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メッセージフロム、ハル閣下。

猿)「じゃあ次のメッセージにいこう! ズー姫読んで」

ズ)「はいっ。えー、RN(ラジオネーム)ハル閣下。17才の高2女子ー。猿田さん雨野さんこんばんは!」


両)「こんばんはー!」

ズ)「私には今、ものすごく気になっている男子がいます」

猿)「うん」

ズ)「その男子は私のクラスメートで、翼の生えた天使です!」


猿)「はあ?! 翼の生えた天使?! さっきの矢文といい、キミら大丈夫か?!」


ズ)「まあまあヒコさん、恋する乙女には、素敵な男子が天使に見えるコトくらいよゆーでありますよお」


猿)「うっそ、あるの? 余裕で?!」

ズ)「よゆーです」

猿)「は〜……、恋は盲目ってヤツなのかなー」

ズ)「はじまりは不意打ちのキスでした!」

猿)「不意打ちの?!」

ズ)「夜の空き地で倒れた意識不明の私に、『マウストゥマウスしてくれたんです』←(リバーブ全開)」


猿)「え、なに、ハル閣下は夜の空き地で意識不明の重体になったの?」


ズ)「ということですかねー」

猿)「何があったんだよ?! そこが気になるぞ!」

ズ)「薄れゆく意識の中の出来事だったので、何故そんな事をされたのか分からず、最初は怒っていました」


猿)「まあそうだろな」

ズ)「後日学校でその彼を見つけた時は本当に驚きました。なんと彼は、『ウチの学校の転校生だったのです』←(リバーブ全開)」


猿)「えっ、ちょちょっとなにどういうこと? もしかして顔見知りでもなかったって事なのか?!」


ズ)「んん〜、そうなんですかねえ、ちょっとココからだけでは分からないですねー」


猿)「そこ大事だろ! なんだよハル閣下、気になるぞ」

ズ)「そんなこんなで紆余曲折あって」

猿)「そんなこんなで飛ばしたっ?!」

ズ)「お互いに好きな気持ちは分かり合ってはいるのですが、ハッキリと付き合う、みたいな事は言っていません。なのでバレンタインをきっかけに発展したら良いなと思っています」


猿)「そうかあ。はじまりは衝撃的だったけど、そこからあんまり進展してないから、このバレンタインっていうイベントで2人の仲をより深めたいってワケだな」


ズ)「ちなみにウチは父子家庭なんですが、父親が帰って来ないので貯金が殆ど有りません。だからなるべく予算は抑えたいです」


猿)「ちょっと待て、最後に大きな爆弾置いてくなよ! 彼氏がどうこう以前の問題をしれっと書き綴ってんじゃないよ!」


ズ)「意識不明の重体になったり、お父さんが失踪したりと、ハル閣下さんの人生はかなりいばらの道のようですね」


猿)「なんちゅう人生ハードモードだよ! にもかかわらず、チアワンにメッセージを送ってくる余裕があるんだから、タフだよなぁ」


ズ)「最初の羽の生えた天使な彼氏のくだりが霞んじゃいましたよ」


猿)「ホントだよ。まあハル閣下、バレンタインチョコは気持ちが大事だから」


ズ)「うんうん。買ってきたチョコの包装を自分流にアレンジするだけでも、立派な手作りに見えますから」


猿)「そうだね。じゃあハル閣下、素敵なバレンタインデーになる事を祈ってるよ、がんばれよ」


ズ)「がんばってね」

猿)「さあ! ということでね、バレンタインにまつわるエピソード、悩み相談、まだまだ受け付けてまーす!」

ハル閣下=一文字遙香。


挿絵(By みてみん)


登場作品→退魔天使は闇夜に踊る

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