10【礼儀作法】授業はそっちのけ
拙作にお立ち寄りいただきありがとうございます(*´∀`)人
……10話。じゅう…わ……。記念すべき数字に、私はナゼこの人にしてしまったんだろう。自分が残念で仕方ない。
オホンッ。
私が、礼儀作法を担当するカレウス・ピールカリツだ。ピールカリツ教授と呼ぶように。
愚昧なる庶民にまで高貴なる者の立ち居振る舞いを教えるのは無駄の極みであると思えるが、本校に来たからには城内へ仕える事も皆無ではない。
ゆえに、君たちは最低限 見苦しくない立ち居振る舞いができるよう、我らの邪魔をせぬ場所で見ていなさい。
では、爵位持ちの子息はこちらに。令嬢はあちらにいるリズーナ・ガーランド教授の元で淑女の振る舞いを学びなさい。
〜*〜*〜*〜
なんとも見事に典型的な、傲慢なる禿げ太り先生か! 今時、小説でも……いや、意外といるかな? 別の意味で幻 想的 な存在に、ある種の感動すら覚える。素晴らしい。
(ところでウォルセンさんや)
「どうしてあっちに行かないの?」
いつもの如く隣に陣取る皇子殿下は、明らかにあちらに行くべき 高貴なるご身分 なのではないだろうか? ちょいちょいと袖を引いて小声で聞いてみた。ちょっと、目を見開いて驚かないでくださいませんか。私だって自分から話す時くらいあるし……たまにだけど。一緒に宿題をするようになって、ほんの少し仲良くなったと思ったのは 私の気のせいかい?
「僕はこっちで良いんだよ」
驚き顔から一転して いつものように微笑んだ顔は、なんとなくいつもと違う。
「そっか。ならいい」
(笑顔で隠したい事なら、別に聞かなくてもいいか)
「そう言うアーシャは、見ていなくて良いの?」
女の子の集まる方を指差しながら問うウォルセンに、簡潔に答える。
「ん。城に仕えないから」
「え!! なんでっ??」
何を驚いたのか、声を抑える事を忘れて大きめの声を出すウォルセンにこちらこそ驚かされてびくっとなった。
「ゥオッホン!」
「あ、ごめんね。どうぞ続けて」
すかさず飛んできた咳払いに軽く謝って、珍しく真剣な面持ちでこちらを見据えたウォルセン。
「アーシャは、城で働きたくないの? 僕が言うのもなんだけど、なかなか高給で 人気の職場だよ?」
彼の さも勧めるような言い回しがちょっとばかり面白かったけど、ふざけている訳ではなさそうなので こちらも真面目に答える。
「薬学と治癒を覚えて、故郷に帰りたい。地域密着型診療所を作る」
「へぇ……診療所ねぇ」
笑顔が復活したけれど、あまり ご機嫌は麗しくない様子である。仕方がない、沢山喋るのは苦手だが、私の素晴らしき未来予想図を披露して差し上げようではないか。
「小さくて可愛い建物、庭に花咲く薬草園、猫足ソファーの待合室に、子供向け絵本の本棚……きっと、町の皆が来る。それに……」
そうして、私はできる限り“素敵な診療所”を語ったけれど、結果はいまひとつだった。
(質問もしてきたから、全く興味が無い訳ではないと思うんだけど……。やっぱり皇子様だから大きくて豪華な治療院とかの方が良いのかな?)
ちょっとした敗北感とともに、授業が終わって静かに立ち去るウォルセンを見送った。
カレウス・ピールカリツ。かれ うす・つるぴ……うっ、頭が!!!
……他作品と名前被りではないと思いたいですが、似たようなネタは多いので、被っていたらごめんなさいm(_ _)m
彼は血統主義の嫌みな先生ですが、悪い人では無いかもしれない?(分かりやすい敵キャラか、実はいい人か、まだ決まってません)
淑女の振る舞いの教授は、ピールカリツ氏に淑女の振る舞いを実演して欲しくなかったので 生まれたキャラ。深い設定はありません。
本日、同時刻。ちょっぴりホラー風味な小話を投稿致しました。興味のある方はどうぞ(*´v`)r
【恐怖の欠片~廃遊園地で遊びましょう~】
http://ncode.syosetu.com/n6791ed/1/
※少しだけ未来の時間設定で、夏休みのお話です。時系列が気になる方はご注意を。




