第15話 領地に行く(1)
前話はお楽しみ頂けましたでしょうか? 、本話もお楽しみ頂けるように書きたいと思いますので、是非お楽しみ下さい。
こうして、俺たちは公爵の爵位を賜り王城を辞し馬車で新しく賜った屋敷に戻る事となった?……が、今までの屋敷はどうしたら良いのだろうか?……といってもまだ新しい屋敷はできていない。これから造成して建物を建てるのだ。だから俺たちは王城を辞した後、今までの屋敷へ戻った。やはりかなり緊張し疲れていたのか風呂に入りすぐに寝てしまった。
話は少し遡り3ヶ月位前の事になる。
「リリー実は話しておかないといけない事があるんだ。聞いてくれるかい?」
「うん、何?お兄ちゃん」
「実はね……」
俺は、リリーに話しておかないといけない事がある。それは異世界から来たと言うことだ。しかも魔王たちによって勝手に召喚されたと言うことだ。その途中で、神様に会ったこと、そして、魔法をもらったこと等々だ。
「実はね……リリーお兄ちゃんは、異世界から来た人間なんだ」
「!!ッ……」
リリーの目は栗の実位な大きさに広がり驚いている!まぁ普通の反応だよな。
「リリーが驚くのも無理は無いよね。お兄ちゃんがいた世界はこの世界とは違う世界で地球と言う星から来たんだよ。そしてその地球には魔法というものがなかったんだ」
「!?……異世界って何?」
俺はがっくりと肩を落とした。そこからの説明かい!仕方ない……確かにリリーは日本ではまだ小学2年生だもんな。簡単に説明してあげないといけないな。俺が悪かったな。
「そうだね。リリーにわかるように、簡単に説明してあげるね。リリーは夜お空を見るよね?そうするとお星様がいっぱい見えるでしょ?その真っ暗のお空とお星様を宇宙と言うんだよ」
「うん、お空のことを宇宙って言うんだね」
「そうだね。その王様がいっぱいあるのがリリーたちがいるこの宇宙なんだよ。でも実はその宇宙がいっぱいあるんだけど、お兄ちゃんはその別ないっぱいある宇宙の別の宇宙から来たということなんだよ。わかるかな?」
「あんまりよくわからないけど、別の宇宙から来たので合っている?」
「そうだね、合っているよ。その別な宇宙のことを異なる世界と言うんだよ。だから異なる世界を縮めて、異世界と呼ぶんだけれどわかるかな?」
なかなか小学2年生位の子供に異世界を説明するのは、俺の頭では難しいなぁ。ましてや過去の地球が平たいだ、丸いだなんて天動説や地動説なんて、そんなことを説明したってわかるはずもないし、仮にそんなこと言ってもしこの世界でそういう論争があったら、俺も捕まって死刑になるのは嫌だしな。
「なんとなくわかったよ…。でっ、お兄ちゃんはその別な宇宙…異世界?から来たんだよね。それで合っている?」
「合っているね。じゃあ話を続けるよ」
リリーは言葉上の理解はしていても、きちんと理解できているのかどうかはわからないなぁ。
「うん続けて、リリーはお兄ちゃんのお話を聞くよ。お兄ちゃんのことたくさん知りたいから」
「この国の他にもリリーと出会った魔人族の国があったよね?…この国は人間族の国だよね?」
「うん、知ってるよ」
「じゃあ話を進めるよ。お兄ちゃんはその魔人族の国に、大勢の人たちと一緒に魔法で異世界からリリーがいるこの世界に呼ばれたんだよ。それを異世界召喚と言うんだ。この異世界召喚は、自分たちの気持ちとは関係なく勝手に呼ばれちゃうんだ」
「そして元いた世界に帰る事は出来ないらしいんだ。お兄ちゃんはなぜそれを知っているかって言うと神様に会ったからだよ」
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!お兄ちゃん、神様に会ったことあるの〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?」
これまたさっきと同じように、リリーの驚いた顔がとても面白いし、愛らしい。面白がっちゃいけないんだけどね。
「!ッ!…………ビックリするよね。そうだよ、お兄ちゃんは異世界からこっちの世界に来る途中で、神様の世界に一度いたことがあるんだよ、短い時間だけどね。その時に神様とお話をしてからこっちの世界に来たんだ」
「ねぇねぇ、お兄ちゃん、神様ってどんな感じの人?…神様?…」
まぁ、当然の興味だよな。俺も行ったことがあるって言う人がいたら聞いてみたいもんな。
「お兄ちゃんが会った神様は……実は声だけなんだ。だから、正確には会ったわけじゃないよね」
「な〜んだぁ〜……」
リリーは少しがっかりしていた。
「そんなにがっかりしないでよ。お兄ちゃんだって本当は神様の姿を見たかったんだから。でもね…良いことがあるんだよ。お兄ちゃんが教会でお祈りをすると神様が答えてくれるんだよ。だから今度教会に行ってみよう。そしてリリーも神様に会えるかどうかお兄ちゃんが聞いてあげるね」
「本当に!やった〜〜〜〜〜〜!お兄ちゃん絶対に約束だよ。今から教会に行こうよ!」
「じゃあ、行ってみるか。」
俺たちは教会に行く事にした。
教会に来てシスターに案内され神様の象の前で跪き祈りを捧げた。すると、俺は白い光に包まれ神様のところに呼ばれていた。なんとそこにはリリーの姿もあった。
「神様お久しぶりです。リリーも呼んでくださったんですね。ありがとうございます」
「久しぶりじゃのぅアレクよ。そしてリリーお主は初めてじゃの、よろしくのぅ」
リリーは驚きすぎて口をポカーンと開けて大きく目を見開いている。まるで小さな子が描いた人が驚いている時のような、ピカソの絵のようなそんな顔をしている。リリーは暫くするとハッ!と我に帰り神様に挨拶をした。
「神様、はじめましてリリーだよ。です…。よろしくお願いします。神様、呼んでくれてありがとう…です。リリーはとってもうれしい!」
リリーはとても興奮している。しかしきちんと挨拶はできた。良い笑顔だ!
