第8話 狙われる事になったアレクサンダー
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リリーと俺が出会い、旅をしている頃、魔王城では魔王が大臣に命令をしていた。
「先日、外へ出したアレクサンダーと言うやつ、あいつを始末しろ。人間族に勇者召喚を行った事が知られると、面倒なことになる。良いな」
「ハッ、承知いたしました。早速手配いたします」
魔王からアレクサンダーの暗殺依頼を受けた大臣は、暗部の人間であるロコスを呼んだ。
「良いかロコス、先日召喚し外へ出してやった、アレクサンダーと言うやつを暗殺してこい。これは魔王様からの命令だ。わが国が勇者召喚をした事を人間族の国に知られてはまずいのだ。良いな」
「ハッ!承知いたしました。必ずやご期待に添えるようにいたします」
「金は送ってやる。だからやつを暗殺するまで帰ってくるな。良いな」
「承知いたしました」
ロコスは大臣からアレクサンダーの暗殺命令を受け王城から旅立った。
アレクサンダーは知らないうちに、魔王から命を狙われる立場になっていたのだが。
その頃、アレクとリリーは草原でリリーの魔法を確認していた。
「リリーはすごいなぁ。5つも魔法属性があるなんて、お兄ちゃん驚きだよ。世間の人もびっくりすると思うよ」
「お兄ちゃん、ありがとう。嬉しい」
「今日はリリーの魔法をいっぱい確認できたし、いろんな魔法も覚えることができたよね。よかったね」
「うん、よかった」
「じゃあ、そろそろ帰ろう」
「はーい」
リリーは片手を挙げて返事をした。
俺たちは草原から街へ戻った。
◇◆◇◆◇◆
翌日、オオミウラの街から馬車に乗り。ウラビの街に向かった。ウラビの街に1泊して翌日は、トーカナ国のイタキタブンである。ここも1泊、次の街オダハコネに到着。ここも1泊、峠越えの後いよいよ目的の国シズアイである。シズアイは王都までの直通馬車が出ている。この国は大国で馬車の交通網も発達しており、各都市間の交通網が充実して居るのである。
俺達は2つの街を通過する特急馬車を選択し、王都までの間、街道の宿に1泊し翌日到着した。シズアイの王都はパリブルクである。パリブルクは人口2,000,000人この世界で最大の都市である。当然冒険者ギルドも大規模だ。そして冒険者ギルドの本部がここにある。
王都とあるように、このシズアイの国も当然王制である。王都に全ての貴族の屋敷があり王城を中心に公爵、侯爵、伯爵と高位貴族街があり、さらに、それを取り囲むように子爵、男爵、準男爵、騎士爵の屋敷があり、一度高い城壁で区切られ庶民の街になる。
貴族街に近いところが、大店の店主達の屋敷街になる。そこから同心円上に街が膨らんでいき、一般庶民の住む市街となる。ここは魔人族の国から2つ隔てた人間族の国である。今日は早速、王都のこれからお世話になる冒険者ギルドに行く事にした。
ここの冒険者ギルドは世界の本部だけあって、馬鹿でかい!あまりのでかさに驚いている。
「よし、リリー入るぞ」
俺とリリーは冒険者ギルドに入った。やはり冒険者ギルドのビルも大きいだけあって活気に満ちている。今まで入ったどこのギルドよりも凄い人の数だ。あまりの人の数に圧倒されてしまう。
まずは掲示板の前に並んでみた。どのようなクエストが多いのか確かめるためだ。ここの掲示板も馬鹿でかい。大きさは下から1メートル位のところから掲示板が始まり、上は3メートル位まで。まぁそれぐらいじゃないと剥がせないからな。そして横幅がなんと30メートル位ある。これには驚きだ。
左側からGランク右に行くにつれSランクまでの並びとなっている。上手く出来ている。当然SランクとAランクは少しBランクもそれよりちょっと多い位。そして1番多いのは、Eランク、DランクCランクFランクの順だ。Gランクも全くの初心者向けなので、あまり多くはない。
また、掲示板外にもう一つの掲示板があり、そこには常時依頼が貼ってある。薬草採取、街の掃除、スライム討伐、ホーンラビット討伐、ゴブリン討伐である。また準常時依頼だがオーク肉の需要が多いので、これも常時依頼のようなものだ。
その他に、リリーが討伐できるモンスターの依頼も結構ある。さらにパリブルクの森、草原、ダンジョンもあるらしい。ここでの仕事が楽しみである。ただし、今まで戦った事が無いオーガや俺達のローブであるリザード、ビッグボアやワイバーン、各色ドラゴン等も居るらしい。ドラゴンは色によって強さが変わるみたいだ。
さて、まずは人間族の冒険者ギルドは確か初めてなので、とりあえず並んでみよう。そして俺達は魔人族の国で冒険者になったので、人間族の国で活動するには、何かギルドカードなどが変わるのか聞いてみることにした。
しばらく並んでいると、俺達の順番が来た。
「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか?」
いつもの冒険者ギルド受付嬢のお決まりの挨拶だ。
「はい、今日はこの国に初めて来て、冒険者ギルドにも初めて来ましたので、質問があります」
「はい、どのようなご質問でしょうか?」
「私とここにいる妹は魔人族の国で冒険者登録をしました。どこで登録しても同じと聞いていますが、人間族の国で活動していくにあたり、冒険者カードは変更などをする必要があるのでしょうか?」
「いいえ、問題ございません。そのままお持ちいただいて大丈夫です」
