第5話 王都での生活1週間 そして新たな出会い
本話もお読みいただきありがとうございます。お楽しみいただけるように書きたいと思います。
王都に出て早1週間。モンスター討伐にも少し慣れてきて、魔法も多少使えるようになってきた。レベルも上がり、現在レベル10。実際のHP、MPは650を超えた。自分でも驚きだ。魔法の熟練度も(5)を超えたし、もうすぐ(6)になると思う。
ギルドのランクもDランクとなった。さて、今日も北の森に行き、薬草とモンスターを討伐してこよう。いつも通り、北門を出て森に着いた。やはりサーチを使い、森の奥へ来ている。今日は森の中へ10キロほど進んだところにいる。
この森で、今まで出会ったモンスターは、スライム、ホーン、ラビット、フォレストボア、オークである。今日はどんなモンスターに出会えるのか楽しみだ。まぁここに来るまでの間に、いつも通りたくさんのモンスターを倒してきた。すべてストレージに入っているが。
サーチの画面もうまく使えるようになったので、どこにどんなモンスターがいるのか、なんとなくわかるようになってきた。今出ている赤い点の集団はなんだろう?この赤い点はまだ見たことがないなぁ。
俺は、この赤い点の集団に近づいて行き、初めて見るモンスターに驚いた。アニメでよく見た緑色のモンスター、ゴブリンではないか!しかもゴブリンの集団、ここは集落と言っていいのか?ざっと見た感じで100匹以上いる。
俺は近づいて行き、木の影からそっと覗いてみた。果たしてこれだけの数に俺1人で対抗できるのだろうか。しばらく様子を見ていると、なんだかゴブリンが攻撃している。地面に転がっている人のようなものを叩いている光景が見えた。
俺はよく目を凝らして見てみると、なんと!人ではないか!…俺はすかさずウィンドカッター× 10、アイスアロー× 10、ロックアロー× 10、ファイヤーアロー× 10、マジックアロー× 10、あらゆる魔法を放っていた。
すぐに助けに行かなければ、魔法を放った後、剣を抜き、俺は全力で走り出していた。すぐに叩かれている人のところに行き確認したが、どうやらもう死んでいるみたいだ。
俺はすぐに寄ってくる、ゴブリンを次々に切り倒した。そして大量の魔法を次々に放った。もうレベルも熟練度もかなり上がっているので、雑魚ゴブリンの集団を次々に倒していった。
ところが、ガタイの良いゴブリンが、小屋の中から次々と出てきた。なんだこいつらは。今までの子供位の大きさのゴブリンと全然違うぞ。2メートル位あるような奴らばかりだ。こいつらが、ホブゴブリンと言うやつなのか?どうやら魔法を使ってくるらしい。更に剣技も非常に長けている。
魔法を使うゴブリンから、アイスアローが飛んできた。ヤバイ!…結構速度も早いぞ。ただし1本ずつなので、剣で軽く叩き落とした。俺も同じアイスアローを打ち出した。しかもいつも通り10本だ。魔法を打ち出してきたゴブリン達は耐切れずに倒れた。
剣を使ってくる奴には、剣で相手をした。俺はスラッシュを覚えているスラッシュで剣技を使ってくるゴブリン達を一刀両断だ。さらにでかいゴブリンは棍棒みたいなものを持っている。鑑定を使うとゴブリンキングと出ている。ゴブリンキングは、そのでかい棍棒で殴りつけてくる。でかい棍棒が振り下ろされると地震のように地面が揺れる。しかも穴が空き、土が飛び散る。どんだけ力が有り余っているんだよ。
あいつに叩かれたら、即死だな。俺は叩かれないように注意しながら魔法を放った。今度は、数ではなく一発一発に威力のあるジャベリンで行こう。アイスジャベリン、ロックジャベリン、マジックジャベリン、ファイヤージャベリン、サンダージャベリン、俺は5本のジャベリンを放った。さすがにこれだけ撃てばゴブリンキングも倒れた。もうゴブリンはいないようだ。
俺は先程の人の死体を見た。弔ってやろうと思ったのだ。しかし大人2人は頭を潰されて死んでいるが、子供はどうやらまだ息があるみたいだ。良かった‼️俺はすぐに初めてのヒールをかけてみた。
少し傷が治ってきた。続けてヒール、ヒール、ヒール、何度もヒールをかけた。レベルが上がり、熟練度もまた上がったようなので、初めてのヒールだったが効き目はあったようだ。
「ウッ……… ウーン……… 」
どうやら少女は気がついたようだった。
「おい、大丈夫か?」
「お父さん!お母さん!どこ…ねぇどこ?」
俺は、少女を小屋の中へ連れて行き寝かせた。
少女はキョロキョロしている。そして父母を探している。俺は頭を撫でてあげながら、落ち着きを取り戻すまで暫くそうしていた。少女は落ち着いたのか俺に話しかけてきた。
「あの……助けてくれてありがとう。私のお父さんとお母さんもいたのに、なぜここにいないの?」
