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「もう逃げるなんて無理だから自首して」…成立する?

 昭和から平成にかけてはドラマとかかなりいい加減だった。

 けど、ある程度はデタラメでもいいと思う。

 でも、科学的な事に関してはその限りではない。正直50年後ですらまだ出来ないであろう「拡大鮮明化」なんてバカげた事をやってたドラマは個人的には許せない。「そんなもの100年経っても出来ない」と言う人はいそうだけど、どうだろう?現代の常識からいえば映ってないものはどうにもならないのだけれど…。まあ、でも現状どうあがいても不可能な事を、おそらくは最初に脚本書いた時点では「これぐらい出来るだろ」と軽いノリでやったんだろうなと思うと腹立たしくて仕方ない。それが「科学捜査」をメインに据えた作品でやるからさらに手に負えない。

 自首の定義にもよるのだけれど、日本の刑法上はその台詞が出てるという事はおそらくは成立しない状況にあるはず。


 自首とは犯罪行為が発覚する前に、自らその罪を申告した場合に成立する。

 ここで見解が分かれていいるのが、「犯罪行為の発覚」の定義。

 「殺人」の場合、殺人事件が起きた事すら判明していない場合に名乗り出れば、これが自首に相当するという点に異論をはさむ人はいない。

 見解が分かれるのは「殺人事件は発覚」しているが、「犯人は不明」。つまり「犯罪行為の発覚」とは犯罪そのものではなく「その犯人の犯罪行為の発覚」を意味するという見解。

 現在の日本においては後者が優勢なのだけれど、個人的にはこれを定義した人は前者の意味で定義したのだろうと思う。


 殺人という事件が発覚し、まだ犯人はわかっていないけれど、いつ犯人とバレてもおかしくないという状況で名乗り出るのは「犯罪への反省の意味」ではなく「減刑を意識」しての最低の思想によるもの。それ自首の定義の正反対に位置する行為。

 本当に罪の意識があり償わないといけないと考えているなら、「事件」となる前に自首してるでしょ。確かに犯人はまだわかっていないかもしれないけど。


 こんなもの「頭の悪い」裁判官の前例だとかに従っていたらいつまで経っても間違った解釈をされ続けるんじゃないかなと思う。


 まあ、それでも未だに「出頭」の意味で「自首」が使われる事は多いように感じる。ちなみに自首の方法は出頭だけではない。要は捜査機関…日本では警察になるわけだけど、警察にその意思が伝われば成立するので何なら電話でも構わないのだ。とはいえ、自首する方法を調べるようなハメになるような事をしでかさないのが一番だ。


 今回はあまりにも短いので、ついでに見解が分かれているものを。ダンガンロンパV3でも扱われた「無関係の2人が同時に同じ対象を殺害し、どちらが死因かわからない」場合。

 AとBが同時にCに発砲。結果Cが死亡。この場合、AとBの罪はどうなるか。AとBが協力関係にあればそれは「共同正犯」となるので、どちらの弾が死因だったかなど関係がない。AとBの弾が同時に着弾しようが、着弾したのは1発だけど、どっちの弾が当たったかわかないとか関係ない。どちらが主犯でどちらが共犯とかではなくAB双方が共同正犯となる。


 問題はAとBが「無関係」だった場合に起きる。そうなると、AとBのどちらがCを殺したのかがわからない。AとB両方とも殺人犯だろうか?そちともAとB両方とも殺人未遂だろうか?それともどちらかが殺人、どちらかが殺人未遂だろうか?


 これがほぼ同時に発砲したけれど、明らかにAの弾が先に着弾し、それで即死していれば「バカげている」けれど、Aは殺人罪でBは殺人未遂罪となる。ホントにバカげてるし、そんな定義したところでそんな状況はまず発生しえないのだけれど。

 実際に発生した場合、どちらが死因だったかわからないなんて事になると、きっともめる事になる。個人的にはどっちが原因だろうが、両方とも殺人犯でいいだろうがと思うんですけどね。

 刑法に限らず法律はホントバカげてる。

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