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99.修学旅行じゃ2


 わしの寝相はおかしいらしいのう。

 わしはいつもうつぶせになって寝ておるがの、みんなは仰向けなのじゃ。わしは背中に羽があるからのう。

 そこがおかしいおかしいあかちゃんみたいとおなごどもがやかましいのじゃ。

 うるさいわ。


 今日は最後尾の護衛馬車にお邪魔しての、ベテランハンターさんに話を聞くのじゃ。これがまた自慢話が長いのじゃ……。

 そんなに有名な強盗団、全部捕まえたならこんな修学旅行の学生の護衛などやっておらんであろうて。失敗じゃったの。


 風の匂いが少し変わってきたのじゃ。

「潮の香りだ」と班の殿御が言うのじゃ。

 明日はいよいよ港かの。


 宿屋で出された魚の干物の炙り焼き、味が濃くて美味しかったぞ。

 魚は干すことで味が濃くなるのじゃ。

 明日が楽しみじゃ。


 最後の宿場町でどの殿御がカッコいいかという話で盛り上がっておったのう。

 ピカピカ派が二人、トラスタン派が二人じゃ。

 文化祭以後、二人がトラスタン派に転んだのじゃ。武闘会の優勝者だからのう。

 ピカピカ派は「裏切者――!」とか言うておったが、「ライバルが減ってよかったんじゃないのかの?」 とわしが言うとそれもそうじゃと丸く収まったのう。

 わしか? わしはあんなヘタレ共どっちも願い下げじゃ。

「わしは自分より弱い殿御など論外じゃ」と言うとの、「……ナーリンって、もしかしてトラスタン様より強いの?」と恐る恐る聞かれたのう。

 わしが貴族の七光りぶちのめして場外に放り投げたの、全員見ておったからのう。

 失言じゃったの。


「とにかく、そういうことならナーリンはこの旅行の間、絶対に邪魔しないでよね!!」っとしっかり釘を刺されたわ。おなごの作戦会議だの。

 どうでもいいわの。

 早く寝かせてほしいわの。


 10月29日分。 つづくのじゃ。



次回「修学旅行じゃ3」

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