表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/109

【第47話:人探しは慣れていた】

予想もしないトラブルがあり、お説教と反省文で予定よりも半日遅れたが、捜索チームを編成した。

なにしろこういった作業に、慣れているので手際よく手分けして当たれた。

伊達に半年もカーニャを探していないのである。

エリセラの部屋は寝室、居間と大きな部屋が2つあるので、捜索本部となった。

現地でレオニスのサポートをしていた3人の家人の内、一人をスリックデンに戻し伝令とした。

足はエリセラ達のルートを逆に進むようだ。

戦闘をこなしながら進めるのなら、山越えでルメリナを目指すルートもあるが、鉄道が使えるルートの方が間違いがないだろうと、そのように決まった。

残った男女二人はエリセラの指揮下に入り、街内の調査や資料の作成に当たった。

捜索チームは3組作られ、ユア・アミュアとカーニャ・エイシス、そしてラウマ・ノアの三組だ。

現在捜索目標は3つあり、それぞれが当てられた。

一つは街内で最後にレオニスが向かった場所。

輸送関連の企業本社だ。

そこにはカーニャとエイシスが向かう。

カーニャが一番交渉力が高いからだ。

次が視察予定だったルメリナ方面のルート。

こちらはユアとアミュアが夜霧で向かう。

最後は今色々ときなくさい西部辺境区だ。

先日ユア達が調査した影獣を追ってみようとなったのだ。

カーニャ達も終わり次第西部に向かう予定だ。

日程を全員で共有するのも王都で実践ずみなので、ホワイトボードが設置される。

「じゃあ‥‥いったん2日後だね」

ユアの声がけに全員が頷き意思統一。

エリセラの心配そうな顔に、6人で手を振って出発したのだった。




「残念です‥‥」

「まあ‥ここは一応の確認程度のあてだったわ。気にせず予定通り行ってみましょ!」

半日をかけて輸送会社の担当者と話しをした結果だった。

カーニャはしょんぼりのエイシスを励まして、一旦ハンターオフィス方面で聞き込み予定だ。

レオニスの訪問は企業側の記録にもあり、商談の結果まで確認が取れた。

「ここまでは足取りが確かと‥‥この先をまず予想することにしましょう」

「はい!」

カーニャの提案でエイシスも元気を取り戻した。

カーニャ達のチームは基本このさきがフリーカードになっている。

なにも予定が立たなければ西武辺境区の南側を担当する予定。

「ユア達は一番奥の町までいったはず‥‥公都エルガドールの北側を聴き込んでみましょう」

カーニャは足取りを北と予想したのだ。

今回のレオニスの訪問自体が、北回りの輸送ルート開拓だ。

当然視察を含め北に用事が多かったと考えたのだ。

「‥‥徒歩で向かわないと思う」

「さすがです!カーニャねえさま」

距離的に視察に向かうにしても、帰路を目指すにしても馬車を借りるはずとカーニャは予想した。

事前のスタッフ達の話では、一旦ホテルで合流してから翌日以降の予定を決めるたはずだった。

仮ぎめしてあった流れでは、次は北回りで戻りつつ視察となっている。

「翌日の予定に向けて‥‥足を確保しようとする‥‥ありえるかな」

ちょっと弱い気もするが、無いとは言えない動きだった。

「貸し馬車屋さんを聴き込むのですね?」

「そうそう」

にっこりと笑いエイシスをなでなで。

えへと笑うエイシスは本当に自然になったなと、カーニャも嬉しかった。




「ラウマ!たのんだ!」

ノアがとてつもない速度で飛んでくる。

飛行魔法のような弾道ラインでジャンプしてくるのだ。

ドホォォォオ!!

砂中から巨大な口が砂を吹き上げ、あがってくる。

サンドワームだった。

西武辺境いくならこれも頼むと、緊急依頼を受けてきたのだった。

ラウマはすでに詠唱を終えていて、一気に魔力を解き放った。

『オウンディーヌ・クロォウネ!!』

シュバァア!!

それは第四階梯の水魔法。

3重詠唱の最大火力を準備していたラウマ。

サンドワームの頭が下から吹き出した、サンドワーム以上の円柱に貫かれる。

超超高圧で吹き上げる水の刃が成す、巨大な円柱であった。

ドォォオオン!!

サンドワームの巨体がノアの後ろに落ちた。

魔力が拡散し、舞い散る大量の水滴が七色のプリズムで虹を描いた。

頭はまだ空中を回転している。

「おほぉ!はでだね!ラウマ」

ぱちぱち拍手のノアに、腰に手をそえ胸をはるラウマ。

「えっへん!」

ドチャ!!

頭も落ちてきた。

サンドワームの討伐証明は口の中にある視覚器官で、これを確保する作戦だった。

「やったね!」「うん!」

パチンといつものハイタッチで閉める二人はルンルンと解体に向かった。

クラスBの緊急依頼なので、ラウマ達にとっては実績も嬉しい討伐となった。

(ふふふすぐBにあがっちゃうぞ!)

ラウマも嬉しそうにするのだった。

Bに上がればまたユア達に追いつけるのだ。

ノアはざっくざくと影の爪で解体を始めた。

ラウマの飛行魔法でノア達の移動は贅沢に移動している。

夜間は少し戻って宿を取るので、魔力配分が楽だった。




「今日は移動だけになっちゃいそう?」

今日はアミュアが騎手をしている。

すぐ横に話しかけるアミュア。

「夕方には着くから、少しお話聞けるかな?」

答えるユアは、前抱っこでアミュアにしがみつく。

進行方向が見えないと、アミュア達では辛いのだが、ユアとノアは背中側に超スピードで移動しても平気なようだ。

会話だけを考えれば効率は良い。

あとユアの希望的にも叶う。

(アミュアあったかぁい‥‥すきすきだいすき)

ぎゅうとさらに手足でしがみつくユアに、アミュアも頬を染めてにっこりであった。

夜霧は森のなかでも、超絶スピードで進む。

まるで森のほうが夜霧を避けるかのような進み方。

アビスパンターの特殊技能で、森歩きという能力だ。

これにより、軌道修正を最低限にし速度は保たれるのだった。

途中でお昼休憩を一度取っただけで、駆け抜けて目的地である北の街カルナードまでたどり着いた。

本来馬車なら6日程度の距離なので、夜霧の速度がとても役に立っていた。

目的を果たしたら、帰りは飛んで帰る予定であった。

現地までを節約できるので、夜霧で駆け抜けていた。

「見えた!」

アミュアの宣言通り、丘から見下ろしてカルナードを目視した。

「河が街の中にあるね!すごい」

ユアも振り向いて確認し、驚いた。

聞いてはいたが、ヴァルデン王国には無い景観に、少し興奮する二人であった。

大きな市街を縦断する河にいくつも橋がかかっていた。

それはかつてノアとカルヴィリスが別れ旅立った地であった。

ちなみにノアは全く地理的に把握しておらず、打ち合わせ時にも思い出しはしなかった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