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勇者様ご一行、前田ダンジョンハウスへようこそ  作者: 常に移動する点P


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10/10

【最終話】第10話・さよなら!前田ダンジョンハウス

 勇者のつるぎ事件から一年後、何事も突然の前田家だ。ススムは、先日ダンジョンを閉じた。ダンジョンの管理人になると言って、会社を辞めてまだ二年ほどだった。理由は、ダンジョンが自動生成して、地下10階以上?いや以下の深さにまで浸食しようとしていたからだ。


「俺には手に負えん」

 その一言は、重かった。ダンジョンの王となりかけていたドラゴン・龍蒼は手癖の悪さを真剣に治療することとなった。キラキラ光るモノを収集するのはドラゴンの性だが、そこに立ち向かうのは、人間に近づきたい体と言った。人間はもっと不道徳で不謹慎で非正義で、倫理観がペラペラだ。

 そんななか、ダンジョンを閉じる直前に、旅に出ていた勇者ガルバが戻ってきた。執着のしずくを手に入れたというのだ。スライム商人レイズをはじめ、千体近くのスライムの蘇生に成功した。勇者のつるぎは、ダンジョンと一緒に封印した。勇者ガルバが身に着けていた勇者の肌着はボロボロで、ニオイもひどかった。

 レイズたちスライムは勇者ガルバに連れられて、新たなダンジョンへと移住した。


 アシュフォード姫は相変わらず、前田家に居候しているが、先日から働き始めた。賢者のスキルは一切使わない。今更だが、メイド喫茶らしい。よくよく話を聞くと、メイドではなく、冥土。死者を甦らせる仕事とか。賢者のスキル使いまくりのようだ。リム王も無理やり勇者たちを派遣して、娘を奪還するといった強権ぶりを発揮しなくなった。隣国との和平調停に忙しいらしい。

 俺は無事大学を卒業した。勇者にならないかとスカウトも受けたが、龍蒼とアシュフォード姫の猛烈な反対を受けて、断ることにした。


 勇者なんて、ただの殺し屋だもの。


 アシュフォード姫の言葉は、ストレートに俺に刺さった。二人とも、そろそろ家にお金入れないと、モドリが怒りそうだよ、と伝えておくことにした。俺は、バイトだけど、家にお金入れてるから。


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