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52.ノルワールよりの手紙じゃ


 父上様、母上様。心配はしておらぬかの?

 大丈夫じゃ、安心せい、まだ生きておる。


 王都の隣のノルワールという城塞都市に来ておる。

 ハンター証を見せれば税は取られないのじゃ。ハンターになっておいてよかったのう。ここまで乗合馬車じゃ。田舎の農家の風景が面白かったのう。

 商人の馬車隊での、四人乗り二頭立てが十二台もあるのじゃ。

 前と後ろにハンターの護衛、半分が荷車で、残りが客車じゃ。

 大都市と大都市を結ぶ街道じゃ、よく整備されておって馬車も揺れずに快適なのじゃ。野盗も強盗もでないしの。


 わしは王都のハンター連中によく顔が知られておっての、学生ハンターのお嬢ちゃんと珍しがられておる。

 先頭のハンターの護衛馬車に同乗させてもらっておるのじゃが、わしの腕は確かなのは毎週持ってくるイノシシでよう知られておっての、「どうやって獲っておるのか、卒業したらどうするのか、自分たちのチームに入らないか」とちとやかましいのう。誤魔化すのが大変じゃ。


 畑はもうすぐ麦の収穫じゃのう。黄金色に輝いておる。


 ノルワールはのう、大きな街じゃ!

 王都とあんまりかわらんわ!

 つまり、あんまり見ても面白くないわ!


 今夜は安宿に泊まって、これを書いておる。

 明日はさっそく、次の街にいってみようかの。


   1029年8月3日 ナーリンより。



次回「タスランからの手紙じゃ」

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