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第2.5話 神々にて
人間界の様子を見ていた銀髪の神が口を開いた。
「異世界好きという偽の記憶を植え付け、辺りに何もない大森林の奥底に飛ばし、終いには『巻き込まれ体質』という殺意の塊みたいな能力の付与。さすがに度を越えてるだろ。 神界規定で、人間への過度な干渉はご法度だろ?」
「異世界が好きってことにしないと転生させるのが面倒だから仕方ないじゃない」
「まあそれは別にいいんだが。露骨すぎる。こんなの直接殺しに行っているようなものじゃないか」
「奴は危険すぎる、早めに対処しておかないとまた被害が出かねないからのう」
「いつも人間のこと見下してるくせに、ビビりすぎだろ……」