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閑話:アリスの秘密

最近出てきたこの作品の問題児、アリス視点の閑話です。変態全開でお送りしますので、くれぐれもご注意ください。

「ぜえ・・ぜえ・・ぜえ・・」

晴明たち・・いや、”ご隠居”たんを全力で見送った私、アリス・ペトロリーナは、息を切らしながら自分の店へと戻っていく。その途中、ふとあることに思い至って、足を止めた。

「ちょっと待って・・!今私が立っている場所って、”ご隠居”たんがさっきまでいた場所・・!つまり、ここにはまだ”ご隠居”たんの新鮮な残り香がぁぁぁぁぁ!!??全部吸うわよ!コポォォォォォ!!!!!」

ああ!鼻孔をくすぐるこのほのかな香り・・!!これぞまさしくあの有名な”ご隠居”たん臭ね!

「フフフ・・匂いのデータは私の鼻にしっぽりと記憶したわよ!今日はこの匂いを基に、『”ご隠居”たんコロン』を完成させるわ!」

私は、興奮冷めやまぬまま、スキップで店の中へと入っていった。そして、私の現”嫁”に向かって、甘い声で呼びかける。

「たっだいま~!ラドンたーん、もう出てきていいでちゅよー!!早くいつものプニプニさせて!!!!!」

すると、そんな私の呼びかけに答えるようにして、店の奥に置いてあるトランクの中から、天使がよいしょっと可愛らしい愛らしいむしろ狂わしいほどラブリーな声を上げながら姿を現した。

「ぷはあ!うーん、ラドン、起きたお~。」

「・・どうしよう。あまりにも可愛すぎて一瞬理性が吹っ飛びかけたわ。」

思わず指をくねらせながら伸ばそうとした右手を慌てて抑え込み、私はうっとりと私の可愛い嫁、ラドンたんを舐めまわすように見つめた。

ラドンたんの魅力はあまりに多すぎて語れないが、まず目を引くのはそのぱっちりとしたお目目!!!真っ赤なお目目はルビーのように赤く輝いていてほんと何カラット?ってくらいの美しさ!さらに、目の色と同じ真っ赤な髪から小さく生えている可愛らしいギザギザの角!触ると怪我することが分かっていても私は何度も触ってしまって絆創膏を一ダース消費しました!あと、感情に合わせてパタパタと動く羽根もす・て・き☆

しかし!ラドンたん最大の魅力は・・そう!その見事なまでのロリ体型&ロリフェイス!!

身長はなんと100センチしかないのペロペロしたい!それなのにバストだけは78センチもあるロリ巨乳とか・・・

「ほんと、ドラゴンって罪深い一族よねえ。・・ペロペロしたい。」

私は、膝の上にラドンたんを載せながら、”ご隠居”たんコロンを作成する。膝の上にラドンたんの柔らかな双丘を感じながら、私は今日の”ご隠居”たん達との会話を思い返していた。


▼▼▼▼▼


「ふう、やっと睡眠薬が効いたみたいね。やっぱいつもと少し加減が違うからかしら。」

紅茶に淹れた睡眠薬を飲んでようやく眠りだした晴明たちの連れてきた新しいアルバイト、鏡夜叶を見ながら、私はそう呟いた。

「・・で、こいつを眠らせてまで俺たちに話したいことっていうのは何だ?つまらないことだったら承知しないからな。」

晴明が不機嫌さを隠すことなくこちらを睨み付けてくる。まあ、こういう視線をこいつから向けられるのはいつものことなので、私は腕に抱える”ご隠居”たんの手触りを堪能することだけを考えて、笑顔で答えを返した。

