マグロ漁船への案内(普通の人は読まないで!)
気楽に読んで
普通に生きていればマグロ漁船員になることはないでしょう
いつまでも学校や会社は守ってはくれない世界
就職率0%
私もなぐっれて肩にアザ(自警団・警察官も来ない最悪です)
文句を言うのは普通(しつこいなら110番通報)
マグロ漁船への案内(普通の人は読まないで!)
灰色の雨が路面を打つ陰鬱な朝、無職は引き出しの奥から取り出した一枚の履歴書を前に、ただ無言で机を見つめていた
学歴の欄の最下部にある「賞罰」という二文字が、冷徹な現実となって彼の網膜を焼きにくる
そこへの記入は任意とされていたが、彼が背負う過去の傷は、隠そうとして隠せる種類のものではなかった
かつて未成年の頃、夜の闇に紛れて社会の枠組みから踏み外したあの日
街のまもりびと(警察)に囲まれ、二又の冷たい鉄の道具――「さすまた(こない手U型)」によって行く手を阻まれ、その場に組み伏せられた記憶
特殊な手続きを伴う逮捕劇(特殊逮捕)の末に補導され、彼が受けたのは、世間一般の物差しでは到底測りきれない「軽い賞罰」という名の冷たい烙印(罰)であった
その日を境に、学校や会社といった組織のセーフティーネットは、彼を「厄介者」として静かに突き放した
一度でもルールから外れた者を、既存の社会は決して守ってはくれない
そんな蟻地獄のような孤独と理不尽な暗闇の霧(社会の心の闇)の中で、彼は生きた心地のしない強い絶望に何度も足掻いていた
しかし、黒崎一護……いや、無職という男には、普通の人々には到底真似のできない、極めて秀でたある「特異な能力」が備わっていた
それは、嵐の中でも周囲の状況を一瞬で見極める鋭い観察眼と、一つの物事に深く没頭し、肉体の限界を超えて手先を器用に動かし続ける、圧倒的な集中力という名の才能(強者の力)だった
周囲の変な言葉や冷たい視線には一切関わらず、彼は自分の誇り(内面)を磨くことだけに、ただ黙々と命を燃やし続けた
そして今、彼の目の前には、一般的な就職率が「ほぼゼロ」に等しいと言われる、果てしない大海原への切符が置かれていた
遠洋マグロ漁船
一度海へ出れば、何ヶ月も陸の温もり(家族や仲間)とはお別れとなり、吹き荒れる大時化と巨大な魚たちを相手に、命をかけて戦い続ける過酷な極限の世界である
無職は深く、深く深呼吸を繰り返した
「すう……はあ……。すう……はあ……」
温かいジャスミン茶を一口啜り、彼は万年筆を握り直した。履歴書の賞罰の欄に、自らの過去を誠実に書き込んでいく
既存の社会に守ってもらえなかったからこそ、己の腕一本と特異な能力だけで生き抜く、本物の光の道(安住の地)がこの海の向こうにあるのだと、彼は心にくぎを刺すように深く心得ていた
その覚悟を秘めた無職の横顔は、一切の無駄な感情を削ぎ落とした仏像のように、静かで、そして気高かった
窓の外の闇の向こうから、彼の新しい旅立ちを静かに見守る健二たちの、
「新しい海の伝説が始まるなわっはっはっ」
という豪快で地響きのような笑い声が、厳かに響き渡ったような気がした
夜空には、驚くほど大きくて綺麗な満月がぽっかりと浮かび上がり、孤独な過去をすべて脱ぎ捨てて、堅気の職人として雄大な玄海へと漕ぎ出す無職の未来を、いつまでもぽかぽかと温かく、優しく照らし続けるのでした
気楽に読んで
普通に生きていればマグロ漁船員になることはないでしょう
いつまでも学校や会社は守ってはくれない世界
就職率0%
私もなぐっれて肩にアザ(自警団・警察官も来ない最悪です)
文句を言うのは普通(しつこいなら110番通報)




