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105/106

105.進路じゃ


 父上、母上、おめでたのニュース、驚いたぞ!

 わしに妹か、弟ができるのじゃのう!

 楽しみじゃ!!

 母上、体を大事にするのじゃぞ。

 父上、忙しくなると思うが、頑張るのじゃ。

 兄上、父上と母上をよう助けてくれ。これも修行じゃ。


 家族が増えるのじゃのうー。

 その子も、やっぱりこの学園に入学させるのかの?

 そうなる前にわし、こっちの街に住み着いて、学園の教師でもやろうかの。

 それよりそっち帰って、赤子の面倒みようかの?

 なんだか夢が広がるのじゃ。

 すごい楽しみじゃ!


 こちらの学生はの、みんな進路をどうするこうすると大騒ぎじゃの。

 クラスの半分ぐらいはもう決まったぞ。

 平民の子の半分はたいてい家業を継ぐからの。 

 貴族のボンボンは問答無用で実家に帰り領運営の見習いじゃの。

 科学アカデミーに進学すると試験勉強しておるやつらも少し、あと、職人ギルドに従事する者も、弟子入り先を選択中じゃ。


 わしの班の一人はの、「時計職人になる」というとった。

 ポーラルじゃ。そのうち父上と会うことになるかもしれん。父上、王都の時計職人ギルドの顧問じゃからの。

 科学部の三年、三人おるのじゃが、全員科学アカデミーに推薦が決まったぞ。

 わしに礼を言いに来たぞ。父上にもよう礼を申してくれと言ってな。

 王宮では、熱気球を本格的に運用することを考えておってな、そのうち飛行船みたいなものが本当にできるかもしれん。楽しみじゃの。


 わしは「魔王領に帰る」とピタラコスに言うたらな、「まあそうでしょうねぇ」とこれも拍子抜けしておったな。

 それ以上はなんにもなしじゃ。

「私ももう一度サトウ様に従事したいですね。あれからまたいろいろ驚くようなことをやっているでしょうからね」とニコニコ顔じゃった。


 三学期はの、三年生はもう期末テストも学校行事もなんにもなしじゃ。

 授業も、社会に出るための教育実習のようなものが主なものでの、就職が決まった学生はもう現場で働き始めておる。

 貴族などもう自分の領地に帰ってしまっておるぞ。

 卒業式には出るそうじゃ。


 王宮で召し抱えられるものも多数じゃ。

 トラスタンも、騎士団見習いじゃの。あいつツェルト教会騎士になるかと思っておったがのう、王宮からの要請じゃ。名誉なことじゃぞ。

 武闘会で優勝できてよかったのう。

 生徒会長のクラウスも王宮仕えじゃ。どこに廻されるのかはまだわからんがの。

 そんなふうに成績上位の者は、王宮からお声がかかるのじゃ。

 優秀な人材は国の宝じゃ。

 いい国にしていってもらいたいのう。


 わしはヒマで遊んでくれる子もおらんのでの、ハンターギルドにいりびたっておる。やっかいそうな仕事に手を貸すのじゃ。昨日はワイバーン一匹捕まえたぞ。

「お前ハンター続けてくれたらいいんだけどな」とジョーウェルが言うのでな、「ん、続けるぞ?」と言ったらびっくりしておったのう。

 わざわざやめることもないじゃろうて。

 ようするにそのまんまということじゃ。


 自由に使える時間が増えたのでの、毎日気ままに街をウロウロしておる。

 大きな街じゃからのうー。まだまだ行ったことが無い所、入ったことのない店とかいっぱいあってキリが無いのじゃ。


 母上、くれぐれも体を大事にな。

 母上の齢でもまだ行き遅れじゃないということがわかって、わし安心したわ。


     1031年2月20日  ナーリンより。



次回最終回、「わしの卒業式じゃ!」

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