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プロローグ
中学校一年間の青春を僕は星空と一人の少女に捧げた。
中2の冬、僕らはとある進学塾でであった。
なかなかの都会である、と自分なりに誇りに思っていた街の片隅。地域で二校目となる全国展開された進学塾に僕は通っていた。
親に将来のことを見据えろ、とそこに叩き込まれた。僕の将来の夢を聞こうともせずに、だ。それなのに、学費は高ければ高い程よいだとかのたまい、挙げ句の果てには初回でいきなり首都圏進学特化コースに通うこととなった。
もちろん、僕もただ流されるがままに自分のが行きたくもない高校を受験する羽目にはなりたくはなかったから、抵抗をした。
まぁ、中坊のできる抵抗はたかがしれて、軽くあしらわれ、ヤケッパチになった僕は三月の帳の中を駆けた。要するに家出だ。今となってはこの行動に己の青さをひしひしと感じられ、黒歴史に心を閉ざしたくなるのだが、、、
その夜、冬の大三角形のもと、僕らは出会っ
た。
一生この、切なく、君と手探りで作り上げた恋の色を忘れることは叶わない。