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ベッロ ポモドーロ

作者: 宇月 撓折

朝起きると、いくつかのメッセージが届いていた。

通知なんて切っているから、零時丁度のメッセージにも気が付かなかった。

送られてきたメッセージには、そのほとんどに、誕生日を祝う言葉があった。

あぁそうだ、今日は私の誕生日だった。自分にとってはその程度だった。


正直、誕生日を祝われるのは苦手だ。

ただこの世に生まれ落ちたことを、それでも祝福してくれる。そんな行事が好きにはなれずにいた。


誕生日を迎えたところで、なにか変わることもない。まだ中学生の私は、成人式を迎えることもないし車を運転できるわけでもない。お酒が飲めるまであと五年だね、そのくらいだろうなんて思った。


それでも、私という人間の誕生日を忘れずにいてくれたことは嬉しかった。自分の誕生日は盛り下がるくせに他人の誕生日は盛大に祝っている私だが、それでも嬉しいものは嬉しいのだ。


私の誕生日など、ほんとうに仲の良い友人らくらいしか知らないだろう。言ってないのだから。去年の誕生日なんていつの間にか過ぎ去っていた。


今年は違ったのだ。去年とは。一昨年とは。

あぁ、今日、私は生まれたのだ。

十四年という長い時間をかけ大切な人たちと出会い、そして十五年目を歓んでくれている。


涙が出るほど嬉しかったことは、今更いうことでもないだろう。


私と関わり、そして笑い合ったすべての友人へ。

今日という一日が、私だけでなくあなた達にとっても幸せなものになることを願って。

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