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20話 いつもの目覚め
「テオ!」
「テオ!」
父さんと母さんが呼んでいる。
「父さん! 母さん!」
手を伸ばすと暗闇だった。
「父さん? 母さん?」
「あっははははははは!」
嵐の中で、男の声がした。
気が付くと、自分の手の中には母親だった魔剣の柄だけがあって、両手は父親だった血肉に塗れていた。
「はぁ! はぁ! はぁ!」
(俺は、アイツから……)
「母さん!」
目が覚める。
まだ、寒さの残る早朝。割り当てられた寮のベッドだった。
「灰の剣士……」
涙は、流れない。とっくに枯れたから。