「君と一緒に2人の大人がいたが、残念ながらゴブリンに……… 」
「嘘…… 嫌だ‼️………… 」
真珠がこぼれ落ちるように、少女の目から涙がこぼれ落ちた。
やはり少女は泣き始めてしまった。どうしたらいいのだろうか…俺は途方に暮れてしまったが、少女の気持ちを考えると居た堪れない。やはり彼女の背中を摩ってあげる事ぐらいしか出来ない。暫くそうしていると少女は眠ってしまった。
少女が起きてから親を弔ってやろうと思ったが、やはり頭が潰れた親の遺体を見せるのは残酷だと考え、俺は1人で親であろう2人を葬ることにした。そして2人の遺品になりそうなものを探したが、ペンダント等何も身に付けていなかったので、上着を脱がせてストレージに入れた。これは少女が起きたときに両親の死を確認してもらうのと、遺品としてである。
2人をストレージに収納した後に、俺はゴブリンたちの右耳を切り落としを収納していった。なお死体は全て焼き払った。暫くすると少女が起きてきた。どうやら眠ったことで少し落ち着いたようだ。
俺は両親の状態があまり少女に見せられる状態でないなかったと言うことを説明し、俺のストレージに入っていることを伝えた。そしてストレージから上着を取り出して、少女に見せた。
「これは………!お父さんとお母さんの上着です。やっぱりゴブリンに殺されちゃったんだ…………お父さんとお母さんは…私を守ってくれ………………」
もうそれから少女は言葉にならなかった。また、ポロポロと涙が溢れだした。
「立派なお父さんとお母さんだったと思うよ」
俺はそれしか言えなかった。
暫く泣いて落ち着いたのか少女が話し始めた。
「助けてくれてありがとう。お兄さん」
「僕の名前はアレクサンダー略してアレンと呼んでね」
「私の名前はリリアーナ、お父さんとお母さんはよくリリーと呼んでいたよ」
「じゃあ、僕もリリーと呼ぶね」
「うん」
自分の娘みたいな年齢なんだなぁ。多分俺は地球で結婚していたら、このぐらいの子供がいたんだろうな。そんな年齢の少女だった。
「リリーの年はいくつなの?」
「8歳だよ」
「そっか、ところで、お父さん、お母さん以外に、おじさんやおばさん、お兄さんお姉さんはいるの?」
「誰もいないよ、リリーは一人ぼっちになっちゃった」
「そうか…… じゃあお兄さんが街に連れて行ってあげるね」
「ありがとう」
俺とリリーは森から出て街へ戻ることにした。
「ところで、リリーは、どうしてあんな森の中にいたの?」
「お父さんとお母さんと森で薬草を探していたら、ゴブリンに捕まっちゃったの」
「そうか、それでゴブリンの集落に連れて行かれたんだね」
「うん」
これ以上、あまりこのことには触れないほうがよさそうだな。リリーの心の傷は、まだ癒えていないからな。彼女に思い出させる事は酷だな。俺は何か別の話をして、彼女の気を紛らわせた。
「リリーは何が好きなの?」
「リリーはね、吟遊詩人のお話、特に冒険譚が好き」
「そうなんだ。リリーは冒険譚が好きなんだね」
そうかこの子は冒険の話が好きなんだな。王都に帰ったらこの子を孤児院にでも預けようと思っていたが、ちょっと聞いてみよう。
「リリーは誰も親戚やお兄さん、お姉さんもいないって言っていたよね。帰ったらどうしたいの?」
「リリーはどうしたらいいかわからない。でも、お兄さんが助けてくれたから、お兄さんと一緒にいたい。お兄さんは優しいし」
こんな38歳のおっさん、いや今は15歳か。だったら、この子の面倒を見ていこう。そう決めた。こんな幼い子が、俺と一緒がいいと言ってくれたんだ。妹として一緒に旅をして行こう。完全に孤児になってしまった少女を、1人で放っていく事も出来ないしな。よしリリーに聞いてみよう。
「ねぇ、リリーお兄さんと一緒に旅をするかい?お兄さんには決まったおうちとかないんだよ。だからいろんなところを旅して行くしかないんだけどいいかな?」
「うん」
「わかった。じゃあ、そうしよう。今日からリリーは僕の妹だ。いいかい?」
「うん、わかった。一緒に旅しようね」
少しリリーの気が紛れたような気がする。後は街へ帰って冒険者登録だな。これから色々とやることが多くなりそうだ。まずは宿を2人部屋に変えてもらわないと。それから明日はギルドへ行ってリリーの登録だ。そして別の街へ行こう。リリーにとってこの北の森は良い思い出がないところだからな。
俺たちは王都に戻って宿に帰り、2人部屋に変えてもらった。明日は冒険者ギルドへ行き、登録を済ませたらリリーの武器と防具を揃えないといけないな。明日は忙しいなぁ。
「さぁ、リリーもう寝るよ」
「おやすみなさい」
「おやすみ、リリー」
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