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メッセージフロム、世界の萌えピー。

猿)「んじゃ、次のメッセージをズー姫よろしく!」

ズ)「はいっ、えーRN(ラジオネーム)世界の萌えピー中学2年の14才〜。私には今、気になってる年上の男性がいます」


猿)「うん」

ズ)「その人との初対面は、VR(バーチャル)オンラインゲームでした」


猿)「ほうほう」

ズ)「ゲーム内では紳士で優しい人だったのですが、リアルでも変わらず紳士でした!」


猿)「いいじゃない」

ズ)「初めは、特別な感情とかは一切なく、ネットでもリアルでも親身になって接してくれる彼の優しさに、ただ甘えていました」


猿)「中2女子からしたら、いつでも変わらない態度でいてくれる大人の男性って、凄く信頼できる相手に思えるだろうね」


ズ)「でも彼には、どうやら大切に思う人がいるようなんです。その女の人はたまたま私と名前が似てて、彼が私の名前を呼ぶ時、たまにここではないどこかを見ているような顔をするんです。その表情を見ると、なんだか切なくなってしまいます」


猿)「あー、男って昔の彼女のこととか結構ひきずるんだよね。手紙とかメールとか写真とか、いつまでもとっとくの」


ズ)「ヒコさんもひきずるタイプですか?」

猿)「ひきずるっていうか、執着しますね。告白して振られても2回3回と告白しちゃうタイプです」


ズ)「怖っ」

猿)「まあでも新しく好きな人ができたら、すぐに切り替えますよ。別に移り気で浮気症ってワケじゃないですよ! 1人にどっぷりハマっちゃうってだけです」


ズ)「そうなの?」

猿)「そうなの」

ズ)「ふーん。じゃメッセージの続きです。とは言っても、彼のコトが好きなのかどうか、自分でもよく分かりません。もしかしたら、大人に対するただの憧れなのかもしれない。だとしたら、チョコなんて渡さない方がいいのかな、なんて悩んでます」


猿)「あー、なるほど。世界の萌えピーは、好きかどうかも分からない相手にチョコを渡すなんて、迷惑なんじゃないかって考えてるワケだ」


ズ)「たまにいますよね、イベントに参加しなくちゃって脅迫観念に囚われちゃうヒト」


猿)「確かにね。お祭りは見るより参加したいって人いるね」


ズ)「男性視点だとどうですか?」

猿)「世界の萌えピー、ズバリ……言ってもいい?」

ズ)「お願いします」

猿)「渡してあげなさい!」

ズ)「おー、チョコあげた方が良いんですね?」

猿)「そりゃそうですよ。貰って嬉しくない男なんていませんよ」


ズ)「まーそうなんですかね」

猿)「別に気合い入れて渡す必要なんてないんですよ。むしろ渡すことによって、自分の気持ちに変化があらわれるかもしれない」


ズ)「あー、自分の気持ちに整理をつけることができそうですね」


猿)「それと同時に、相手の気持ちにも変化があらわれるかもしれない。世界の萌えピーのコトを、ただの友人から気になる人として見るようになるかもしれない。そうやって相手の見方が変われば、自分がどうしたいかっていう事にも段々気付いてくるから」


ズ)「そーですね。メッセージカードなんかを付けると良いんじゃないですかね」


猿)「そうそう。別に『あなたのコトが好きです』なんて伝える必要は全然なくて、『いつも優しくしてくれてありがとう』っていう感謝の気持ちを伝えればいいんだよ」


ズ)「バレンタインをジャッジの場にするんじゃなくて、キッカケにするんですね」


猿)「そういうことです。ということで世界の萌えピー、自分なりの感謝のメッセージを添えて、その気になる彼に是非とも渡してやってくれ。がんばれよ!」


ズ)「がんばってね」



世界の萌えピー=萌花。


挿絵(By みてみん)


登場作品→ギャラクシー・ファンタジア・オンライン〜永遠の少女と最強機械〜

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