第五話...titinpuipui
雪、風、ハハッ
黒いワイシャツにワイドカーゴパンツ、首にはジョーカーを付け、銀髪の男が黒のバスケットハットで目元を隠し、低い声で紅に解いたと同時にH&KのVP9を左手で構えた。
この男名は獗裏影迓、昔ながらの仲間であり、彼が率いるチームは紅が小学三年で引越しする前にいた仲間達。
「悪いな。仕方なかったんだ。それに、目隠ししてある。事情は説明済みだ。こいつらは何も聞こえてない」
「俺含めて今は無防備なんだ、気おつけろ」
「私達、一番大事なチームだからね」
「数人戦闘力はあるだろ?異力が空でも戦える筈だ」
彼等暗殺チームは七人、男三名、女四人。六人がオットアイの持ち主であり、その中でも影迓は特別中の特別であり、一つの瞳に二色の色を持つダイクロイックアイと言われる瞳を持つ。
このために瞳は二つの能力があり、両方と共に強力な能力。
一番彼の驚くべきことは四種類の能力を持っていると言う事にある。これは破格の数であり、異力量も紅と同レベルに多く、冷静沈着なことで具現化系も常に正確な操作を行う。
「はい、借りた能力を返したと」
「終わった瞬間に返しせよボス」
「他の能力者が蘇生する可能性がある、だから必ず俺が使用権を持ったままのイットを操作する必要があった」
「何で私達に頼まなかったの?」
「こいつらとの協力プレイを楽しみたかったのと、確実に殺したのを見届けるのと、一秒でも速く奪いたかった。その為に10つ能力を使った」
使用した能力を少し解説する。黄泉の影法師、影を奪い、能力を奪う。刀で突き刺す事で黒い影人形を創り、奪った能力を使える。自分が使う為には、影を纏う必要がある。
未知未来眼、相手の全ての行動を常に予知し続ける。六秒後の未来が明確に解るので、頭痛薬が必須な能力。
本人はこの能力を持つ為、子供の頃にガチャタイミングを調整して大当たりを引き当てたり、喧嘩で相手の攻撃を躱したりだとと言った便利な能力と見られていたが、本人の冷静沈着と冷めているのはこの能力に寄って驚く事はない。
泥から這い出る死屍、泥から腐った筋肉質の下半身が戦車の化け物を具現化し、自動操縦と操縦を選ぶ事ができる。
イットイットに触れられて仕舞えば記憶の一部を奪う事が可能で、今回は慣れが足りず紅は使用を忘れたが、イットイットの事をトラウマにする事ができる。
肉体変身、一度触れた生物に変身する。指紋も声色、全てをコピーして変身できる。
行動倉庫、行動をストックする能力。一度行動し、その動きをストックする。不意打ちなどに使用可能で、暗殺に使用する。
汎用性が極めて高く、能力発動をタイミングをズラせるため、強者との戦いにも使える。
ここまでが獗裏影迓の能力である。
猛毒臭械、ウイルスデータを人間に感染させる能力。機械のウイルスを無闇矢鱈に感染させ、命を蝕み殺す。
この猛毒臭械のウイルスは機械にも感染し、このウイルスを操る事でハッキングも可能である。
この能力を制御するため、追尾眼、自分が放ったモノを追尾させる能力を持つ。この能力に寄って四方八方にバラ撒くに殺人マシーンにならず、対処一人に感染させる。
この猛毒臭械・追尾眼の二つは飆ノ巇ヴァイスの能力。
相手の実力が分かる実判眼、レベルで表記される。強者と弱者の判断が存在でき、不意打ちにも使用可能。憀瑠界迅の瞳の能力。
本体は今、仮想質量世界を持つ為、皆が殴られれば木っ端微塵に吹き飛ぶ。
言葉を可視化させる能力、言可視化は声色など、他の言語も日本語や他の言語に翻訳など出来る。夕闇説七の瞳付随能力。