「本日、お祈りをしたのは、私もそうですが、リリーが神様のお姿を見たいということなので、お姿をお見せいただく事は可能でしょうか?」
すると神様が姿を見せてくれた。想像していたのと違いとても若くてイケメンでびっくりした。通常神様と言うと、おじいさんで白いひげを生やして、白っぽい頭からすっぽりかぶる足元まである、ローブのような服みたいなものを着ていて杖を持っていると言う。そんなイメージで想像していたのだがある意味裏切られた。喋り方がちょっとじじぃっぽかったので、じじぃを想像していた(笑)。
「これこれ、アレンよ、この世界にいる時はお主たちの心の声は丸聞こえなんじゃよ。だから、じじぃとはなんじゃ、じじぃとは…失礼じゃろ(笑)」
「やべえっ!……そっ…そうなんですね。これは大変失礼いたしました(汗)」
「ほほほほほほっ…まぁ良い。ところでリリーよ、其方は今…幸せか?」
「はい、神様!リリーはとっても幸せだよ…です!。だってお兄ちゃんと合わせてくれたから。これは神様のおかげなんだってリリーは思っているよ…ます。」
「確かにその通りじゃよ。リリーたちが襲われている所にアレンが行くように仕向けたのは儂じゃ。リリーの親たちは亡くなってしまったが。儂が既にお前の両親の魂を保護しておるぞ。いずれお前が子供を産むときにお前の子供として転生させてやる。お前の両親たちもそれを望んでいるからな」
「神様!やっぱり神様は神様だね!凄い!ありがとう…ございます。いずれお父さんとお母さんに会えるんだね…ですね。やった〜〜〜〜〜!でも今度はお父さんとお母さんではなく、リリーの赤ちゃんとして生まれてきてくれるんだ〜〜ですね!よかった。神様、お父さんとお母さんに伝えて欲しいことがあるんだ…です。リリーは早く大きくなって、赤ちゃんとして産んであげるからって」
リリーは飛び跳ねて全身で喜びを表している。
「わかったぞ、リリー。しっかりと伝えておくからな。他に聞きたい事はないか?」
「私から1つよろしいでしょうか?」
「なんじゃアレン?」
俺はどうしてリリーと俺がこんなに強くなったのか、またどうしてこんなに強くなれたのか知りたいと思った。
すると、神様が俺の心の声を読んで答えてくれた。
「それはな、アレンとリリーそしてもう1人、それはまだ秘密じゃが。其方らにはちょっとした役割があるのじゃよ。その役割はいずれわかるじゃろうて。他に聞きたい事はあるか?なければ、今日はここでおしまいじゃ。そろそろ地上に戻さんといかんからな」
「ありがとうございました神様。私は今回、リリーを神様に合わせたいと言うことと、私もお姿を見てみたいと言うこの2点でしたので大丈夫です。神様が最初の時におっしゃってくださったように、私は今自由に生きております。ですから今後も見守っていただければと思います」
「リリーは、神様に会いたかっただけ。でもお父さんとお母さんのことを聞けて、すっごくよかった…です。神様ありがとう。…ございます」
リリーは一生懸命神様に丁寧な口調で話そうとしているが、なかなか難しいようだ。でも、いずれ丁寧な口調で話せるようになるだろう。
「では、そろそろ地上に戻すぞ。またな」
俺たちは、こうして教会での神様との初邂逅を済ませた。しかしそこでシスターがびっくりしてこっちを見ている。俺たちが白い光に包まれて行くところを見たからだ。そして俺たちの額に、この宗教の紋章である五芒星がしばらくの間出ていたのである。これを見ていたシスターが驚いている間に、俺たちは寄付金を置きに帰途に着いた。
翌日、リリーと俺は旅支度をして馬車に乗り、自分たちが賜った領地へ向かった。領地までは片道馬車で1ヵ月かかるそうだ。この国は広い。だから大国なのだろう。たくさんの主食である小麦や農産物が取れるそうだ。そしてアダマンタイト、オリハルコン、ミスリル、金、銀、銅、鉄鉱山も抱えているらしい。そして人口も当然世界一である。
現在、王都の人口は2,000,000人そして、俺たちの新領都は今の所は旧伯爵領の領都である。俺は新領都を旧伯爵料と旧子爵領との間ぐらいに移転しようと考えている。それには色々と困難は伴うであろう。しかし、新しく経済を動かし潤わせる為には、領主が金を使わないといけないと思う。そうしないと経済が回らないだろう。
本話はいかがでしたでしょうかお楽しみいただけましたでしょうか?次話もお楽しみいただけるように書きたいと思います。尚、感想等お寄せいただけると大変作者の励みになります。また誤字等ご報告いただけると助かります。




