第1章 第2話 オライオンside ~人造人間「紫電」(前)~
大変長らくお待たせいたしました。
本編どうぞ。
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そこには見たことの無い光景が広がっていた。恐らく木造であろう建物が横一列に気持ち悪い位に規則正しく並んでいていた。
「ここは、一体…。」
俺、「神代 晃輔」は豪勢な屋敷の窓からそんな場所を見つめていた。
「あの…そろそろ落ち着いたでしょうか…?」
金色の九つの尻尾を揺らしながらここの頭領の娘だという「尾裂狐 イヅナ」は近づいて来る。
「あぁ…。多分な…。」
時は数時間前に「遡」る。
※
「…ん?」
目を覚ますとそこには太陽(?)が目の前にあった。
「ここは…。」
身の周りを確認しようと太陽と思っていた電球をどかして上体を起こすと、
「「「「「おぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」」
な、何だ何だ!?何かいきなり男女の大声が交錯して余計にうるせぇぞ!
「お、おい。嬉しがっている所悪いが…。」
「「「「「「……………………。」」」」」
「お、おい…?」
今度はなんだ?急に静まり返ったぞ。
「今…喋った…?」
「えぇ…。おいって、言ったわ…。」
「人工声帯ってこんないきなりペラペラ喋れるものなの?」
「いや、人の魂が宿っているわけではない。だから上手く声は出せない筈だ。」
…は?何で喋っただけでこんなに困惑される?
「とりあえず落ち着いて話を聞いて欲しいんだが。」
すると小さな声で。
「ど、どうするのよ。何か話聞けって言ってるわよ?」
「そんなこと言われても…。何聞かれるか分かったもんじゃないわよ…。」
いいから聞けよおい。…まぁ、このままじゃ拉埒があかないし。こっちから聞いてやろう。少々強気でな。
「ここは何処だ。答えろ、直ぐにだ。」
「は、はいッ。ここは〈マホロバの里・生物科研究所東棟〉です!」
「…ここは地球か…?」
「え、え…。地球…?先輩、聞いた事ありますか?」
「地球…いや、そんな場所聞いた事がない。」
は?地球を「聞いた事が無い」だと!?…まぁ、場所として認識しているだけまだいいだろう。
……もしかして……。
「今俺達が居る〈惑星〉は何だ?」
「え、それはもちろん…。」
研究者が放った一言は、
「惑星〈オライオン〉ですよ。」
現在の俺が一番聞きたくなかった一言だった。
御視聴して頂き誠にありがとうございました。
次回にご期待下さい。次回は後編です。




