表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/14

9.三神

無言で森を歩いていくエテールに着いていくとあることに気付いた。


風の音以外に音も気配もまるでないのだ。

恐らく先導しているエテールが何やらしているようで魔物が一つも顔を出せないのであろう。


『メティス。一つ聞きたいことがある。暗黒魔術師とは何なのだ?』


我は念話でメティスへと問いかけた。


『暗黒魔術師とは主に呪術や闇魔法、状態異常魔法などに特化した黒魔術師の上位職です。かなり稀有な存在ですので恐らくこの世界には2.3人いるかどうかといったところです』


『なるほど…にしても黒魔術師とは…あの勇者の関係者にしては似つかわしくないな。あ、それとついでと言ってはなんだが…お前たちの能力について知っておきたいのだが…』



『わかりました。では我々三神(さんじん)の能力について解説いたします。』


メティスの解説をまとめると


-メティス-


この世界の死後の魂の記憶から様々な知識を蓄えており

小さな手がかりからでも本質を見極める力を有している。

さらに魂の記憶による演算を得意としており、

可能性を示唆してくれるアドバイザーの役割をも持つ。

三神の中でも一番力を多く与えられており

耐えず、神の世界≪神界>より魔力が供給されているらしく、ほぼ無尽蔵のエネルギーを持つ。


スキル≪アリス≫の主人格である。




-タナトス-


生死のエキスパートであり、瞬時に死を回避することに長けている。彼女?がいる限り

死ぬことはないと太鼓判を押されている。

言語能力、主に会話術は一級品でどんな生物でも籠絡、交渉が可能なほどであるらしい。

そのため、タナトスが発声部分の主導権を行使できる仕様になっている。

主人の許可があれば他の部位も操作可能であるらしいが

メティス曰く、性格に難があるということで

おすすめはしないらしい…



『…と言うような感じでよろしいでしょうか?』


『おい。アレスって奴もいるんじゃないのか?』


『…恐らく、お使いになられることはないと思いますので』


消え入りそうな声でメティスは言った。


『そうか。もし必要になったら教えてくれ』


『はい。わかりました』


『質問ばかりですまないが、お前達も神という存在なのか?』


『いえ、我々はアリス様に作られた神もどき…造神(ぞうしん)というものです。異世界の神の名前になぞらえた作り物となります。実態は持ちません。今はまだ…』


『ん?それは…どういう…』


「着きましたよ」



エテールがにこやかに微笑み、小屋の前で足を止めていた。


「まずは着替えを用意しますので。それから話を聞かせてください」


にこやかに微笑んだままエテールは話す。


「話…か?」


「ええ。転生やら前世やら興味のあることばかりですので…」


我は絶句した。

エテールの笑みがとてつもなく邪悪に感じたのだ。


『…緊急事態…ですね』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