プロローグ 俺がまだ主人公だった時
ピピピピ!ピピピピ!
という目覚ましの音で俺は起きる。
俺は聖和 護方。
元オタクの高校一年、15歳。
七時に起きてすることは、トイレに行って、スマホでweb小説を見ること。
つまり、オタクを卒業しきれてない高校デビューした奴だ。
まあ、髪は元からの茶髪。それに爽やか系のイケメン顔だったお蔭で、リア充している。
中学からの友達もいる。まあ、一人違う高校行ったけど。
まあ、それはおいといて。
「あっ、やっべ!今日の料理当番俺だった!」
あいつらが起きる前に造るんだった!
大急ぎでキッチンへと走った。
キッチンは、あいつらの部屋の廊下を通って、リビングを通った先に…
「あ、もう俺遅かったか。」
「うん。そうだね。あ、まだ弁当箱に入れて無いからそれは手伝って。」
「わかったよ、闘。」
目の前で料理を作っている優しい顔立ちの男子は、多賀 闘。中学からの付き合いの一人で、この家の同居人の一人だ。
「おいおい、ドンドン足音がうるさかったぞ。」
この口調はアイツか。
俺は後ろを振り返った。
「お、暗玖、起きてたのか。」
「お前の足音で起こされたんだよ。」
俺の後ろから来たのは影澤 暗玖。こいつも、中学からの付き合いで家の同居人だ。
「そうだ!影澤君も手伝って。」
「え?ちょっ、まて!闘!」
「ハハハハ、頑張れよ、暗玖!」
暗玖が闘に引っ張られていったのでからかうと、
「聖和君も、いや、聖和君がやるんだよ!」
「あっ、ああ、わかった。」
「影澤君は、僕と料理を手伝って!」
「お、おう。」
「聖和君は、まだ寝てる二人を起こしてきて!」
「ら、ラジャー!それじゃ、行ってくる。」
「ちょっ!護方!俺を置いてくな!」
俺は駆け出した。後ろの惨劇を見ないように。
「ほらほら!一緒に料理しようよ。」
「えっ、いや、料理は。…すいませんわかりましたりょうりするのでそのこわいめをするのをやめてくださいおねがいします。」
「うん!厳しくチェックするからね!。」
「ちくしょうめー!護方ぁー!恨むからなぁー!………」
後ろから何か聞こえるが幻聴だろう。そうだろう。
リビングを通って、来た道を逆戻りして起こす奴一人目の部屋にたどり着いた。
「おーい、覚志、起きてるか~。」
「ん?なんだ?ああ、聖和か。おはよう。」
「そうだな。おはよう。料理出来てるから、キッチン行って料理を運んでくれないか?」
「わかった、行ってくるよ。」
「いってらっしゃーい!」
ああ、覚志は、素直で物分かりが良いなあ。
今キッチンに向かってくれたのは、白魔 覚志だ。この通り行くと、やっぱり中学からの付き合い、家の同居人。
最後は俺の隣の部屋の、っと。
俺はドアを開けて叫んだ。
「セルトー!起きろー!」
「ハッ!何でしょう、我が主。」
「キッチンに行って、料理を運んで貰いたい。てか、飛び起きるとは思わなかったな。」
「ハッ!私は主の剣。その命令精一杯頑張らせていただきます。」
「ああ、お願い。」
そしてビュー、と音がしそうな位に早く走っていった。
あいつはセルト=イルータ。外国人だ。中学三年、卒業式の時に倒れていたのを助けた。家に連れていって看病したら`主´と言われる位なつかれたので、高校の入試を断られること覚悟で受けさせたら、何故か入れてしまった。セルトがなにかしたのかもしれない。まあ、出会ったころから変なこと言ったりしてたしな。
何だっけ?ああ、`ザナバール帝国´だっけ?ゲームの話かな?
あ、そろそろリビングに行こう。
料理はもう全部運ばれてるかも知れない。
またまた走ってリビングに行った。
そしたら、
「もう!遅いよ聖和君。」
「そうだな。起こしに行っただけで護方何も料理手伝って無いもんな。」
「まあまあ、聖和だってやることやったんだから良いだろ。」
「我が主、もう料理食べていいですか?」
「フ、ハハハ、やっぱ、ここでの生活楽しいな。シェアハウスにしてよかったよ。それとセルト、まだ食べちゃダメだ。あいさつが、あるだろ。」
「そうですね。」
「じゃ、せーのっ!」
「「「「「頂きます!」」」」」
そういった瞬間。部屋が光に包まれて、俺達は消えた。