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18話 苛立ち
イェルディスとの会合はそれだけだった。
それから、テオとカーヤはそれぞれ、寮に割り当てられ、学生生活を始めることになる。
初日授業。
「すごいですわ! あの編入試験を突破するなんて!」
「編入試験? なにそれ?」
「え!? まさか特別推薦ですの!?」
とクラスメイトにこぼしてしまったらたちまち囲われてしまうテオだった。
「どの方からの推薦状ですの!?」
「……ヘンリエッタ・ケンプファー」
「皆さんお聞きになって! テオさんは、あのヘンリエッタ様から推薦されたらしいですわ!」
逃げ出したい気分のテオだったが、人ごみに揉まれてそうもいかない。
魔剣女であるカーヤは魔剣女だけのクラスだし、助けも求めることも出来なかった。
「勘弁してくれよ……」
さっさと、復讐の旅に戻りたい。
この時のテオは、学園生活に対して、そんな苛立たしさしか持っていなかった。




