15話 首都
傷を数週間かけて癒したテオは、宿場町を後にした。
ヘンリエッタに負けた代償として、ヴィ―ンエーベネ学園に編入することになったからだ。
その為、ヴィ―ン国の首都を訪れていた。
「わあ!」
声を上げるカーヤ。テオは猫の首根っこを掴むように雑にカーヤの手を握った。
「テオ!?」
「ん?」
「嬉しい! テオが手を握ってくれて!」
「あぁ、そう」
そうこう人通りを抜けると、その建物は見えてきた。
「ヴィ―ンエーベネ学園……」
テオは守衛に声をかける。
「すみません」
「なんだ? 学園の生徒じゃない魔剣士? 何処の田舎から来たか知らないが入学試験は半年は先だよ」
「これを預かってきたんですが……」
「あぁん?」
守衛は雑にヘンリエッタから預かった手紙を受け取った。
「イェルディス・シュバルツトイフェリン様へ……ヘンリエッタ・ケンプファーより!?」
守衛は慌てて駆けだそうとした。
「あ、ここでお待ちください! お疲れでしたら、守衛室の椅子におかけになって構わんので」
そう言ってから駆けだした。
「……」
「ヘンリエッタさんって凄い方なんですね!」
カーヤの無知な質問だ。
「この国で5本の指に入る強い魔剣士だよ……」
「じゃあその魔剣士との決闘を生き残ったテオを見る私の目は間違ってなかった!」
「……。ヘンリエッタもお前も目が腐っているんだ」




