表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/106

9.五月休みなのじゃ


 父上、母上、ことしの作物の作付はもうだいたい終わりかの?



 季節の変わり目のな、四月から五月の間に連休がある。

 農村の子らが畑仕事を手伝うための休みじゃが、都市部であるこの街でも学園は五日間の休みとなるわ。

 貴族の子らは実家に帰り、平民の子らはバイト三昧じゃ。


 兄上は学校の用事がいろいろあるそうな。

 地味に目立たぬようにしておると、ヒマそうに見えるのか逆にやっかいごとをいろいろと押し付けられてしまうそうでの、生徒会の委員とかにさせられておる。

 まあ忙しいのは行事のある時だけと言っておったわ。

 

 遊んでくれる子がおらんのでのう、わしはひさびさに山籠もりでもするかの。

 一人で何でもやるのは大変じゃ。まず狩場に行くのが大変じゃし、獲物を獲っても持って帰るのが大変じゃ。

 イノシシを獲ってもバラして持って帰れる肉はせいぜいうまいところを半頭分じゃ。

 ちともったいないのう。

 しかし休みの間に金貨2枚を稼いだぞ。ミルティーの店に直接売るとハンターギルドに卸すより高く買い取ってくれるのじゃ。

 自分で金を稼ぐというのは実にいい気分じゃ!

 こんな経験、魔族領ではできんからのっ!


 しかしわしみたいなチビの女の子がハンターのカッコしてシシ肉の袋かついで街を歩いていくのはちと見た目が悪いのう。

 なんとかならんか考え中じゃ。


  1028年5月6日   ナーリン




次回「魔法の特訓じゃ――!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