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第四十五話・人前で人を叱る人


 二十年ぐらい前だったか、通勤である地下街を利用していました。通行人が多いところで、あるキャラクターグッズや女性向けの商品をメインにそろえているグッズショップができました。店内に大勢の人がいます。で、私も物色して気に入ったものをもってレジに並びました。レジは二つしかなく、初日とあって大勢が並んで混雑しています。私の前に来たとき、レジの人がいきなり隣の人を叱責しはじめました。叱責した人はやや年長の女性で店長らしかったです。どうもお客への接し方、ありがとうございました、の言い方が悪かったらしい。それで指導という名の叱責。しかし長い。客が精算レジにずらっと並んでいるのに小声といえどもなぜヒステリックにねちねちと叱るのか? 叱責された女性は二十代前半、レジの客を横目で気にするそぶりを見せつつも、うなだれていました。かわいそうに……というよりも、客がじっと見ているのに気づかないのか? 客も皆押し黙っています。私もこういう時は無言になります。困っちゃいます。というよりも手に持っているかわいいキャラクター商品、こういう人が売っているのか、と思います。

 手元に置いておくものは、買った時の印象で大事にすることもあれば、使うたびに勝った時の悪い印象を思い出してイヤになることもある。大勢の客の前で人目もはばからず店員を叱ったあの店長はダメな人です。店は一年も持たずにつぶれました。ギフトショップ系の店の人はかわいいものを末永く使ってほしい、もしくはギフト先に喜んでほしかったら人前で小言をいうべきではないでしょう。その点、実在の企業名をあげますが、ディズニーランドの店内やホテルは徹底しています。お土産ではレジが混雑していても子供に「いいもの見つけたね」「これはずっと使えるよ」 と笑顔で話しかけながら手は素早く精算する。めったに連れていかないので、子供は今でもその当時に購入したものを見て、良い買い物をしたと思って大事にしています。ディズニーホテルは更にキャスト教育が徹底されていて、その分諸費用は高くつくが、これもよい思い出づくりができて満足しています。あれを見習ってほしい。例のその店がつぶれたのは、店長の性根が悪かったからと言い切れる。初日でアレだったので、その店長さんは他にもやらかしているはずです。ああいう人は、無自覚で目には見えぬモノを分断する「ツブシ屋」 さんです。これから先も本人の気づきがない限り、人の和を壊します。

 現在は違う系統のグッズショップになっています。この店はずっと続いていますね。




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