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24.文化祭準備じゃ


 もうすぐ文化祭なのじゃ。文化祭というのはのう説明するのが面倒なぐらいあれこれやるので困るのじゃがようするにお祭りじゃ。

 学園の授業を休んでの、生徒がみんなそれぞれ催し物を計画して準備してやってみんなで楽しむ、という感じかのう。

 大きく分けるとクラスでなにかやる、部活でなにかやる。生徒会でなにかやる。この三本立てじゃの。

 わしのクラスは劇をやることになった。部活はなにをやるのかは知らん。わしはクラブに入っておらぬからの。生徒会は全校を挙げて武闘会を主催するらしいの。兄上がポスターを貼っておった。


 クラスでやる劇じゃがの、やるのは「王都の休日」じゃ。

 これがまた最悪の劇でのう、友好親善のために各国を歴訪中のお姫様がの、公務をほっぽり出して逃げ出して街をフラフラしとるうちに何の関係もない平民の男を引きずり回して迷惑をかけまくるというしょうもないやつなのじゃ。

 相手の若い兵士のことも考えればよいのじゃ。

 この兵士も姫の言うことを聞くだけでの、なんで真っ先に通報にいかん?

 相手国の姫なればさっさと詰所なり王宮なり引きずっていって保護せねば職務怠慢であろう?

 十年以上前に王都で評判になった名作劇らしいがの、どこが名作なのかわしにはさっぱりわからんわ。

 客人として招かれておる他国の姫なれば退屈だろうが面白くなかろうが我慢しておとなしく役目をまっとうすることじゃ。わしはそうしておるわ。母上だってそうだったであろうて。

 こーんなくだらない劇で役をやらされるわしの身にもなってみれといいたいわ。

 母上にはとても見せられんわ。


 兵士役はの、あのトラスタンじゃ。

 あんな口無精な男にそんな役がつとまるのかの?

 最悪じゃの。大失敗するのが目に見えておるわ。


 そんなわけでの、わしらのクラスは今授業もほっぽり出して劇の練習と大道具作りで大忙しなのじゃ。

 うんざりだの。


   1028年9月22日   ナーリンより。



 追伸

 大使館の前でおかしなことになっておる。

 ホロウがなにやっても動かないのであきらめたのか、最近はやんちゃ坊主共がホロウを笑わそうとしておるのじゃ。

 次々と一発芸を披露しては逃げていきおる。

 ホロウはいつものホロウじゃが、あれは我慢をしておるの。

 わしにはわかるわ。


次回「文化祭じゃ」

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