心してしまいます。何故でしょうか……?






 次の日のお昼。屋敷の一室……本当に何もない部屋で私とルーシィ様はダンスをする事になりました。見物人も誰もいません。2人だけです。


「広い部屋ね。」

「ここは大人数のお客様が来た時のパーティ会場なんです。流石にダンスなどの催しはできませんが会食はできるくらいの広さはあります。」


「そうなのね。というか、衣装は変えないの?」

「えっ?変えた方がよろしかったですか?普段着の方が落ち着くと思ったのですが。」


「いえ、てっきりリアの事だからドレスに着替えるのかと思ってたのよ。」

「今からでも着替えてきます!」


「いやいいわ。変に緊張すると転びそうだし。リアが……」


 心配してくれてるみたいですが、少し傷つきました……運動神経がないのはもう見透かされてる様です。


「おおー、意外に踊れるじゃん。」

「ありがとうございます。沢山練習したので。」


「これなら大丈夫よ。センスもあるわ。これからも私と踊って頂戴。」

「良いんですか?」


「良いに決まってるじゃない。恋人なんだから。」

「ま、まだ友達です!」


 恋人と呼ばれて頬が少し赤くなった気がしました。私の顔を覗き込むルーシィ様はいたずらっぽく笑ってきます。


「頬が赤いよー。」

「き、気のせいです!」


「うふふ。可愛い嘘つきさん。お仕置きよ。」

「えっ……?」


 そう言った瞬間私の唇にルーシィ様は口づけをしてきました。そうして私は両手を塞がれている為、仕方なく受け入れる事にしました……本当ですよ!


「やっぱり良い唇ね。柔らかくて甘いわ。」

「る、ルーシィのはオレンジの香りがしました……」


「あら、褒めてくれてるの?」

「解釈はお好きにしてください!」


 私なりの抵抗をしてみたのですが、ルーシィ様はクスクスと笑うだけでした。





 それから飽きるまで踊ったところで私がギブアップしました。


「も、もう休ませてください……」

「あらあら、まだ1時間くらいよ。このくらいでへばってはダメよ。」


 とは言うもののダンスはそんな長時間するものでもない為流石に勘弁してほしいのでした。


「でも、楽しかったわ。こんなに楽しく踊れたのは初めてかも!」

「そうなのですか?」


 私は床へ座り込むとルーシィ様も一緒に座ってくれます。


「あの時もそうでしたけど、ルーシィ様は絶対視線を合わせてきますね。」

「そうかしら?」


「ええ、私より身長高いですが、ルーシィから見下ろされた事がないですもん。」

「それはたぶん対等で居たいからだと思うわ。特にリアとはね。」


「対等……ですか?」

「ええ、初めて会った時……というより一眼見た時にまず思ったのは可愛い子だったわ。」


「1番最初に言われたのは無様の様な気がしますが……」

「あら、反抗的ね。でも、あれはあなたが何も抵抗せずにあそこから逃げようとしたからよ。その後の立ち向かう眼差しはカッコよかったわ。」


 なるほど、つまりルーシィ様は私の中身をしっかり見ていたと言う事です。なんだか照れてしまいます。


「さぁ、休んだからまた踊るわよ!」

「えー……今日はもういいんですが……」


「ダメよ、こんなに楽しいダンスをしたのは初めてだもの。もうちょっと付き合って頂戴。」

「……かしこまりました!」


 私は苦笑いをして立ち上がります。本当に楽しそうに踊るルーシィ様……今この時のルーシィ様は私だけのもの。それが何故かとても嬉しく思えてしまう私でした。



 その後私が立てなくなるまで踊らされて最後はお姫様抱っこでルーシィ様に部屋まで運んで貰いました。


 たぶんこれが狙いだったのだと部屋に戻って気付かされました……

 ここまで読んで頂きありがとうございました。

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