【4話 生還者と強者】
「あんたは一体?」
「俺はアンタ同様,黒魔術的な擬似転生は
呪いや束縛,肉体と精神の完全的な非乖離性を
保持するアレで生き返った一人さ」
「?」
「これは天魔一族が絡んだ話だ,黒魔術を使い
平行した可能性の中で浸透しながら規模拡張を
繰り返し続けている一族が居るんだよ」
「なんだそりゃ」
「お前FGQ参加者だろ?」
「あぁ,,,なるほど霊的現象として,幽体離脱を
して人は霊が見えるが今俺がアンタを見れてる
のはこれが原因か」
「な⁉︎俺は死者じゃない」
「あれ〜?いやすまない元軍人の父に
慣らされて居てな,死の様相が浮かんでたから」
「そうなのか?」
「あぁ」
「ところで,霊視の他に得た力があるぞ,
メタフィジカルは非物理を殴るパンチを打ち,
偏在した霊気を収束させられる」
「ほう」
「ところでだが,事務所に入らないか?」
「事務所?」
「霊媒,除霊専門のクロノアス事務所に」
それは鬼塚にとって良い提案であった。
「あぁ,手を組もう,組まない理由がない」
こうして鬼塚は事務所に入った。
「今回の件は開かずの間の領域者,想怨邪辣階級
の妖魔の域がある次元を超えて世界を喰らう
存在だからな」
「はぁなるほど」
と言う事で歩いてその呪われた約束の地に
向かった。
「今日はクリスマスだってのに災厄だぜ」
「先輩なんだからしっかりしてくれよ」
鬼塚は言う。
「そう言やぁまだ名乗ってなかったな,
わしは剛蔵じゃ,鷹見剛蔵」
「俺は鬼塚慶吾っつう」
「名乗り終えて早速だが,今からこの建物に
突入するで気をつけてな」
「はぁ?俺一人?」
「あぁ初仕事や頑張ったれ」
「わかったよ」
そうして中に入る。
「貴様は誰じゃ?」
すると中から童が出る。
「ガキンチョ,危ねぇぞ,,,は?(俺の体
切れて)」
「この程度の殺気に臆するか人の子よ」
「なんだよ幼女が,貴様の白髪をぶち抜いたらぁ!」
「次は偽ではない,その幻視,幻触,幻聴,幻嗅,幻味
貴様が今知覚した内蔵から噴き出て口に
逆流した血の味も,血の匂いも,肉骨が裂かれた
音と映像も,切られたと言う感触に至る全てが
貴様の辿る未来じゃ」
「は?」
物理数学を総括して科学を超えて
歴史文学を総括して本を超えて,
空想科学と神話の域に至る,その先に
神話を記述する聖書は空想科学から
神性な歴史を刻む,まさに今目の前にしてる
存在は聖書を俯瞰する実在そのものだ。
「へぇ,面白い」
「ガタガタ震えとるぞ」
「(雑念を消せ,,,存在する実在の道?
それがなんだよ,境地の辿り着ける極地が
なんだよ,お前達が目の前に居るのが,
空想科学的形而超学的無次元の形なき
道すら歩む歩みを止めず永遠に進化する
形なき道の覇者なのだよ!)」
「まぁ認めてやる,妖魔すら従属に下すワシの
[デスマーチ/集団催眠自殺陣]の呪いを
たっぷり浴びて立つその強靭な意志をのぉ」
童はケラケラと笑う。
「(集団心理を操る力か,魑魅魍魎軍で
百鬼夜行でも開催する気かよ)」
「冥土の土産に名乗ろう,ワシの名前は
十字架の堕天,空亡と言う」
「俺も名乗ろう,俺の名前は鬼塚慶吾,
主を殺すもんじゃ」
「キャキャキャ!やってみろ凡!」
指をスパスパ動かす動作と共に世が切れる。
ユーグリッド幾何学を原則的に形成,離散して
無限と広がりあらゆる方角,3つにない4から
上に上限の無い空間すら総括して切る一撃。
「空間の次元概念ごと屠るワシの一撃はどうじゃ?ほほうやるのぉ,その一撃を喰らって
耐えるか」
「気かねぇなぁ!」
「そう無理をするで無しに,むぐは!」
瞬間爆発的に全身して顔を殴る。
推進力と回転力を増し続ける繋がる加速連撃,
パンチ力,W数も加速以前に上がり続ける,
切り替えしも可能,一発一発だけでその威力は
指数関数のような速度で累乗し続けて上がる。
「グゥ,フン!」
「疾軸」
「何ぃ⁉︎(宇宙の創生以前は当たり前だったが,
今やたまに人物は居る殺意から対象からの
攻撃を察知する者が居る,だが極端に鍛えられた
空間把握能力は起動や風圧など物理ベクトル
レベルに対象からの攻撃を事前に把握出来る
訳だな)」
意識外無意識からの死角の攻撃すら
鬼塚からしたら無意味に過ぎない
「フン!」
「ガハ」
「アレだけ実力を語りながらその程度か」
「(こやつ今攻撃を先読みして拳を
顔に当てたな⁉︎)」
アーロン狩人魂の憑依,先見先打ちスキル,
どれだけ離れた距離や範囲,風向きの環境でも
百発百中に対象に鉛玉をプレゼントして
風穴を開けられる技術つまりは武器術を
素手格闘術に応用して特化させたもの。
「それだけじゃ無いぞ」
「な⁉︎心を⁉︎」
表情筋や目の動き,脈拍や鼓動に加えて
思考した際の微弱電磁気から意識を汲み取り
完全に対象の考えを読むギフテッド心理学。
「ぐは!(当てたと言う事象を確定させたのか?)」
「フン」
白田百脚蟲を宿らせた,白田百脚蟲の軍体特別部隊に訓練された特別な技術,
量子論的因果逆転拳,結果と仮定と原因の位置が入れ替わり発動する,死んだとしてもその原因に到達するまでに原因を消せば死という事実には
到達不能であり,逆に結果の攻撃が当てれば
後に原因となる拳を振る工程をするだけで
良い,事象の決定の様な力。
「はぁっはぁっなんちゅ人間じゃ,
物理的な身体能力だけでここまでやるか」
「お前が弱いだけだ」
「貴様ぁ!」
第二形態に移行する,に思われたが。
「オラァ!」
バゴーン,加速連撃から上がったアベレージの
破壊は身体を崩壊する。
「(不服じゃが仕方ない)」
次の瞬間その妖魔王は胎内に入り込んだ。
「なんと器として完璧じゃったか,適合者が
居るとは」
「あれ奴は?」
こうして討伐完了した。