第1夜
―――私立高校――――
都会の中心部に位置する高校
都会とは思えないほど自然豊かで、花壇には沢山の花が咲いている
敷地も広く校舎は四階建てが2棟
外壁は濃い赤のレンガ模様で作られている
スバルは四階の自分の教室(1ー2)にいた
見た目は普通の教室となんら変わりない
変わっているといえば教室後ろの壁にズラリと一列に全員の学校での目標が貼られているくらいだ
そんな教室の一番窓側の列、前から四番目に座って窓の外を見ていると、
「スバルく〜ん!」
声が聞こえた方を見てみると楓がそこにいた
「何ボーッとしてるの?」
「……別に」
面倒くさそうに返す
「あっちでみんなと遊ぼうよ!」
「……分かった」
どうでもよかったが仕方なく行くことにした
教室前の方。
男女数人が集まってい騒いでいた
「さぁ、みんなとトランプしようね」
勧められるがまま、席につかされた
楓は俺を囲む女子達と楽しく話している
「まずは、
婆抜きだ」
元気にシンゴが言う
「イェーイ!」
数人の女子が言う
・
・
こんな感じがしばらく続き、テンションが少し上がっていく
・
・
あれこれ30分たっただろうか…。
「どうだ? スバル!楽しかっただろ?」
シンゴが聞いてきた
「うん!楽しかった、また呼んでくれよな」
「分かったぜ」
自分の席に戻る
楓は、まだ女子達と話している
そのとき、
《ガラガラーー》
赤ぶち眼鏡が不釣り合いな先生が入ってきた
すると、話しあっていた楓達は、すぐに席につく『え〜、今日は……』
そんな言葉からはじまった先生の話は数分で終わった。
帰ったあと隣に座っている楓が
「スバル君ってさ〜今日の昼休みどうするの?」そうだな〜、昼寝!」
「昼寝よりもちょっと手伝ってほしい事があるんだけど!」
「そんなことよりも昼寝の方が…」
少し弱気気味に言う
すると、まるでマンガの怒りマークが付きそうな顔で、
「そんなこと?」
そんな強い口調で言われたら、はい としか言えない
嫌なくらい午前中が早く終わり渋々付き合わせられる事になった。