第八十一話・不幸子の話……オカネナイ ●
今回の話は兄弟姉妹間の話なので、一人っ子の人には、よくわからないかもしれません。昔の人は「兄弟は他人の始まり」 とはよく言ったものです。事実、私限定ですが例の実妹Zとは他人以上です。現在もそれを痛感しています。
仲がよろしくない場合、遺産の分け方でもめたりします。私の場合は父の生前から実妹Zと母とがもめていました。Zはぜいたくして暮らしたい女。お金のかかる趣味を追いかける女。お金を使いたかったら自分で働くのが早い。それが一番の近道だと私は思うのだが、Zみたいな女は手っ取り早く親からせびるのが楽でいいのだろう。Zと関係した男性は全員残念ながらZの思うようにお金をくれる人ではなかった……そしてZは外面のよい女。両親と私限定ですが、Zの口癖は「オカネナイ」
普段からの口癖がこれで、満足という言葉を知らないです。これは断言できます。まだ生きていた父親が叱っても効果なし。こういう場合は父の死後ももめますね。父の死後はまだ生きている母のお金をあてにしてきました。まだ生きている母名義の土地を担保にお金を借りる話も別の親せきから聞かされ仰天しました。いずれZが家を継ぐからということです。それで実家の権利書も持っていったという……これをされてから、のんびり屋の母もさすがに住む家を追い出されるかもと危機感を持ちました。私に実印を預かっていてほしいと言ってきました。そのため、遠方に嫁いだ私が母の実印を預かっています。念のため、母から母の意思で私に預けました、と一筆書いてもらいました……ほんと、こんなのが血縁にいると苦労します。
確かにお金はいくらあっても邪魔にはならぬが親の老後のことなど考えず、己の趣味にまい進するため、家族のお金をあてにする人物が家族にいると悲惨です。やはり家庭内のことですので外部にはなかなか露見できにくいというのもあります。家名、外聞を気にして黙り込む。これも実体験から断言できます。相続もわきあいあいと分けられるならばいいけれど、当人以外の外野から見て浅ましいというケースも多々あるでしょう。
昔は長男が家督を継ぎますので、親の財産は総取りでした。鎌倉時代にはすでに家督の嫡子単独相続が原則であったらしいです。ということは次男や三男は冷や飯くらいです。いてもいなくてもよいと。女性は男性より価値が劣るとされていましたので、なお地位が低い。そんな時代がずっと続いていました。
現在、人間は長生きできるようになりました。特に日本は第二次世界大戦後、平和な時代が続きご長寿国を保っています。しかしながら元気なままで老いるのはむつかしい。ほとんどの人は介護が必要です。そして介護は長男夫婦がするとは決まっていません。親の介護でもめ、亡くなったら相続でもめるのは人生の風物詩といってはいいくらいかも。これも全部お金が欲しいから。そして我が家の場合は「オカネナイ」 の口癖のZがいる。これならば家族なんてないほうがいい、これならば財産なんかないほうがよいかも。世間体を気にする家族ならば、誰かが我慢します。世間体なぞどうでもよい家族ならば法廷で争うでしょう。お金のために、安楽な暮らし、老後のために……。
現在私は戦争中といってもいいぐらいです。己にカツを入れるために私のイラクサを簡単につづってみました。ここまでしか書けないけれどお許しください。
家族だけに向けるヒステリーと外面の良さは一生治りません。仲の悪い兄弟姉妹がいる場合は親が先を見越して法的に動くほうがよい。そうでないと親の面倒を見る方の子供がいろいろなことで苦労します。私と同じような立ち位置にいる人がどのくらいいるかは不明ですが、共感してくださるとうれしいです……私も心が弱ってきていますね。子供が反抗期な上、こんなことに心をこれ以上すり減らすのはイヤです。心理的嵐の中に生きている私。
Zはオカネナイという前に工夫して生きてほしい。でも通じない。お金がないとつきあえぬ友達っていったいなんだろう。Zは私と違う世界に生きている。私と母に迷惑をかけて。傷つけて。
Zに年金を取られ困った母は私に援助を頼んでくる……ここ数年同じことの繰り返しです。地域包括支援センターと相談中かつ私が母を引き取る方向ですすめています。支援していただける相談員は経験豊富で頼りになります。母のケースは経済的虐待になるそうでこれも結構あるらしい。母はZの育て方を間違えたとはいうが、単純に割り切れる問題ではないし根が深いです。この話はここまでにしますが、もっと掘り下げた文面をイラクサに載せようと思います。