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あの時の【愛】は、本当の僕の心そのものだった!

作者: 七瀬







僕は、19歳の時に【大恋愛】をした。

僕はまだ幼く、若かったが本気で彼女を愛していた。

彼女は、既に結婚もして旦那や子供もいた。

彼女の名前は、浜野由宇 29歳 スーパーのパート。

僕とは、10歳の年の差があった。

彼女と出会ったのは? 彼女がパートで働いていたスーパーだった。

僕はバイトで、彼女と同じスーパーで働く事になる。

彼女とは、歳も離れているし子供の話をよくしていたから恋愛対象と

して僕も彼女も見る事はなかった。

それよりも、同じバイト先で働いていた僕と同じ歳の女の子に僕は恋

をしていたぐらいだ。




・・・でもある時、年上の彼女が一人で泣いているところを僕は見て

しまった。僕が、そっと彼女に近寄って何があったのか聞いてみると?

彼女は僕にだけ、泣いている理由を話してくれた。



『・・・ごめんね、いろいろ聞いてくれて。』

『うんうん、気にしなくていいよ! 僕で良ければ何でも聞くから。』

『ありがとう、浩介クンに話せて良かったわ』

『ううん。』




彼女が泣いていた理由は? 旦那と最近ケンカが多くなった事。

どうやら? 旦那が他所よその女と浮気しているらしい。

彼女が言うには? 旦那の服から女性の香水の匂いや旦那の

ズボンのポケットから、旦那にむけて書いたメモのような小さな

手紙が出てきた。

【またワタシに会に来てね! マハカより】

彼女は、旦那に浮気の証拠を突き付けると? あっさり旦那は

浮気をしている事を認めたが、【離婚】はしないときっぱり言い切った。

子供も小さいし、お前を愛してるから離婚だけはしないと。

彼女は、旦那の傲慢な考えにブちぎれて今は、彼女の妹のところに

子供を連れて居候になっているらしい。

僕も、彼女の旦那さんの考え方には全く納得出来なかった。

僕が彼女の話を聞いているうちに、いつの間にか僕は彼女の事を

好きになっていく。

同じ歳のバイトの女の子の事は、自然と気持ちが冷めていった。

僕は、思いきって、彼女に僕の家に子供も連れて引っ越してこないかと

彼女に話すと、彼女も子供を連れて僕の家に転がり込んできた。

妹さんのところは、妹の彼氏が家に頻繁に来るという理由で!

出来るだけ早く仲直りして、義理のお兄さんの所に戻って欲しいと言われて

どうしようかと迷ってる時に、僕の家に来ないかと言われて引っ越してきた。

僕にとっては、いいタイミングだったのだろう。

彼女にとっては、どうだったのか今になっては分からない。

何しろ、僕と彼女と子供達は上手くいっていた。

本当の家族のように、幸せな時間が流れていたはずなのに、、、。

旦那がある日、僕の家に彼女と子供を連れ戻しにやって来た!



『お前! 俺の嫁に何してんだ! コイツはまだ人妻だぞ!

子供達を連れて家に帰るぞ! 早く、帰る用意をしろ!』

『何言ってだよ! アンタ浮気してるんだよな! 彼女を裏切っておいて

よくもそんな事をシャーシャーと言えるよな!』 

『お前に、関係ないだろう! それに、まだお前若いよな? こんなおばさん

相手にしなくても、他に若い女の子はいるじゃないか!』

『僕は、由宇さんがいいんだ! 彼女しか愛せない!』

『・・・何を子供みたいな事を言ってんだ! 現実を見ろよ! お前に

こいつらを養える経済力があるのか? まだ学生だろうお前!』

『・・・もういいわ、ごめんね浩介クン。』

『ダメだ! 行くな、由宇さん! 僕が君を支えるから。』

『・・・うーん? 仕方ないな! お前がそこまで言うならやれるところまで

やってみろよ! ダメになったらお前は子供を連れて戻って来るんだぞ!』

『・・・・・・』

『・・・・・・』

『俺は、一先ず家に帰る! 何時でもいい! 必ず家に戻って来い、いいな!』

『・・・・・・』

『・・・・・・』





・・・まさか!? 彼女の旦那が急にあんな事を言うなんて!

でも、これで僕と彼女と彼女の子供達とまた一緒に暮らせるんだと

僕は喜んでいた。




しかし? 彼女の旦那が言った通り、経済力のない僕に彼女達を

養える訳もなく。

たった1ヶ月で、彼女は子供を連れて旦那の待つ家に帰って行く。

僕は、何度も何度も彼女を引き留めたのだけど、、、。

彼女にキッパリ言われてしまう。



『どうしたって! 私と浩介クンじゃ釣り合わないのよ! 貴方には

まだこれからいろんな出会いがあるわ! 私みたいなおばさんと無理に

付き合わなくてもね!』

『・・・な、何言ってるですか! 僕は由宇さんを心から愛しています!』

『ダメよ! 私は“人妻だし子供もいるわ!”』

『それが、なんなんだよ! 関係ないだろう!』

『あるわよ、“貴方の未来を私が奪いたくないから!”』

『・・・由宇さん、』

『サヨウナラ、浩介クン。』





 *





その後、風の噂で彼女は旦那と別れて一人で子供を育てている

という話を聞いた。

あの時の僕には、どうする事も出来なかった。

学生だし、経済力もない!

彼女や子供達を養っていけない!



・・・でも、今なら彼女や子供達を養える経済力もある!

ただ、もう遅い事も知っていた。

僕は、彼女以外にここまで愛せる女性ひとに出逢った事はない。

今もずっと僕の心の中には彼女がいて、他の女性ひとを心から愛せ

ないと僕は気づいていた。

だから、無理に他の女性ひとを好きになったりしなくていい。

いつか、また本気で愛せる女性ひとが現れるまでは。

僕は、他の女性ひとと付き合う事をやめたんだ。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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