「実はね、”ご隠居”たんとアンタに見せたい人がいるのよ。つい最近拾ったばかりの、私の新しい嫁よ!」

「なんと!?それなら儂はお主の嫁ではなくなったというわけか!良かったぞ!」

「あら?何を言っているの?”ご隠居”たんも私の嫁よ。私ルールで一夫多妻制はオーケーだから!」

「・・そんなことより、そいつを早く見せてくれ。嫌な予感しかしないが・・・。」

不安そうな表情を浮かべる晴明と”ご隠居”たんの前に、私はいつも通りの台詞でラドンたんを呼び出した。

「ラドンた~ん、出てきていいでちゅよー!!!!」

すると、その呼びかけに答え、天使がトランクの中から顔を出す。

「・・うがあ。ラドンだぞ~。」

そして、ラドンたんの姿を見た晴明と”ご隠居”たんは一斉に凍り付いた表情を浮かべた。

「おい!こいつドラゴンじゃねえか!お前、どこでこんなもん拾ってきたんだ!早く親のところに返してあげなさい!」

「お、お主、幼女が好きだからといってとうとう誘拐してくるなど・・流石にドン引きじゃ。既に引いておるが。」

「ちょちょちょ!待ちなさいよ二人とも!!なんで私がさらった流れになっているわけ!?ラドンたんは本当にたまったま拾ったのよ!」

私は慌てて弁明して潔白を訴える。しかし、二人の疑いの目は晴れることはなかった。

「いや、そう言ってもなあ?」

「ああ、ドラゴンの子を拾うなんて普通あり得んじゃろ。」

・・ああ、”ご隠居”たんの冷ややかな目もさいっこう・・!!

・・じゃなくて!

「・・確かに、自分で話していてもあり得ない話だって思うわよ。でも、この子は本当に偶然拾ったのよ。実家に帰ったときに・・。」

「お前の実家って確か・・」

「ええ、イギリスにある、『魔女の谷』と呼ばれる場所よ。」

それを聞くと、二人はようやく納得したようにうなずいてくれた。

「『魔女の谷』か。確かに、あそこならまだ可能性はあるかもな。」

「そうか・・では、本当にさらったわけではないのだな。」

「当り前じゃないの!確かに、可愛いロリショタはいつでもさらいたいくらい愛しているけれど、本当にさらったことは一度もないわ!!」

「おまわりさーん!!ここに変態がいまーす!!」

「・・兎に角、その子は一応普通の人間だし、ドラゴンなんてみたら誰に話すかわかったもんじゃないでしょ?だから信頼できる貴方たちだけにこのことを話そうと思ったの!」

「・・こいつが他人に話すことはできないと思うが・・。」

「分かってるわよ!それでも、万が一ってことがあるじゃない!?私は、ラドンたんに少しでも危険が及ぶようなことがないようにしているのよ!」

私はそう言って、隣に座るラドンたんの頭をぎゅうっと抱きしめたのだった。あ、やべ。涎出た。


「・・その後、晴明はあろうことかラドンたんにも『おっぱい触らせて』とかセクハラ発言をしてくれたのよね。あいつの女好きは本当病的だわ。私にも出会ってすぐ『こんにちは、可愛いお嬢さん。今度デートでもどうですか?』とか言ってたし・・まあ、あの時も今回も思いっきりぶん殴ってやったけど。」

もしかしたら、今回の方が殺意は多めだったかもしれない。私は、完成間近になった”ご隠居”たんコロンに頬ずりしながら、あのアルバイトのことを考えた。

「あの子、大丈夫かしら・・。まあ、アイツならなんとかしてくれるわよね。それに、”ご隠居”たんもいるし!」

私は、完成した”ご隠居”たんコロンを握りしめ、「よっしゃ!出来たわぁぁぁぁぁ!!!」と叫びながら、それを早速培養装置にかける。これで大量生産をして、ゆくゆくはこの店で売りさばくのだ。

「アリス・・ラドン、腹ペコぉ・・。」

「ぶっは!めっちゃかわええ!!!ちょっと待ってて!マッハでステーキ作るから!!」

私は、ラドンたんの天使の囁きに答えるべく、キッチンへとマッハで駆け抜ける。

―私はアリス。アリス・ペトロリーナ。魔女の谷の魔女最後の生き残りにして、稀代の天才魔女。

そして、私は今日も、可愛いロリショタたちのために、命を燃やし走り抜けるのだ!!!

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」

次回から、新たな依頼シリーズに突入します。今回の依頼は少し長めです。あと、新キャラもまた登場しますよ。

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