「剣、振るに使えなかったな。折角奪ったのに」
「良いじゃないか。で、俺達に何に何の用だ?此処に来る意味ないだろ?」
「ある。バンドメンバーが引越しで辞めてな、そんでお前達に協力をして欲しいんだ」
「ん?」
「手伝ってくれ」
「君がそこまで剩月ちゃんに肩入れする何て、思わなかったよ」
栗蓏戯メリーが言う通り、紅は友人以外には余り肩入れせず、詮索もしない。他人に冷たい印象を与える。
コレは小さい頃から変わらず、友人になったのは互いに不思議な能力を持って自覚していた事にある。結衣達とは能力者の方が関わり易いと学習した紅が声を掛けたことから始まった。
「彼奴のおかげで、勇者になる人材を見付けたんだ」
「ほほう。なるほど、察した」
「多分ちょっかいを出して来る」
「何で分かるの?」
「俺の思考を一瞬読まれた感覚があった」
「危機感知か。妨害行為で切ったと、始末は......その物言いからしてなさそうだねぇ」
「まぁ、迅。俺の目的にピッタリだ」
皆と一時間ほど話し、二人をカフェテリアに誘ってカウンター席に座り、オリジナルブレンドを頼む。紅に吊られて二人も注文する。龔月はエスプレッソ、文月はミルク。
準備中にスマホを取り出し、小説サイトを開いて時間を潰す。
片手でメモ帳に行動するのを書き込み、頭が真っ白になって行く。
「会いたい人って誰だったの?BOSS?」
「はぁ?もう忘れたのかよぉ」
「こいつは妄想世界を展開してたから」
「確か小説サイトに投稿してるんだったな」
「最近ようやく一位を取れたんだよ!毎日投稿をするため頭の回転と指の動きを見返し────」
──なんだろう?此奴、影迓に似てるな。彼奴は常に妄想世界を何十種類も展開しながら日常生活しながら生きてるんだよな。その所為で心の声を聴く能力を捨てざるを得なくなったが、、、
長々と読観は眼を瞑りながら話し、顔が溶けてきている悕霉に当っているであろう無駄に大き声で早口言葉が悕霉の体を揺らす。
紅と悕霉は此処で声をハモリながら発する「て、店長!まだ?」残念ながら店長は読観の語りに耐えられずに両耳に耳栓で耳を塞いでいる。
読観は自分の声で二人の店長へのSOSは聴こえておらず、紅もポケットからイアホンケースを取り出して蓋を開けようと指をかける。が、悕霉に腕を捕まれ妨害を受ける。
──は?は?お前操作だよな?お前も俺達特質寄りは力が能力に持ってかれてるだろ!?俺は強化系の格下レベルはあるぞ!?
──ボス!アンタだけ逃げるのはずるいやろ!!折角の機会や!ここで散々と興味のない設定の数々を聴いて往こうや!!!
「はっ...はっ......なっ......」
「ぐぬっ...ぬ......っ!」
バチバチと目から火花を読観を挟み、左手首を掴んで離さない悕霉とギチギチ腕をフリほどこうとする紅を気にせず参考を画像をスクロールする異様な光景を店長は見て、苦笑い。
テーブルに珈琲などを置くと静かになり、紅は一口飲むと安心の溜息を吐いた。
「死ぬかと思った......」
「俺もや......」
「大変だったね」
「この裏切り者が............」
「みんなどうしたの?」
「何でもねぇ。気にするな、裏方の話で陽には関係ない☆」何時もの低い声ではなく、爽やかな声で返す。
一応部下なので気付かい、メモ帳に『読観はヤバい』と書き込んだ
「次は土日か......幹部とチーム含めてどっか行こう。親睦会だ」
「あっ、楓君は今日はベース練習しなくて良いの?」
「うっ」
喉が治ったので小説書きながら歌えるぜ!