「そうですか。わかりました。ありがとうございます。ところで買い取りカウンターはどこになりますでしょうか?」
「買い取りカウンターは私から見て右側になります」
「ありがとうございます。ところで、お奨めの宿はありますか?」
「お奨めの宿は白馬亭です。部屋も清潔だと聞きますし、料理もおいしいと聞きますよ」
「ありがとうございます。では、そこへ行ってみます」
俺達は買い取りカウンターへ行き、時空間収納からモンスター達を出した。大量のオーク、フォレストボア、ホーンラビット、スライムの核を出して驚かれた。金貨27枚になった。
これでしばらくは金銭の心配をしなくて宿に泊まれるね。
「じゃあ、リリー宿に行こう」
さっき受付嬢から聞いた宿に向かって出発だ。
「うん、お兄ちゃん行こう」
◇◆◇◆◇◆
俺達は受付嬢から聞いた宿、白馬亭に向けて冒険者ギルドを出発した。確か、冒険者ギルドを左に出て、しばらく道を進むと、右側に大きな道がまた現れてくるから、そこを曲がって、左側12軒目と言っていたな。白い5階建ての建物だからすぐわかるとも言っていたな。
「リリー多分あそこだね。白い5階建ての建物って言っていたもんね。あそこしかないね。きれいな建物だね」
「そうだね。お兄ちゃんきれいな建物でよかった。お部屋空いているかなぁ」
「そうだね。空いているといいね」
俺たちは白馬亭の中に入っていった。受付のお姉さん俺と同じ年位かな? に今日泊まれるか聞いてみた。なんと5階の角部屋が空いていると言う。ちょうどそこは2人部屋らしい。よし。5階に上がるのはちょっと大変だけど、景色はいいからラッキーかも!
「ではお二人1部屋で1日銀貨2枚となります。これで朝と夕のご飯が付いています」
「この景色で、このグレードの宿で、朝、夕が付いて1人銀貨1枚なら安いなぁ」
「ありがとうございます。では何泊いたしますか?」
「とりあえず1週間お願いします。その後延泊するときにまたお支払いいたします」
俺達は二人分の銀貨14枚を支払った。ちょうど銀貨が沢山余っていたのだ。
「ではご案内いたします。501号室となりますので5階まで上がります」
なんとここにはエレベーターがあった!!…どうやら魔石で動かしているらしい。
「びっくりです!ここにはエレベーターがあるのですね。噂では聞いたことがあったのですが、(本当は聞いたことがない)初めて見ました」
「ありがとうございます。この辺の宿でも、エレベーターが付いているのはここだけですよ。この宿の自慢なんです。当然ご飯も自慢ですよ。評判も良いですよ」
「今日の夕ご飯期待してます」
「では、お乗りください」
エレベーターが来て、俺たちは乗って5階に着いた。日本では珍しくないが、リリーにとっては衝撃的だったようだ。興奮している。
「ねぇねぇお兄ちゃん。凄いねこれ!箱に入ったと思ったら、ドアが閉まって、今度は何か床が移動してると思ったら、またドアが開いて廊下の景色が変わっているよ。何なのこれ?」
「リリーこれはね、エレベーターと言う乗り物なんだよ。普段ドアが閉まっていて、人が乗るときにドアが開いて人が乗り込むと、2階3階4階5階と箱が勝手に人を運んでくれて、別の階に連れて行ってくれる乗り物なんだよ」
「凄い!凄い!凄い!凄いよお兄ちゃん!」
リリーが宝石のように目を輝かせてこっちを見ている。そして5階につくと今度はエレベーターを見ている。まぁ何度か乗れば慣れるだろう。しかし、リリーの反応はとても可愛いものだ。リリーだけではなく大人でも初めて乗ったら、こんな反応をするのかもしれない。
「皆さん大人でも初めての方はこのような反応をされますよ。特にお子さんにはとてもお喜びいただけます」
やはり大人でも喜ぶんだな。さっきの疑問は解消した。
「やはりそうですか。私も初めて乗ったので少し嬉しかったです(ちょっと嬉しかったふりをする)」
「あと少ししますと、夕飯となりますので、1時間位で降りてきていただければ大丈夫です」
「そういえば、私たちは時間を測る道具を持っていないのですが、何か時間を計る道具はあるのでしょうか?」
「魔道具で時計と言うものがあります。それは懐中時計と言うもので魔石で動いております」
「それはどこでいくら位で販売していますか?」
「この街ですと、この宿を出て、右に進んで最初に来られた大通りに出たら右に曲がります。暫く進むと3本目の大通りにぶつかります。そこを左に入って3軒目に魔道具屋があります。そちらでしたら多分あると思います」
「ありがとうございます。早速行って来ます」
「ではごゆっくり、お出かけになる時は、受付に鍵を預けてお出かけください」
「では、部屋を見てから、一旦休んで外出します」
「では失礼いたします。ごゆっくりどうぞ」
受付のお姉さんは部屋を出て行った。
リリーと俺は、暫く部屋の中を見て、トイレとシャワーがあることを確認した。さらにベッドもふかふかだ。とても良い宿だ。さすが冒険者ギルド、良い宿を紹介してくれた後はご飯がどうかだな。
「じゃあ、リリー魔道具屋に行ってみよう」
「うん、行ってみよう」
リリーは右手を上げ、全身で出発の合図をした。明るい娘で助かる。本当に可愛い!
俺たちは受付嬢に鍵を預け、先ほど聞いた道を進み、魔道具屋に着いた。
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